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2007(Sat)

「サイン会はいかが?」 大崎梢著

読感/国内小説

読んだ本の感想です。

「サイン会はいかが?」 大崎梢著

4件の同一書籍の問い合わせに連絡を入れると、4人が4人ともそんな注文はした覚えがないと……。「ファンの正体を見破れる店員のいる店でサイン会を開きたい」――若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、名乗りを上げた成風堂だが……。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかりものの書店員・杏子と、勘の鋭いアルバイト店員・多絵のコンビが、書店に持ち込まれる様々な謎に取り組んでいく。短編5本を収録した本格書店ミステリ、好評シリーズ第3弾!

↑本の内容紹介から。

本屋さんを舞台にした日常ミステリーの第三弾です。
今回は短編集で、
「取り寄せトラップ」
「君と語る永遠」
「バイト金森くんの告白」
「サイン会はいかが?」
「ヤギさんの忘れもの」
以上の五編の短編が収録されています。

「君と語る永遠」では、やはり杏子さんの本屋さんに対する並々ならぬ愛情が伝わってきました!
(こういう、わかりやすい感情は読んでいて気持ちいい!)
それと「広辞苑」に託されたお父さんの思いに、しんみりしつつも、暖かく感じました。
後「バイト金森くんの告白」は、雑誌の付録にまつわるお話で。
多絵さんの失敗談に、思わず吹き出してしまいました。
パン×……よりにもよって、パン×を……。
いや、でも、花柄だっていうから間違いもあるかもしれない……けれど、受け取った男の子は……(←この場面を想像しだしたら、笑いがこみ上げてきます)
おかげで、ハンカチを取り出すたびに思い出し笑いが。

本屋さんの裏事情、今作でもリアルに描かれていて、面白かったですよ。
本に挟まれていた「成風堂通信」も良かったです。
特別掌編、何だか得した気分になりました。

新シリーズを執筆中ということですが、このシリーズも是非、続けて欲しいです!
楽しい作品をありがとうございました~。
(とりあえず、新刊はチェックします)

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