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松原冬夜

Author:松原冬夜
「夜の夢」というサイトで小説などを書いています。
現在、ブライスさんに夢中。
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  • 2016
  • 03/23
  • Wed

「夏に凍える舟」ヨハン・テオリン著

「夏に凍える舟」ヨハン・テオリン著/

エーランド島に美しい夏がやってきた。島でリゾートを経営する富裕なクロス一族の末っ子ヨーナスは、海辺で過ごす二年ぶりの夏に心躍らせていた。しかしある夜、ボートでひとり海にこぎだした彼の目の前に、幽霊船が現われる。やっとのことで陸に戻ったヨーナスは、元船長イェルロフのボートハウスの扉をたたく。少年から話を聞いたイェルロフは、不吉な予感を覚える…。一方その少し前、復讐を誓うある男が島に帰りついていた。記憶と思いを丹念に描き上げた、エーランド島四部作をしめくくる傑作ミステリ!

↑本の内容紹介から。

二十世紀末のスウェーデンのエーランド島を舞台にしたミステリシリーズ四部作、の最終巻です。
「黄昏に眠る秋」「冬の灯台が語るとき」「赤く微笑む春」に続いての今作。
四部作ですが、お話のメインとなる事件は、それぞれ単独の物なのでどのお話から読んでも大丈夫!
このシリーズの探偵役にあたるのが、元船長のイェルロフさん。八十過ぎの老人で、ホームに入っているのだけれど、夏の間は自分の別荘(家)に戻ってきています。
そんな観光シーズンで賑わうエーランド島に、様々な人が集います。
リゾート地を経営する一族の一人、ヨーナス少年に、リゾート地に出し物に雇われたDJのリーサ、そして復讐心を抱える男。
に、イェルロフさんの四人の視点と、1938年代にある国へ渡った男の過去パートで、お話は綴られていきます。
ヨーナスが出会った幽霊船に、イェルロフさんが過去に経験した死んだ男の棺から聞こえたノックの音と。
怪奇的な雰囲気をまとっているところが、このシリーズの好きなところ。
(でもあくまで雰囲気なので、そういったオチをつけたりはしないので、大丈夫)
現在パートは復讐しようとする男と、その男を撃退しようとする攻防戦が、ハラハラドキドキ。
そして過去パートで綴られるのは理想郷だと思われていた地の現実は、粛正の嵐という……。
今日は処刑を命じる側だった人間は、翌日には処刑され――と。
遠い過去のお話のはずなんですが、昨今は平気で自分と立場を違う人を排除しようとする風潮に……重なってしまい、ヒリヒリする。

「だが、今世紀そのものがあまりいいものじゃなかった……戦争と死と貧困。もうじき終わるのが嬉しいよ。二十一世紀はずっといいものになるはずさね」
(P515)


そして終盤、二つの戦争を経験したイェルロフさんが口にした二十一世紀への希望が、胸に詰まりました。
(「二十一世紀は良い時代だよ」と胸を張って言えるような時代が来ればと、願います)
大好きなシリーズ、最後まで読めて良かったです。







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  • 2016
  • 02/15
  • Mon

「黄昏の彼女たち 上・下」サラ・ウォーターズ著

「黄昏の彼女たち 上」サラ・ウォーターズ著/

第一次世界大戦で父と兄弟を喪い、母とふたりで生きていくため屋敷の部屋を貸すことにしたフランシス。下宿人になったのは、快活なレナードとおとなしいリリアンのバーバー夫妻だった。ひとつ屋根の下で暮らすうち、フランシスとリリアンには互いを想う感情が芽生えていく。そんな彼女たちの関係は、ある人物に死をもたらし、何人もの運命を思わぬ形で変えるのだった。時代に翻弄される女性たちを流麗に描く、傑作文芸ミステリ最新

↑本の内容紹介から。

「黄昏の彼女たち 下」サラ・ウォーターズ著/

リリアンの衝撃的な告白が、秘密の恋人たちの仲に変化をもたらすなか、ある夜ついに悲劇は起きる。人の死というかたちを取って。予想外の事態に翻弄されるフランシスとリリアン。だが、それはさらなる怒濤の展開の始まりにすぎなかった……。大家と下宿人から道ならぬ恋人同士に至ったふたりの関係と「事件」は、いかなる結末を迎えるのか。一九二〇年代のロンドンを舞台に圧倒的な描写力で読ませる、ウォーターズのミステリ大作。

↑本の内容紹介から。

ヴィクトリア朝や第二次大戦中、戦後など、さまざまな時代を舞台に、ミステリを描くサラ・ウォーターズの新刊です!
今回は第一次大戦後、1922年頃が舞台。
戦争で男兄弟を失い、さらに父を亡くし困窮に陥ったフランシスは、生活の糧を得るために屋敷に下宿人を住まわせることにします。
そこでやって来た夫婦の妻リリアンに心惹かれ――と。
上巻はフランシスとリリアンの恋物語です。
この恋物語が何というか、リリアンに出会う前のフランシスは、戦争や失恋でかなり疲弊していたというか、枯れていた印象だったんですが。
リリアンと親しくなり、友情に似た親近感からやがて恋に変わっていく過程が、生気を取り戻すかのように、実に色鮮やかで何とも眩しかった。
ああ、もうこんなに好きになってしまったら、相手が同性だろうが既婚者だろうが、想いは止められないよね、と。
しみじみ。個人的には夫婦仲が上手くいっていないんだから、フランシスたちに幸いをと思うわけですが。
だけど(時代的に同性愛は法に触れるわけで)禁断の恋物語の行方は、もう破滅しか見えないところへ、
ある事件が起りそれぞれの心が散り散りに揺らいで、先が見えないサスペンス展開の下巻。
正直、上巻の展開は予想通りで、事件が起こるのもやむなしな予感はあったのですが。
事件後の展開がちょっと意表を突いていたと言いますか。
この展開は予想付かなかったため、決着がどんな形になるのか、気になった。気になった。
あと、二人の恋が壊れそうになっていくのがなかなか苦しかったです。
片方が既婚者なので、不倫(中絶・殺人)などと読んでいく段階で読み手の倫理観も反映すると思われる本作品。
(私は不倫は当事者たちが解決すべき問題で、第三者が口出しすることじゃないと思っていて、この本の場合、読者の私は第三者なので気になりませんでした)
個人的に色々揺らぎながら、状況に流されながらも、(ネタバレ注意二人が「罪」をなすりつけて逃げようとしないところが良かったです。もしそんな展開だったら、私は二人に愛想尽かしていたと思う。










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  • 2016
  • 01/29
  • Fri

「ウィスキー&ジョーキンズ: ダンセイニの幻想法螺話」ロード・ダンセイニ著

Twitterでやっていた「ウィスキー&ジョーキンズ」の豆本キャンペーンに、当選しました!

やったね!
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「ウィスキー&ジョーキンズ: ダンセイニの幻想法螺話」ロード・ダンセイニ著/

初老の紳士ジョーキンズがウィスキーを片手に、実話と称して語り出す若かりし日の思い出――幻獣に出会い、魔術に驚異し、一獲千金に胸躍らせる、奇想天外な冒険の数々。香り豊かで軽やかなテイスト、心地よい後味にほろ酔い気分。どこから読んでも楽しめる愉快な短篇23作。

↑本の内容紹介から。

話を向ければ、「その話をしよう」と語り出すのはウィスキー片手に初老の紳士ジョーキンズ。
そんな彼が紡ぐのは冒険、回想、法螺話?な、短編23編収録。

「アブ・ラヒーブの話」「薄暗い部屋で」「象の狙撃」「渇きに苦しまない護符」「失なわれた恋」
「リルズウッドの森の開発」「真珠色の浜辺」「アフリカの魔術」「一族の友人」「流れよ涙」
「ジョーキンズの忍耐」「リンガムへの道」「ライアンは如何にしてロシアから脱出したか」
「オジマンディアス」「スフィンクスの秘密」「魔女の森のジョーキンズ」「ジョーキンズ、馬を走らせる」
「奇妙な島」「スルタンと猿とバナナ」「徴」「ナポリタンアイス」「ジョーキンズ、予言者に訊く」「夢の響き」

解説コラム
「アデンとジョーキンズ」「食卓と幽霊」「ユニコーンのこと」「原始の自然の力」
「オジマンディアス、王の中の王」「幻の都を求めて」「キルケと神秘の生き物たち」
「ナポリタンアイス、緑は何味?」「一獲千金の夢」

私は同じテイストのものより、色々な引き出しといいますか、多彩な味わいがある作家さんが好きなので、初ダンセイニでしたが、とても面白かったです。
冒険テイストから、ユーモアありの法螺話にファンタジーよりの話もあれば、幻想的なものと。
「その話をしよう」を合い言葉に、瞬時にお話を作り出すかのようなジョーキンズ氏の口から、
次はどんな話が飛び出してくるのか、わくわくしてページを捲る手が止まりませんでした。
お話はジョーキンズ氏の友人が筆記していると言う形なので、ジョーキンズ氏とその周りへの観察眼もあったりして。
ジョーキンズ氏ばかりが喋るので、自分たちも喋りたい人がたまに邪魔をしようと画策したり(笑)
あと、解説コラムも楽しい!
お気に入りは「薄暗い部屋で」わくわくする冒険譚を求めるうるさい子供たちを、怪奇談でやり込める大人げないジョーキンズ氏がお茶目で素敵。
他に「アフリカの魔術」なども笑った。
とっても楽しい本でした。
本の装丁イラストも、読み終われば「おお、あの話の!」という発見があって、これまた素敵。
(本は箱入りなので、書影ではそのイラストの全部は見られませんが)



おまけ。

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  • 2015
  • 12/16
  • Wed

「消えた修道士 上・下」ピーター・トレメイン著

「消えた修道士・上」ピーター・トレメイン著/

和平協定締結のためにモアン王国を訪れた小王国の大族長とモアン国王を、何者かの矢が襲った。二人の命に別状はなかったが、両国は一触即発の危機に。国王は自国の潔白の証明を、妹であり、法廷弁護士・裁判官の資格をもつ修道女フィデルマに託す。だが襲撃者は既に殺され、フィデルマはわずかな証拠を頼りに、襲撃に使われた矢の出所と思われる村に向かう。好評シリーズ第七弾。

↑本の内容紹介から。

「消えた修道士・下」ピーター・トレメイン著/

イムラックの大修道院から聖遺物が消失。管理担当の修道士も失踪した。そんなとき、国王と大族長暗殺未遂事件の調査にフィデルマが修道院にやって来た。救いの神とばかり院長は調査を依頼する。襲撃者の一人が元修道士であったため、二つの事件の結びつきを感じたフィデルマは院長の依頼を引き受ける。モアン王国の平和と威信がかかる難事件を、見事解決することはできるのか?

↑本の内容紹介から。

七世紀のアイルランドを舞台に修道女であり、モアン王国前国王の王女で現国王の妹で、弁護士でもある美貌のスーパーガール(←待て)フィデルマが活躍する長編シリーズの第七弾です。
王位を争い小競り合いをしてきた小王国との和平交渉を実現させようとするモアン国王コルグー(フィデルマさんのお兄様)と族長を襲った暗殺未遂事件が発生!
フィデルマさんの挨拶に、お兄様が応えようとなければその矢はお兄様の息の根を止めていた!
なんてことだ!
(私はコルグーお兄様のファン)
そして襲撃者の遺体(その場で殺された)は、コルグー国王精鋭部隊の徽章をつけていたから、
これはモアン側の陰謀だと一触即発の危機状態に。
コルグーお兄様の不利な状態から始まります(お兄様の命だって狙われたのにっ!)
国王は自らの潔白を証明しなければなりません。でないと賠償問題に。果ては王位の問題に。
コルグーお兄様の無実を証明するためフィデルマさんは、弁護士として立ち上がります。
そして襲撃者と関係がありそうなイムラックの大修道院に向かい調査を始めようとするのですが、そこでは聖遺物が盗まれていた――。
暗殺に聖遺物消失、修道士失踪、襲撃と謎と事件と陰謀が山盛りで
法廷シーンではこれまた、色々あったり。
×××に裏切られたと思った○○○の動揺とか、まさか疑われていたのが自分だとは思っていなかった×××
面白かった!!
オオカミに襲われそうになった時は、珍しくエイダルフ修道士が活躍!格好いい!
でも、襲われた恐怖で混乱していたフィデルマさん(←珍しい)は、その活躍に気づかず!
と、長くコンビを組んできたフィデルマさんとエイダルフ修道士の間に、気持ちのすれ違いがあったりと。
コンビの行方が気になるので、続きを早く!!




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  • 2015
  • 09/28
  • Mon

「声」アーナルデュル・インドリダソン著

「声」アーナルデュル・インドリダソン著/

クリスマスシーズンで賑わうホテルの地下室で、一人の男が殺された。ホテルのドアマンだという地味で孤独な男は、サンタクロースの扮装のままめった刺しにされていた。捜査官エーレンデュルは捜査を進めるうちに、被害者の驚愕の過去を知る。一人の男の栄光、悲劇、転落、そして…死。自らも癒やすことのできない傷を抱えたエーレンデュルが到達した悲しい真実。スウェーデン推理作家アカデミー最優秀翻訳ミステリ賞、フランス推理小説大賞翻訳作品部門、813賞最優秀翻訳長編部門受賞。『湿地』『緑衣の女』に続くシリーズ第3弾。
↑本の内容紹介から。

北欧アイスランドを舞台に、捜査官エーレンデュルを主人公とした警察ミステリのシリーズ第三弾です。
(あくまで、日本刊行順。日本ではシリーズ三作目「湿地」からの翻訳となっています)
時期は、クリスマスシーズンで賑わう頃。
ホテルのイベントでサンタクロース役を担っているドアマンが、その扮装のまま(しかし、下半身半裸)という状態で、
彼が住処としていたホテルの地下室で発見されます。
長く勤めていたにも関わらず、間もなく首になるという以外、これといって被害者のことを知らない従業員たち。
知られざる被害者の過去にあったものは、少年ソプラノ歌手としての、子供スターだった栄光と、そして声を失った(声変わり)ための転落。
子供に自らの夢を託す親や、一人の子に寄りすぎるために、目をかけてもらえないもう一人の姉弟といった被害者家族の関係とともに、主人公エーレンデュルの過去もまた、今作では語られており、その過去と彼が抱えている罪悪感が悲しく、切ない。
そしてそれを抱えることによって、自らの家族との間にできている溝も、エヴァとの時に激しいやり取りでは、胸を突くような痛みを覚える。
人間の不器用さをどうぞ、許してやってほしいと祈りたくなる。
このシリーズは、そういう人間ドラマも含めて、大好きです。
さらにエーレンデュルさんに寄り添うようなお話だったからか、思っていたよりも愛されている?(笑)一面もあったりと。
とても良かった!あとがきには第四弾のタイトルも載っていたので、きっと続きもでるよね! 待ってる!
事件の謎解き自体は、ネタバレはないので、シリーズのどこから読んでも大丈夫ですが。
主人公エーレンデュルの人生物語としての色合いも、少しずつ濃くなっていっているので、
人間ドラマとして気になる人は、是非とも「湿地」から!
(「湿地」は文庫化しているよ!)
そうすると、エーレンデュルさんと娘のエヴァとの関係、エヴァの抱える罪悪感、その深さといったものが理解でき、響いてくるものがあるかと。

声
アーナルデュル・インドリダソン
東京創元社 ( 2015-07-29 )
ISBN: 9784488010478

緑衣の女
アーナルデュル・インドリダソン / 東京創元社 ( 2013-07-11 )

湿地 (Reykjavik Thriller)
アーナルデュル・インドリダソン / 東京創元社 ( 2012-06-09 )




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