ブログランキング
この瞳に映るもの この瞳に映るもの

カレンダー

04 | 2007/05 | 06
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

プロフィール

松原冬夜

Author:松原冬夜
「夜の夢」というサイトで小説などを書いています。
現在、ブライスさんに夢中。
写真は家のお人形さん

↓本館・夜の夢

↓ブライス写真ブログ

↓「彩」名義のお題サイト
88x31.jpg

Instagram

↓最近読んだ本など。
  




カテゴリー

応援してます!

  • 翻訳ミステリー大賞シンジケート
  • 被災地を応援しています
  • 覆面作家企画5

ブログ内検索

「高く遠く空へ歌ううた」小路幸也著


読んだ本の感想です。

「高く遠く空へ歌ううた」小路幸也著

ぼく、また死体を見つけてしまったんです。これで10人目なんです。
高くて広い空に囲まれた街で起きる不思議な事件。少年・ギーガンは知らず知らずのうちに事件に巻き込まれていく。第29回メフィスト賞受賞作家が放つ会心作!

「どうして俺たちみたいな人間が存在するのか、俺たちにもわからないんだ。俺たちさえいなけりゃこんなことも起こらないのに」「そこにもう一人のぼくがいるような気がするんです。見えない闇の世界にいるもう一人のぼく」
大人の世界には君たちの知らないことがたくさんある。

↑本の帯から。

「空を見上げる古い歌を口ずさむ」の続編と……言っていいのかな?
時間軸は「空を~」でお兄さんが語っていた少年時代です。その時代だけに限定して語られています。
主人公はギーガンというあだ名を持つ小学生。あだ名の由来は、目が潰されて片目が義眼だから。そんなギーガンは何故か、昔から死体を見つける――そうして、十人目の死体を見つけたところから、お話は始まります。
小学生のギーガン君の一人称です。
ギーガン君は感情というものは理解できるけれど、感情を表現できない男の子。そんな男の子を取り囲む子供たちが温かくて良いですね。
ルーピー君が特に。後、ケイトちゃんも。
この二人は「HEARTBEAT」のエミィちゃんとハンマ君を思い出させます。
あの二人、好きだったから何か嬉しい(作品の発売順で言えば「高く~」の方が先なんですけどね)
お話は死体発見というところから始まって、事件らしい感じはあるけれど。それで話を引っ張っていくというものではないような。
「空~」は次々と不審な事が起こって、それで話が展開して言ったけれど。この話では、何となく核というものが見えないような……それが不思議な雰囲気を出しているようにも思えます。
お話の最後の方で、前作と世界観が繋がります。違い者、解す者についてはやはり言及されませんけど。
全体を通して、人間が優しくなるのに大切なことを教えられたような気がしました。

top↑

「空を見上げる古い歌を口ずさむ」小路幸也著

読んだ本の感想です。

「空を見上げる古い歌を口ずさむ」小路幸也著

20年前、兄が言ったんだ
「誰かが<のっぺらぼう>を見るようになったら呼んでほしい――」
みんなの顔が〈のっぺらぼう〉に見える――。息子がそう言ったとき、僕は20年前に姿を消した兄に連絡を取った。家族みんなで暮らした懐かしいパルプ町。桜咲く〈サクラバ〉や六角交番、タンカス山など、あの町で起こった不思議な事件の真相を兄が語り始める。懐かしさがこみ上げるメフィスト賞受賞作!

↑本の内容紹介から。

「HEARTBEAT」「東京バンドワゴン」の、作家さんのデビュー作が文庫化されると知りまして、これは読まなきゃな、と。
お話は、お兄さんが自らの子供の頃を語るという形で進みます。
昔語りの中で、現在の人と会話をしているような箇所があります。その辺の描写は全然されていないんですけどね。でも、どういう質問をされたのか、文には描かれていないのに分かる。そのときの表情の感じも見えるような気がする(……私の想像力?)
お兄さんの語りの声が、実際に聞こえてきそうな雰囲気が文章にありました(……私の幻聴? まあ、かなりのめり込んで読んでいたということで)
「のっぺらぼう」という単語から察せられるかと思いますが、少し不思議なお話で。
ファンタジー好きな人にはおススメかも(あ、ライトノベル系のファンタジーではなく……うーん?(説明に相応しい言葉が浮かんできません)
昭和の時代の小学生だったお兄さんが、人の顔がある日突然、のっぺらぼうに見えるようになって。そこで、馴染みだったお巡りさんの短銃自殺を目撃します。自殺現場に、誰かがいたんだけど、お兄さんにはその謎の人物の顔が見えない。それから身の回りで人が死んでいって――と、ミステリーな感じもあり。
解す者、違い者、稀人――などといった能力者たちの存在が、ファンタジーのようでもあり。
(その辺の謎は、言及されませんが。続編があるのかな?)
また、ある日突然、違う人種に変わってしまうことへの怖さが、ホラーのようでもありと。
ジャンルを限定するのは難しいですが、面白かったです。
一気に読んでしまいました!
ラストも温かくて、良いです。私は好きです。

作者紹介に「読む者に懐かしさと優しさを与えてくれる~」と、書かれてありましたが、この一冊だけでもその紹介文の的確さに納得しました。
お気に入りの作家さんとして、今度から名前を上げたいです。
(他の作品も読みたい!)

top↑

「赤い夢の迷宮」勇嶺薫著

読んだ本の感想です。

「赤い夢の迷宮」勇嶺薫著

小学生だったあの頃、仲良し7人組のぼくらは「世の中には、やっていいことと、やっておもしろいことがある」と語る不思議な男・OGに心惹かれていた。だが「お化け屋敷」と呼ばれる彼の館で起きたある事件をきっかけに彼とは疎遠に。それから25年、大人になったぼくらにOGからの招待状が届き、再びあの館へ。しかし、そこで待ち受けていたのは悪夢のような殺人事件だった。

↑本の内容紹介から。

児童向けの小説をお書きになられている「はやみねかおる」さんが、大人向けにお書きになられたミステリーです。
大人向けということでしたが、文章自体は読みやすくて、構えるほど固くはなかったです。
ですが、やっぱり取り扱っている事件が殺人事件ですからね。児童向けではないかもしれません。
ミステリーをある程度、読んでいると、お話全体を通して幾つかの作品を思い浮かべるかも。
ミステリーの三大奇書と呼ばれている作品を、私は思い浮かべました。
(その実、私は二冊しか読んでいないんだけど)
他にも、ね。
それはきっと、作家さんのミステリーへの愛情の深さなのだと思います。
トリックというか仕掛けは、ミステリーを読み慣れていると割かし、直ぐにわかるかな?
でもって、ラストも何と言いましょうか……三大奇書のそれを思わせる感じで。
人によっては、受け付けないかも。読後、スッキリとは言えないことは、確かですかね?
ミステリーを割りと読んでいる人にとっては、全体的に物足りなさを感じるかも。
もう少しページ数を重ねて、重厚感を出して欲しかったような気もします。

top↑

「東京バンドワゴン」小路幸也著

読んだ本の感想です。

「東京バンドワゴン」小路幸也著

下町の老舗古書店「東京バンドワゴン」。ちょっと風変わりな四世代の大家族が、転がりこんでくる事件を解決する。おかしくて、時に切なく優しい、下町情緒あふれる春夏秋冬の物語。

↑本の内容紹介から。

「HEARTBEAT」を読んで、他の作品も読んでみたいなと思っていた作家さん。
お話は亡くなったお祖母ちゃんによって語られます。
幽霊になるのかな? でも、特別誰かの目に見えるというわけでもなく、こちら側に何かを出来るというわけでもなく。語り手で、見守っているといった感じです。
お祖母ちゃんの語り口なので、少々独特ですね。
(私が書いているネコシリーズが、この語り口調ちょっと似ているかも。人によっては、読みにくいと感じるかもしれません)
四世代家族の古本屋に、転がり込んでくる事件は、日常の謎系です。
朝にはあるけれど、午後には消えている百科事典の謎、とか。春夏秋冬の四章仕立ての構成。
大家族にご近所さんと、登場人物が多くて、ときどきその場に誰がいて誰がいないのかとか、そのセリフは誰のものかとわからなくなることもありますが。わきあいあいとした空気が温かく、ほのぼのします。
家族と言えど、問題を抱えていて、秘密だってあるけれど。やっぱり家族っていいよねぇ~、っていうテーマのホームドラマでした。

top↑

「葉桜の季節に君を想うということ」歌野晶午著

読んだ本の感想です。

「葉桜の季節に君を想うということ」歌野晶午著

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして──。あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本です。

↑本の内容紹介から。

「あまり詳しくはストーリーを紹介できない作品です。とにかく読んで、騙されてください。あなたは最後の一文まで、ただひたすら驚き続けることになるでしょう」

と、まあ、帯に書いてありますので、あまり語らずに。
とりあえず、騙されました!
事件の真相とかそういうものではなく、××に。
固定観念の盲点を突かれた感じだったでしょうか。
ええ、そうですね。腹筋が六つに割れた×××がいても、何ら不思議じゃありませんよね。
語り口は軽快で、くすりと笑うようなところもありました。
一気に読めば、割と面白かったですよ?

……でも、好みか?と問われれば……好みじゃないです。

top↑

「A HAPPY LUCKY MAN」福田栄一著

読んだ本の感想です。

「A HAPPY LUCKY MAN」福田栄一著

目が回りそうなほど忙しいときに限って、次々と面倒ごとが舞い込んでくるって経験をしたことがあるだろうか?もしそういうやっかいな事態に巻き込まれたとしたら、どうやって切り抜けていく?自分の手に余るものはきっぱりと拒絶する。それも方法の一つだ。何もかも放り出して逃げ出す。人によってはそれがベストの選択かもしれない。後先を考えず全て抱え込んで何とかしようとする奴もいるだろう。まさしく俺がこのタイプだ。これから始まるのは、そんな俺が経験した、目が飛び出してひっくり返るほどに忙しい一週間の物語だ。涙なしでは読めない(笑)お人好しすぎる若者の絶体絶命日常冒険小説。

↑本の内容紹介から。

お気に入りになりつつあるミステリ・フロンティア(東京創元社のレーベルです。元から東京創元社好きでしたけど!)
その次回の配本のあらすじが、妙に気になり、その作家さんの別の本を読んでみて、購入を決めようかと思いまして。それで手に取ったのが本作です。
留年回避のため、絶対提出しなければならないレポート。
それなのに主人公の幸也さんが住んでいる寮の管理人のオジサンが怪我で入院。寮長の幸也さんが責任者として任されることになったけれど、頼りにしたい補佐の杉谷さんは研修で北海道へ。しかも、彼女の様子を見てきてくれと頼まれる、と。
落ち着いてレポートに望めない厄介ごとを抱えた幸也さんが、そのお人好しな性格ゆえにまた次々と厄介ごとを抱えていくんですよね。
バイト先の蕎麦屋の存続危機に、バイクの盗難、ライバル寮との対決やら、地元から上京してきた祖父の世話に、痴漢騒動などなど。
問題が一つ一つ起こってというのではなく、解決もしていないうちから次の事件が起こるといった感じで。ドタバタです。それ故に一気に読ませます。
事件解決では、幸也さんが探偵っぽく見えるところもあり、ミステリー好きの人も楽しめるのではないでしょうか。
面白かったです~。
何しろ「ドタバタ」「コメディ」「日常」「お人好し」「事件」と、私の好きなものが詰め込まれているんですから。
というわけで、新刊のあらすじもこの作品と同じ香りを漂わせる感じですので、購入決定!
楽しみです。

top↑

「橡家の伝説」「榛家の伝説」佐々木丸美著

……連休も終わりですね。
(四日のうち、三日も雨ってのはどーよ?って感じでしたが……)
私はこの二日、ひたすら探索探索!
(……ゲームね。お天気なんか、関係ないよね)
「ペルソナ3フェス」は、連休中に一学期終わりまで進められたらと思っていましたが。まだ、六月の半ばですよ。

読んだ本の感想です。
一冊ずつにしようか迷って、同時に。

「橡家の伝説」佐々木丸美著
伯母の家へ向かう途中、涼子と哲文がたどり着いた不思議な洋館。そこにはまだ見ぬ恋人を待ち続ける美しい女主人がいた。伝説の館で繰り返される愛と転生の物語。

「榛家の伝説」佐々木丸美著
母から秘密の遺言状を託された瞳美は、涼子と哲文がいる百人浜の館を訪れた。不老不死の秘薬を伝える「榛家の伝説」の行く末は――。

館シリーズの姉妹編という位置づけの作品。
作中の時間の流れでは、館シリーズ第二作「水に描かれた館」の後に来るお話ですね。
お話の内容は、ネタバレを考慮しつつぼやかして。
とにかく、「橡家~」では涼子さんが可愛かったです。
十四歳の操ちゃんにヤキモチ焼いたり、哲文君に「かわいい」と言われて、驚いたり、顔が赤くなったり。ムードぶち壊しにガッカリしたり。
恋する乙女ですねぇ~、可愛い。(アンタは変態オヤジか)
私は「水に~」を読んでいますので、涼子さんと哲文君の二人の距離にホッとしました。
(私にはどうしても、吹原氏の魅力が理解できなかったもので、元の鞘に戻ってくれて良かったな、と。まあ、「夢館」を読んでいたから、そこまで心配もしていませんでしたけど)
↑つまり、「水に~」を読んでいないと、わからない部分もあるわけです。
とはいえ、語り口はリリカルではありますが、これまでよりは若干、軽快な印象だったかな?
(大分、この作家さんの文章に読み慣れたとはいえ、時々感じていたクドサがなかった)
初めての人はこの作品から、入るのも良いかも。
とはいえ、好き嫌いが分かれる文章なので、おススメですとは言いませんけど。
私は思いっきりハマッたけれど。
(今まで読んだことのなかった感じの文章と、入り組んだ人間関係が各作品で繋がっていくのを発見するのが、面白いんです)

「榛家~」の印象は、一言で言ったら、狸と狐の化かしあい?(笑)
そんなに大げさなものではありませんが、遺産を巡っての駆け引きが描かれています。
あくまで心理的、言葉の駆け引きで。大きな動きはありませんが。
私は「水に~」「夢館」よりは、こっちの二作が好きですね。
悲しいのは、本当ならもう一冊か二冊、このシリーズ出るはずだった思うところ。
遺言状(というか、遺産)が託されたのは、三人ですから。
作家さんがお亡くなりになった今、続きが望めないのが切ないです。

top↑

「百万の手」畠中恵著


少し前に読んだ本の感想です。

「百万の手」畠中恵著

僕、音村夏貴はときどき過呼吸の発作を起こす十四歳。ある日、親友の正哉が目の前で焼死してしまった。どうして…。悲しみにくれる僕の耳に、慣れ親しんだ声が聞こえてきた。死んだはずの正哉が携帯から語りかけてきたんだ!あの火事は不審火だった!?真相を探るために僕は正哉と動き出す。少年の繊細な心の煌めきを見事に描いた青春ファンタスティック・ミステリの傑作。

↑本の内容紹介から。

この方の「しゃばけ」という作品が気になって、読んでみたいと思っていたところ。
ミステリフロンティア(東京創元社のレーベル)で、お名前を見かけて。まずはこちらからと。
携帯電話から死んだ親友・正哉君の声が聞こえてくるという辺り、幽霊好き(不謹慎ですかね?)の私としては、ちょっとワクワク。
うーんと、次々と謎が展開していくので、先が気になって読むペースは進むのですが。
読み終わった後は……ちょっと、あれ?と思うところも。
っていうか、途中で正哉君の存在、捨てられているでしょう、これ。
設定的に、携帯が通じなくなったというのはアリでしょうが。
何ていうか……もったいない。
そこで完全に捨ててしまわないで、もう少し後半に絡めた方が良かったような気がします。
夏貴君と東さんは良い親子になるという読後、確信できるのは良かったです。

top↑