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松原冬夜

Author:松原冬夜
「夜の夢」というサイトで小説などを書いています。
現在、ブライスさんに夢中。
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「へビイチゴ・サナトリウム」ほしおさなえ著

読んだ本の感想です。

「へビイチゴ・サナトリウム」ほしおさなえ著

「みんな飛び下りて死んじゃった。なんでだろう?」中高一貫の女子校で、高三の生徒が屋上から墜落死した。先輩の死を不思議に思った海生は、友人の双葉と共に真相を探り始める。様々な噂が飛び交う中、国語教師も同じく墜死した。小説家志望だった彼は、死んだ女生徒と小説を書いていたが、死の直前に新人賞受賞を辞退していた。ある雑誌の作品中に自作と同じ文章を発見したからだ。何故そんなことが? すべてに一生懸命だった少女たちの物語。著者あとがき=ほしおさなえ/解説=笠井潔・久美沙織

↑本の内容紹介から。

ミステリフロンティアで目をつけていた本が文庫版になりましたので、購入。
女子校で連続して起こった墜死事件。
その謎を追うのがメインかと思いきや、過程で色々と出てくる文章。
ウェブに公開された小説や、プロの小説、新人賞を受賞した小説と。
その文章は誰が書いたものなのか?という謎と絡まり、複雑に展開します。
思春期の女の子の不安定な心理に、少し怯えつつ(ちょ、ちょっと、思い込みが激しすぎる気がするんですけど……。幾らお年頃とはいえ、ここまで激しくはないような気がするんですが)読みました。
主人公だと思っていた海生さんの影が非常に薄く、相棒の双葉さんの推理はちょっと飛躍している感じを受けました。
うーん、それでもって双葉さんのお兄さん、事件が解決にしたように見えかけたときに、難癖をつけまして。東大生だというお兄さんの登場におお、思わぬ大どんでん返しがっ?と、推理を期待しましたところ「俺に推理力を期待するな」と、肩透かし。
何と言うか、真相も曖昧にぼかされたままで、これがこのお話の「境界のくずれ」というものに通じるものなのかな?と思えば、そうかと思わなくもないのですが……微妙に消化不良な感じでした。

後、本の帯に「独特の言語感覚で彩られた~」とあったのですが、どこら辺が独特なのか……私にはわかりませんでした。
(感性が鈍くて、すみません)

↓表紙は好き。
ヘビイチゴ・サナトリウム ヘビイチゴ・サナトリウム
ほしお さなえ (2007/06)
東京創元社

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「夜は短し歩けよ乙女」森見 登美彦著

読んだ本の感想です。

「夜は短し歩けよ乙女」森見 登美彦著

私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。我ながらあからさまに怪しいのである。そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。「ま、たまたま通りかかったもんだから」という台詞を喉から血が出るほど繰り返す私に、彼女は天真爛漫な笑みをもって応え続けた。「あ!先輩、奇遇ですねえ!」…「黒髪の乙女」に片想いしてしまった「先輩」。二人を待ち受けるのは、奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった。天然キャラ女子に萌える男子の純情!キュートで奇抜な恋愛小説in京都。

↑本の内容紹介から。

先輩と乙女の一人称が交互し、独特の語り口調で綴られる恋愛ストーリー(……なんだよね?)
春夏秋冬を通じて、乙女の後を付回し、乙女の視界に入って、外堀を埋めようとする先輩の奮闘振りと。どこまでも天然な乙女が可愛く。
笑いを堪えようとしても、喉の奥がクッと鳴ってしまう。
特に文化祭を舞台にした第三話は、「バカだ」「アホだ」と突っ込みを入れつつ、喉をクククッと鳴らしながら読んでいました。
恋愛小説が苦手な人でも、笑えると思います!(えっ?)
先輩や乙女以外の登場人物も、面白おかしい人たちでした。
途中、現実的にありえないことも、そこはファンタジーと割り切って。
第一に「神様の御都合主義」と、登場人物も言ってますから、細かいことは気にしない。気にしない。
あー、面白かった。笑った。
(……恋愛小説じゃなかったのか?)

↓表紙もなかなかに可愛いです。

夜は短し歩けよ乙女 夜は短し歩けよ乙女
森見 登美彦 (2006/11/29)
角川書店

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「キサトア」小路幸也著

読んだ本の感想です。

「キサトア」小路幸也著

少年アーチはふたごの妹と父親の4人家族。病気で色の識別ができないが、物づくりが得意。海辺の町に越してきて5年、家族は平和に暮していた。やがてアーチはコンクールに挑むことに…。風がはこんでくる、爽やかな物語。

↑本の内容紹介から。

お話は、小学生のアーチ君の一人称で語られます。
だからか、文章が易しい。
子供向けにお書きになられたのかな?と、思わなくもないです。
「高く~」も小学生のギーガン君が視点だったから、易しかったけれど。
「キサトア」は、漢字にふり仮名が振ってあるので、最初から児童向けなのかも。
ゆったりと進む中で、「エキスパート」「泣き双子岩の伝説」とか出てくる単語が、好奇心をくすぐります。
日の出と共に目覚め日の入りと共に眠る「キサ」ちゃんと、日の入りと共に目覚め日の出と共に眠る「トア」ちゃんの双子。色彩を失ったアーチ君と。
奇妙な病に悩まれる兄妹たちを見守る人々が温かいです。優しいです。
小路さんのお話は、人間って本来はこんなに温かくて、優しくなれる生き物なんだよって、教えてくれているような気がします。
好きです!

↓小路さんの購入本「東京公園」「ホームタウン」「キサトア」の三冊の選択基準は、表紙が青系だったから。
キサトア キサトア
小路 幸也 (2006/06)
理論社

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「東京バンドワゴン」の続刊も読みたいです。

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「カナスピカ」秋田禎信著


読んだ本の感想です。

「カナスピカ」秋田禎信著

少女が恋をした相手は、高度2万6499kmから地上に落ちてきた人工衛星だった……。

「もし、ずっと見つからないのなら、カナスピカ」声が震える。息も震える。手も足も、身体も震えていた。止めようっていっても止まらない。「カナスピカ、ずっとここにいちゃ駄目なの? ……一緒に」――<本文より>

↑本の帯から。

「魔術士オーフェン」の作家さんがお書きになられた青春小説です。
加奈の前に落ちてきたのは、隕石に衝突して不覚にも落ちてしまった人工衛星。
この人工衛星は地球のものではなく、別の星の者が観測用に――別に侵略目的とかじゃなく、ただのデータ収集――飛ばしたもので。
人間の少年の姿に変形したりと。
そんなカナスピカに出会った加奈さんは、彼を空へ戻してあげようと奔走するうちに、カナスピカに恋をしてしまうという。
ありえないような設定ですが、カナスピカは結構人間臭くて。
たった五十年で落下してしまったことを恥ずかしい、と(←かなりの屈辱だったらしい)プライドを持った人工衛星。
人の姿をしているので、機械であることを――宇宙人じゃない。人工衛星です――忘れさせてしまうカナスピカは、加奈さんじゃなくっても、何とかしてあげたくなるんじゃないかな?
少しずれたカナスピカとの会話とかも好きです。

見えているようで、見えていない。
見られていないようで、見られている。
それに気がつけば、何かが変わる――そんなお話でした。
(どんなだよ?)
読み終わった後、感じ方が少し変わるかもしれない。
しっかりと余韻を残す作品かと思われます。

カナスピカ カナスピカ
秋田 禎信 (2007/06)
講談社

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「ホームタウン」小路幸也著

読んだ本の感想です。

「ホームタウン」小路幸也著

札幌で働く柾人のもとへ、両親の死という過去で疎遠となっていた妹から手紙が届いた。結婚するという連絡に喜んだが、式間近になって妹と婚約者がほぼ同時に失踪。柾人はふたりを捜し出すため戻ることのなかった故郷へ向かう。

↑本の内容紹介から。

殺しあう両親の元から逃げ出した柾人さんは、人殺しの子供という暗い過去を抱えていて。
同じように妹の木実さんも、家族を持っていいだろうか?という不安を抱えながら、でもそれを受け止めてくれる人がいて結婚を決意。
そんな長らく疎遠になっていた妹さんからの手紙が届いて、暫く妹さんとその婚約者がそれぞれ失踪していることを知り、捜し始めるという――このお話は、ミステリー色が割りとあったかな?
(ミステリー一本というよりは、家族のお話なのだろうけど)
柾人さんの仕事が老舗百貨店の特別室という、内外の問題を調査、内密に解決するというもので。
そこでの上司のカクさんは、ヤクザにも恐れられる人だったり。昔の知り合いの草場さんは、元ヤクザさんと。裏社会が登場しますが、基本的に出てくる人たちはいい人ばかりです。
他人だけど、家族のお話。優しくて、温かい。
(小路さんのお話は、安心して読める)

↓表紙の青も良いね!(青色大好き)
ホームタウン ホームタウン
小路 幸也 (2005/08)
幻冬舎

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「エンド・クレジットに最適な夏」福田栄一著

読んだ本の感想です。

「エンド・クレジットに最適な夏」福田栄一著

貧乏学生の晴也のもとに持ち込まれたのは、自分を付け回す不審者を捕まえてほしいという女子大生の頼み。早速彼女の部屋で不審者が現れるのを待っていると、マンションの前の道からこちらを見上げている男の姿が。しかし男は不審者ではなく、隣に住む女性の兄だった。妹と連絡が取れなくて困っている彼の頼みを、晴也は引き受けることになり……。なぜか芋蔓式に増えてゆく厄介な難題に東奔西走気息奄々、にわかトラブルシューターとなった青年の大忙しの日々を描いた巧妙なモザイク青春小説。『A HAPPY LUCKY MAN』の俊英が贈る快作!

↑本の内容紹介から。

「A HAPPY LUCKY MAN」が面白かったので、楽しみにしていたんですが。
うーん、コメディ色が薄い。
笑うということを期待していたので、ちょっと肩透かしを食らったような感じで、残念かも。
でもそれ以外は、晴也さんが抱え込む事件が「ストーカー退治」から「失踪人探し」、「恐喝事件」、「盗撮事件」と次から次へと起こるので、先が気になるところです。
主人公の晴也さんは割と度胸が据わってて、頭で計算して動いているところがあるので淡白な印象があり、その辺、お話全体の印象にも繋がるような。
登場人物に人間臭さみたいなものが、あまり感じなかったかな?
クールなお話が好みの方には良いかもしれません。
「A HAPPY LUCKY MAN」の方が、私は好きです。
(主人公のお人好し具合が、良かった。←つい同情してしまうところが、読んでて感情を引っ張られます)

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「花嫁人形」「風花の里」佐々木丸美著


読んだ本の感想です。

「花嫁人形」佐々木丸美著

本岡家には美しい4姉妹の影に、社会とのつながりを断絶された娘・昭菜がいた。家族から虐げられ、読み書きすら知らぬまま成長した昭菜は、普段は冷酷な叔父・壮嗣が見せる密かな愛情だけを心の支えに生きる......。
企業の継承権争いに巻き込まれる少女達の切ない愛を描いた長編ロマン。『雪の断章』『忘れな草』に続く<孤児>4部作の第3弾。

「風花の里」佐々木丸美著

幼い頃に「あか」「あお」「あき」の名を持つ3人の子どもたちを目撃し、記憶に留めていた星玲子(れいこ)。愛猫"とら"と幼馴染・丈に守ら
れ懸命に生きていたが、幼い日の記憶がつないだ縁と、祖父がのこした幻の遺産に翻弄される。星玲子の数奇な運命は----。『雪の断章』『忘れな草』『花嫁人形』に続く<孤児>4部作の第4弾。

↑本の内容紹介から。

孤児シリーズ第三作と第四作です。
ええっと、ここまでハマルとは思っていませんでした。
何か、癖になってしまったんですよね。この方の詩的な文章が。
比喩表現が今までに読んだことなかったものなので、よくこんなことを書けるなーと感心したら、他の本も手にとってみたくて。ズルズルと。
正直に言うと、一昔前の少女マンガのようなお話は、時々歯が浮くよ、と思わなくもなかったのですが。愛だの恋だの愛だの――何冊も読んでいると、照れという物がなくなっていました。
私が書いている恋星シリーズは、この作家さんの影響を受けていると思います。
恋愛というものに構えることなく、人の気持ちを追っていけばいいと、思うようになったから。
(ま、恋愛と銘打っていますが……実際、恋愛と呼べるのか?)
……話、それましたね。
えっと、主人公の少女の一人称で語られるお話は、幼少から始まって成長していきます。その過程で揺れる気持ちやら、ライバルの恋心を洞察して細かく描写されています。それ故に、主人公以外にも感情移入してしまう。「花嫁人形」では、藍さん、詩さんが切なかったです……。
「花嫁人形」では、シリーズ第二作「忘れな草」で葵さんが取った行動が、思わぬところで人の運命を狂わせており。
「風花の里」でも、星玲子さんの一言がある人の最期を決めてしまった。
絡み合う運命が痛々しくもありました。
第四作の「風花の里」のラストはそれまでの三作と違って、ホッと息をつけるもので、四部作の最後としては良かったのではないでしょうか。
(他の三作よりは軽い気がするけれど)

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「東京公園」小路幸也著


読んだ本の感想です。

「東京公園」小路幸也著

「幼い娘と公園に出かける妻を尾行して、写真を撮ってほしい」―くつろぐ親子の写真を撮ることを趣味にしている大学生の圭司は、ある日偶然出会った男から奇妙な頼み事をされる。バイト感覚で引き受けた圭司だが、いつのまにかファインダーを通して、話したこともない美しい被写体に恋をしている自分に気づく…。すれ違ったり、ぶつかったり、絡まったりしながらも暖かい光を浴びて芽吹く、柔らかな恋の物語。

↑本の内容紹介から。

劇的な展開などは一つもないけれど。
静かで、緩やかに紡がれるお話は、心穏やかにさせてくれます。
木陰のベンチで、そよ風を感じながら、ページを捲って読みたい。そんなお話です(どんなだ?)
この本を読んだ後は、写真を撮りたくなりました。

↓表紙も良いよね。

東京公園 東京公園
小路 幸也 (2006/10/28)
新潮社

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「クリスマスに少女は還る」キャロル・オコンネル著

読んだ本の感想です。

「クリスマスに少女は還る」キャロル・オコンネル著

クリスマスを控えた町から、二人の少女が姿を消した。誘拐か?刑事ルージュの悪夢が蘇る。十五年前に双子の妹が殺されたときと同じだ。そんなとき、顔に傷痕のある女が彼の前に現れた―「わたしはあなたの過去を知っている」。一方、監禁された少女たちは力を合わせ脱出のチャンスをうかがっていた…。巧緻を極めたプロット。衝撃と感動の結末。新鋭が放つ超絶の問題作。

↑本の内容紹介から。

この間ブックオフの百円コーナーで、妙に目に付きまして(厚かったから? 暑かったから? ←いや、タイトルが涼しそうで)買ったものです。
百円で買ったものですが(消費税がついて、百五円か?)百円で買ったのが申し訳ないほど、引き込まれました。
登場人物たちが、それぞれ魅力的で!
特にサディーですよ。
最初、死んだフリが巧い女の子って、どうなのよ?って、ちょっと引き気味に読んでいたんですが。
彼女のイタズラのエピソードや、怪我をして弱っているグウェンを励ますサディーに、いつの間にか心を鷲掴みにされました。
サディーが本当に魅力的に描かれています。
いや、ルージュも好きですけどね。デイヴッドの心を開かせるところとか。
他にも個性的なキャラは一杯いますよ。
だけど、このお話の魅力の半分は間違いなくサディーだと思います!
(サディーが好き。本当に好き)
サディーのお母さんが「あの子を愛さずにはいられない」と言うんですけど、本当に愛してしまう。
(可愛いとか、そんなんじゃないんです)
とにかく、魅力的な人物描写に、読んでいるうちに愛してしまった。
ラスト付近での衝撃の事実は何ていうか……思わず、嘘だっ! って、叫びたくなりました。
終わり方は、明確な答えを出さない形で終っています(事件自体は解決しますが)
それはきっと、読んだ方が好きに解釈すればいいということなのだと思います。
だから、私は「クリスマスに少女は還る」というタイトルを信じます。クリスマスまで、少女は居たんだよっ!(叫びたいくらい、強く思う)

凄くこの作品を気に入ってしまったので、この作家さんの他のシリーズをオンラインのブックオフで購入し、四冊も揃えられてホクホクしていたんですが。
……同じものを買ってた(出版社、訳者、タイトルが違うけど、作品自体は一緒だった)
あいたたたたっ!

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