ブログランキング
この瞳に映るもの この瞳に映るもの

カレンダー

01 | 2010/02 | 03
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 - - - - - -

プロフィール

松原冬夜

Author:松原冬夜
「夜の夢」というサイトで小説などを書いています。
現在、ブライスさんに夢中。
写真は家のお人形さん

↓本館・夜の夢

↓ブライス写真ブログ

↓「彩」名義のお題サイト
88x31.jpg

Instagram

↓最近読んだ本など。
  




カテゴリー

応援してます!

  • 翻訳ミステリー大賞シンジケート
  • 被災地を応援しています
  • 覆面作家企画5

ブログ内検索

  • 2010
  • 02/27
  • Sat

「蔵書まるごと消失事件」 イアン・サンソム著

「蔵書まるごと消失事件」 イアン・サンソム著/

憧れの図書館司書となるべく、アイルランドの片田舎タムドラムにやってきた青年イスラエルを待っていたのは、図書館閉鎖という無情な現実だった。代わりの職務―移動図書館の司書を任されたものの、肝腎の蔵書一万五千冊は一冊残らず消えていた。だれが、なぜ、どこに?事件を解決するはめになったイスラエルの、孤軍奮闘が始まる。頻出する本の話題も楽しい新シリーズ、発車。

↑本の内容紹介から。

主人公君の踏んだり蹴ったりな感じがコミカルに書かれていて、楽しかったです。
本の虫である主人公イスラエル・アームストロングは世間知らずな感じで、人との間で立ち回り方が上手くない。
(出版社サイトでの紹介では、気弱な青年とあったので、ヘタレかと思っていましたが。想像していたヘタレとは、ちょっと違った)
順調に事件解決といった、カッコいい探偵役を求める人には不向きかも知れないです。
それと純真な本好きさんにも、喧嘩を売られていると感じて、向かないかも。
(好みがキッパリ分かれるだろうな)
皮肉やユーモアを受け入れられる人には、楽しいシリーズだと思います。
若干、間延びしている印象があるけれど。
(事件に遭遇するのが百ページ超えてから、そして話が大きく動くのが四百ページ近くになってからという面で、冗長と感じられるかもしれない)
まあ、上に書いたように笑えるので、ツボにはまれば楽しい。
どうでもいいけれど、主人公君、本の使い方、ところどころ間違っているよっ!(笑)
特に「ハリポタ」は。
(ちなみに私は「ハリポタ」は一巻しか読んでいないので、この本に書いてあった皮肉には、コメントを控えます。その辺りも好き嫌いが分かれそう……)

蔵書まるごと消失事件 (移動図書館貸出記録1) (創元推理文庫)蔵書まるごと消失事件 (移動図書館貸出記録1) (創元推理文庫)
(2010/02/28)
イアン・サンソム

商品詳細を見る

top↑

  • 2010
  • 02/23
  • Tue

蓮丈那智フィールドファイルシリーズ 北森鴻著

蓮丈那智フィールドファイルシリーズ 北森鴻著

民俗学の大学助教授・蓮丈那智先生とその助手・内藤三國さんコンビが事件と歴史の謎を解くシリーズです。
色々と書きたかったのですが、ネタバレするとあれだなと、控えめに感想(笑)

とにかく、キャラ設定が面白かったです。

那智先生は美貌の女民俗学者。民俗学命みたいな人で、興味ある伝承を見つければ、予算ぎりぎりのところをごり押ししてもフィールドワークに出かけていく、事件に遭遇してはその謎を解き、また伝承に対してあっと驚くような解釈を示す。
短編シリーズなのですが、一編一編に事件と民俗学的考察の謎が提示されて内容が濃い。でも、登場人物のやりとりが楽しく、事件の殺伐とした雰囲気を和らげてサクサクと読めます。
「凶笑面」では、またキャラ設定がそれほど特化されていなかった気がするんですが、「触身仏」では那智先生とミクニさんの立ち位置がもう間違いなく「飼い主と犬」もしくは「女王様と従者」
就職の内定が決まっていようが、レポートの出来が悪ければ容赦なく切り捨てる、冷酷無慈悲な那智先生と先生に付き従うミクニさんが、これまた素晴らしいヘタレ!
涙目になるわ、膝を抱えていじけるわ。(笑う笑う)
完全無欠のように思えた那智先生も、「触身仏」の初っ端では災難にあい、思わず「那智先生、人間だったんだ」と(笑)
他にも色々と事件の容疑者に間違われたりと、ちょっと隙が見えてきたところから、那智先生が好きになりました。
異端と呼ばれるだけに、那智先生の考察はちょっとドキリとするものではありますが、「民俗学とは答えのない学問」というように、そんな解釈もありかもしれないと思わせ、色々と興味深く楽しめました!


「凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル」 

“異端の民俗学者”蓮丈那智。彼女の研究室に一通の調査依頼が届いた。ある寒村で死者が相次いでいるという。それも禍々しい笑いを浮かべた木造りの「面」を、村人が手に入れてから―(表題作)。暗き伝承は時を超えて甦り、封じられた怨念は新たな供物を求めて浮遊する…。那智の端正な顔立ちが妖しさを増す時、怪事件の全貌が明らかになる。本邦初、民俗学ミステリー。全五編。

↑本の内容紹介から。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)
(2003/01)
北森 鴻

商品詳細を見る

「触身仏―蓮丈那智フィールドファイル2」

「わが村には特殊な道祖神が祀られている。」美貌の民俗学者・蓮丈那智のもとに届いた手紙。神すなわち即身仏なのだという。彼女は、さっそく助手の内藤三国と調査に赴く。だが調査を終えた後、手紙の差出人が失踪してしまった―。那智はいにしえの悲劇の封印を解き、現代の事件を解決する(表題作)。山人伝説、大黒天、三種の神器、密閉された昏い記憶。本格民俗学ミステリ集。

↑本の内容紹介から。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)
(2005/07)
北森 鴻

商品詳細を見る


「写楽・考―蓮丈那智フィールドファイル3」

歴史に不滅の名を刻みつつも、いまだヴェールに厚く覆われたままの、東洲斎写楽。蓮丈那智は、古文書の調査の訪れたはずの四国で、その浮世絵の知られざる秘密へ足を踏み入れることに(表題作)。憑代、湖底遺跡、奇怪な祭祀。異端の民俗学者は、堆積する時代に埋没してしまった死者の囁きに、今日も耳を傾け続ける―。あなたの知らぬもう一つのニッポンを描く、本格ミステリ集。

↑本の内容紹介から。
写楽・考―蓮丈那智フィールドファイル〈3〉 (新潮文庫)写楽・考―蓮丈那智フィールドファイル〈3〉 (新潮文庫)
(2008/01/29)
北森 鴻

商品詳細を見る

top↑

  • 2010
  • 02/07
  • Sun

「V.T.R.」 辻村深月著




「V.T.R.」 辻村深月著/

1人ぼっちにならないで。アタシはあなたを愛してる。
チヨダ・コーキ、鮮烈なデビュー作!豪華両面カバー仕様!

愛する相手を思う、“強さ”を描いた物語。
怠惰な生活を送るティーのもとに、3年前に別れた恋人、極上の美女アールからかかってきた1本の電話。「アタシの酷い噂話や嘘をたくさん聞くことになると思う。ティーにだけは知っておいて欲しいと思って。アタシは変わっていない」街に出たティーが友人たちから聞くアールの姿は、まるで別人のように痛々しく、荒んだものだった――。彼女が自らを貶め、危険を恐れずに求めたものとは……?

↑本の内容紹介から。

「スロウハイツの神様」に登場するチヨダ・コーキのデビュー作という作中小説。
ライトノベルで、ティーの語り口調が馴染めなかったけれど、物語は辛くもあり優しくもあり、あっと驚かせる仕掛けを施しているところは、やっぱり辻村さんといった感じでした。

V.T.R. (講談社ノベルス ツI- 10)V.T.R. (講談社ノベルス ツI- 10)
(2010/02/05)
辻村 深月

商品詳細を見る

top↑

  • 2010
  • 02/06
  • Sat

「パンドラ、真紅の夢」 アン・ライス著



「パンドラ、真紅の夢」 アン・ライス著/

アウグストゥス帝治世下のローマに、パンドラは元老院議員の娘として生まれたが、政争により一族は崩壊、彼女は独りギリシャのアンティオキアに逃れる。エジプトの女神イシスを崇拝するようになっていたパンドラは、そのころから自分が血を飲む不思議な夢に悩まされていた。そんな折、彼女の前に現れたのは、かつて好意を寄せていた男性マリウスだった。いかなる運命がパンドラを“ヴァンパイア”に変えたのか…。シリーズに光芒を放つ美女パンドラが語る、流転と遍歴の物語。

↑本の内容紹介から。

吸血鬼ものを読みたくなって、図書館通いをしていた頃、読んだことある「ヴァンパイア・クロニクルズ」シリーズを思い出したら、読んでいないサイドストーリーが発売されているのを発見。
この間、ブックオフで買えたので、読みました。
実際のところ、パンドラって誰だっけ?と、かなり記憶が曖昧だったんですが。
(もうかなり昔に読んだもので、シリーズ全体も大まかなことしか覚えていないし、第一にパンドラはメインキャラではなかったので)
でも、読み始めたら、パンドラが魅力的で惚れました!
パンドラが生まれたのは紹介文にあるように古代ローマです。
そんな彼女はヴァンパイアになり、二千年を生きてきた現代で、ヴァンパイアの仲間、デイヴィッドに過去を書き記して欲しいと頼まれる。
自分の過去を思い出すのは辛いと断るけれど、パンドラはノートに自分の過去を書き記し始めると、そのことに対して高揚している感じが伝わって来る文章に惹き込まれました。
パンドラの回想からなる一人称は、美しく丁寧に情景を描写していて、実際に古代を目にしているかのよう。
ただ、回想なので唐突に現代に思考が戻るので、浸りきるということはできませんでしたが。
当時の歴史を絡めながら語られる彼女の物語は、とある策謀で父親が貶められ、家族全員が皆殺し(そういう法律なっていたそう)という直面に突き当たる。
パンドラは父親が手配していた人たちの手を借りて、ローマからギリシャに逃げます。この時、パンドラは深い絶望に襲われるとともに、血を飲む夢に悩まされることから、狂いそうになる。
でもそこから立ち上がるパンドラが、魅力的でした。
ローマの貴婦人として、まず生活を立て直そうと、身の回りの世話をしてくれる奴隷を求めての、交渉シーンは笑いました。
(なにぶん、貴族だったので、世間知らずな部分があったの。その辺の失敗もユーモアを含んで語られるから、嫌みなく、むしろ可愛いと思えた)
そうして、父親を陥れ、彼女も捕まえようとする敵を前にしたパンドラは誰に頼ることなく、己の弁舌で自らの窮地を切り抜けていく。
もうカッコいいったら、ない!

その後はマリウスとの再会があり、パンドラがヴァンパイアになる過程があり、また別離など……。
この辺はシリーズを読んでいないと、わからないかな~。

また、終盤はやや蛇足かなと思っていたのですが、最後の数ページ、パンドラが案山子に話しかけた言葉がこう、グッときて、また彼女が好きになりました。
久しぶりに魅力的な女性キャラに会えて、読書が楽しかったです。

シリーズものなので、一概にオススメとは言えないんですが、女性が自らの足で立って人生を切り開いていく――的なお話が好きな方は参考にしてみてください。
(やっぱり、シリーズを知らないと誰が誰?という部分はあると思うのですが、人間だった頃は知らなくても楽しめるかな?)

パンドラ、真紅の夢 (扶桑社ミステリー)パンドラ、真紅の夢 (扶桑社ミステリー)
(2002/05)
アン ライス

商品詳細を見る

top↑