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松原冬夜

Author:松原冬夜
「夜の夢」というサイトで小説などを書いています。
現在、ブライスさんに夢中。
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  • 2011
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「特捜部Q ―キジ殺し―」ユッシ・エーズラ・オールスン著


「特捜部Q ―キジ殺し―」ユッシ・エーズラ・オールスン著/

「特捜部Q」―未解決の重大事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の新部署である。見事に初の事件を解決したカール・マーク警部補と奇人アサドの珍コンビ。二人が次に挑むのは、二十年前に無残に殺害された十代の兄妹の事件だ。犯人はすでに収監されているが、彼一人の犯行のはずがない。事件の背後には政治経済を牛耳るあるエリートたちの影がちらつく。警察上層部や官僚の圧力にさらされながらも、カールは捜査の手を休めない―口うるさい新人も加入して勢いづく「特捜部Q」の大活躍を描く、シリーズ第二弾。

↑本の内容紹介から。

「特捜部Q ―檻の中の女―」に続く、未解決事件を捜査する特捜部Qの第二弾です。
事件は全く違うものを扱っているので、ここから入っても大丈夫かと思われますが、シリーズ物としての色々な流れもあるので前作に目を通してからが、より楽しめるかな?
二十年前に惨殺された兄妹の殺人事件。犯人は既に自首しているけれど、背後にちらつく影があって――と。
捜査の道筋はハッキリしています。
犯人と思われる奴らは明確で、いわゆる、金と権力があれば何をしてもいいと思っているような輩どもで、読んでいて腹が立つ腹が立つ!(怒)
それ故に、カールたちにこの犯罪を暴いて欲しいと、ページを捲らずにはいられない。
話はカールたち捜査側と、捜査される側、そしてそこにかっては彼らの一員だった女性・キミーが絡んできます。
キミーに関しては、(ネタバレ反転→彼女が犯したことは許されないことだろうけれど。変わろうとした機会をことごとく潰されて、ボロボロになったときにも誰も救ってくれなかったら……壊れてしまってもしょうがないのかなと思うと、ちょっと切ないような。うん、幼少時の虐待もあるし……
前作も今作もちょっと女性が辛い目にあってますが、だからこそ女性の強さが光って見える感じだと思います。
うん、重くてシンドイ部分もありますが(だからこそ、色々と考えさせられる)、登場人物たちのやりとりがおかしいコメディパートと言うと、ちょっと違うと思うけれど。
張り詰めた糸が切れる前に、そっと緊張の糸を緩めるような緩急のつけ方で、その重さに潰されずに読み進められる。
このシリアスとコメディのバランスがいいな。

特捜部Q ―キジ殺し―― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1853)特捜部Q ―キジ殺し―― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1853)
(2011/11/10)
ユッシ・エーズラ・オールスン

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特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)特捜部Q ―檻の中の女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1848)
(2011/06/10)
ユッシ・エーズラ・オールスン

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  • 2011
  • 12/13
  • Tue

「全身翻訳家」鴻巣友季子著



「全身翻訳家」鴻巣友季子著/

食事をしても子どもと会話しても本を読んでも映画を観ても旅に出かけても、すべて翻訳につながってしまう。翻訳家・鴻巣友季子が、その修業時代から今に至るまでを赤裸々かつ不思議に語ったエッセイ集。五感のすべてが、翻訳というフィルターを通して見える世界は、こんなにも深く奇妙でこんなにも楽しい。エッセイ集「やみくも」を大幅改編+増補した決定版。

↑本の内容紹介から。

翻訳家である著者のエッセイ集です。
代表作は「嵐が丘」の新訳になるのかな? ……割と翻訳ものは読んでいる方だと思うんですが、この方の訳書は読んだことがなかったり……。
(「嵐が丘」は気になっている本なので、いつか読んでみたいです)
五章仕立てで、さらに細かく分かれていて、一つ一つのエピソードは2~3ページなので、とても読みやすいと思います。
翻訳のお仕事の話に留まらず、日常、子育て、旅や料理に読書と幅広く、保育園の連絡ノートの↓エピソードはくすりと笑った後、行政の在り方に怒ったり。

 先日は、「お風呂で子供が急に『ママ、お顔が汚れてるからふいてあげるね』と言って、タオルでごしごしやってくれました。ただ、それは汚れではなく肌のシミだったのです……」という自虐ネタを書いたのに、先生から反応のコメントがなく、密かに傷ついた。(P244より)

↑思わず、ぶっと吹き出した。↓続き。

われながら馬鹿かと思うが、しかし、である。自分が書いた文章をすぐに読んで、コメントをつけて返してくれる人がいるというのは、なかなかいいものなのだ。「書いているときには読者はいない、読まれている場には自分はいない」というのが、物を書いて発表(出版)するということで、書き手は常に孤立している。だから~

書き手、読み手として、共感するところも色々とあって、とても良かったです。
書評もされているからか、本のことが語られていると、思わず読みたいと思わせる文章。そして、子育てでは娘さんを語る視線が、「子供」という庇護すべき存在といった感じではなく、何だろうな、一人の人間として敬意を持った眼差しというか。(私が勝手にそう読みとっているだけかもしれませんが)
すごく温かくて、好きだな~。
日常話にしても一つ一つの出来事を受け止め方が面白い。
エッセイって、あんまり読んだことがなかったんですが、これから色々と読んでみたいと思える内容でした。
オススメです。

全身翻訳家 (ちくま文庫)全身翻訳家 (ちくま文庫)
(2011/08/09)
鴻巣 友季子

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  • 2011
  • 12/10
  • Sat

「緋色の十字章(警察署長ブルーノ)」マーティン・ウォーカー著

「緋色の十字章(警察署長ブルーノ)」マーティン・ウォーカー著/

名物はフォアグラ、トリュフ、胡桃。風光明媚なフランスの小村で、長閑な村を揺るがす大事件が発生する。戦功十字章を授与された英雄である老人が、腹部を裂かれ、胸にナチスの鉤十字を刻まれて殺害されたのだ。村でただひとりの警官にして警察署長のブルーノは、平穏な村を取り戻すべく初めての殺人事件の捜査に挑む!英国のベテランジャーナリストが描く、清新な警察ミステリ。

↑本の内容紹介から。

フランスの田舎を舞台にしたミステリです。
とはいえ、書いているのはイギリス人(長年、ジャーナリストとして活躍していた方)なので、どういう風にフランス人を書くのか、ちょっと興味がありました。
(うん、やっぱりイギリス人とフランス人との間には、ライバル意識があるなーと思わせるエピソードにちょっと笑ったり)
やはり、美食に拘るフランスらしく、食べ物の描写に力が入ってる!
(↓はブルーノが通っているスポーツクラブで仲間たちと食材を持ち合うシーン)

 雨はあがりかけていたので今度はのんびり歩いて、いつものように試合後はクラブ・ハウスに戻った。シャワーを浴びてから、金曜恒例の昼食会用の食材を各自の車から取ってきた。ブルーノは家の鶏が産んだ卵、自家菜園でとれたハーブを持参した。春の初めならタンポポの小さな緑の蕾を摘むところだが、今はニンニクの新芽とイタリアンパセリ、それに自宅で収穫して冬からオイル漬けしておいたトリュフだ。ミシェルは自家製パテとリエットで、それは彼らがEUの規則に嬉々として逆らい、二月に集合して解体した豚でこしらえたものだ。ドゥーガルはパンとチーズとスコッチ・ウィスキー一本。スコッチはクラブ・ハウスのバーに集まってまず生ビールで喉を潤したあと、既に食前酒として味わっていた。ロロはビーフステーキ、グザヴィエはサラダと林檎(ボム)のタルト。バロンはワインで、試飲した結果その九八年のサンテミリオンは最高の飲みごろだと判断された。
P123より


この後、ブルーノはトリュフ入りの巨大オムレツを焼き上げる。
他にも、描写を読んでいるだけで、何だか美味しそうなものが色々と書かれていて、「自家製胡桃のワイン」とか、お酒は飲まないはずの私ですのに、思わずどんな味なんだろう?と興味を惹かれたり(笑)
ブルーノが警察署長として村に買った家を手入れする際は、村人たちが色々なものを持ち合い、また彼を手伝って廃屋に近いような家を直して、住み心地の良さそうな家に作りあげていく過程とか。
読んでいて、田舎暮らしっていいな!と、思わせる。
でも、ブルーノが初めて扱うことになった殺人事件(ようするに、村は通常は平和で朴訥した雰囲気)は歴史の暗部に触れるようなもので、なかなか重いと申しますか。
被害者となった老人は「アルジェリア戦争」で、フランスのために戦った人。故に、国からは裏切り者と見なされて、フランスに移住してきたわけですが。
移民が増えるフランスでは、その辺りにまた歪などが生じている。
歴史や現在の社会問題などを絡ませて進行していくお話は、重たいんですが、読み応えがありました。
ブルーノ自身は孤児で、軍に在籍しボスニアに出ていた過去があり、そのときに大切な人を失った経験があって。
だからこそ、彼を受け入れてくれた村に愛着を覚え、村を守りたいという想いが読んでいて伝わって来るところも良かったです。
続編も出る予定なそうなので、続きが楽しみ。

緋色の十字章 (警察署長ブルーノ) (創元推理文庫)緋色の十字章 (警察署長ブルーノ) (創元推理文庫)
(2011/11/11)
マーティン・ウォーカー

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(話はそれますが、アルジェリア戦争のことはフランスでは一時期、避けられていた歴史だったとか。それをシラク大統領が演説で「アルキ」に感謝を述べたと。前に読んだ「サラの鍵」で、フランス警察がユダヤ人の強制連行した歴史を明るみに出したのも、シラク大統領だったとかで。封印したい過去とちゃんと向き合おうした政治家なのかなと……。
翻訳ものの小説はフィクションだから、全てを鵜呑みにはできませんが(だから調べる)日本人が教えて貰うことのない歴史や諸外国の社会情勢を知ることの入口になるので、勉強になります。
小説を読んで、楽しみながら知識が増えるって、一石二鳥だよね!

サラの鍵(←映画公式サイト)」は映画も近く公開されるとのこと。
残念ながら私の行動範囲では、見に行けないのでDVDが出たら買おうかなと思っております。

サラの鍵 (新潮クレスト・ブックス)サラの鍵 (新潮クレスト・ブックス)
(2010/05)
タチアナ・ド ロネ

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