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January February March April May June July August September October November December
2012(Sun)

「プリティが多すぎる」 大崎梢著

読感/国内小説

「プリティが多すぎる」 大崎梢著/

文芸編集者志望の佳孝が入社3年目に受けた辞令はなんとローティーン向けファッション誌「ピピン」編集部。女の子の憧れが詰まった誌面はどこを開いてもフワフワのキラキラで佳孝には理解不能!? こんな仕事やってられるかとくさる彼の前に次々と現れる、経験豊かなお姉さん編集者にカメラマン、スタイリスト、一生懸命な少女モデルたち。そのプロ精神にふれるうち佳孝にもやがて変化が……。雑誌作りの舞台裏を描く爽快お仕事小説です。

↑本の内容紹介から。

文芸志望なのに十代の少女向け雑誌「ピピン」の編集部に異動になった編集者・新見さん(男性)の一年を綴った奮闘記です。
(ミステリ要素なしのお仕事、成長物語)
男性なので、ピンクやキラキラ・ふわふわな世界の良さがわからないためか、出だしは新見さんがそういう世界を軽んじている感じが文章から伝わって来て、ちょっとなーって感じでした。
(幾ら自分には良さがわからないからって、他人の好きなものを軽蔑したりするのは良くないよ!)
それにどうにも自分のことしか見えていない、不満一杯な感じに、読みながら苛々。
(誰だって、自分が望まない状況に置かれることもあると思う。新見さんだけが、運が悪いってわけじゃないよね)
それでも他にその世界で覚悟を決めて、それを愛し、真摯に取り組んでいる人たちと触れ合うことで(モデルの女の子たち、他の編集者、スタイリストさんやカメラマンさん)、新見さんが成長しながら学んでいくところが良かったです。
(ネタバレ反転→現実問題としては出来れば、ミスする前に気づいて欲しかったけどね! ジュリちゃんが可哀想で。←ドラマにならない
キラキラした世界も、そういう風に見せようと努力する人たちがいるんですよね!
例えば、テレビに出ているアイドルの女の子たち、とか。
(私にはその辺の魅力はわからないけれど、彼女たちにもそれぞれに覚悟があるんだよなとしみじみ感じたり)
狭い視界で物事を見るのではなく、広く全体を見渡せる視野が欲しいと、読んでいて思いました。
色々な人たちが、挫折を味わったり不安を抱えたりしながら、それぞれにがんばっているので、読み終わった後は自分もがんばろう!という気持ちになりました。
また雑誌作りの舞台裏も覗けて、面白かったです!

プリティが多すぎるプリティが多すぎる
(2012/01)
大崎 梢

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24

January February March April May June July August September October November December
2012(Tue)

「おやすみなさい、ホームズさん 上・下」 キャロル・ネルソン・ダグラス著

読感/翻訳小説



「おやすみなさい、ホームズさん 上」 キャロル・ネルソン・ダグラス著/

職を失いロンドンをさまよっていたペネロピーは、ふとしたことからアイリーン・アドラーという美女と知りあい、生活をともにすることになる。彼女は女優であり、オペラ歌手であり、そしてときには探偵でもあった。著名な宝石商から依頼されたマリー・アントワネットゆかりのダイヤモンド探しから、数年におよぶ壮大な冒険が始まる! 名探偵ホームズに敬意をいだかせた唯一無二の女性を主役に据えた魅惑のシリーズ、ここに開幕。

↑本の内容紹介から。

「おやすみなさい、ホームズさん 下」キャロル・ネルソン・ダグラス著/

皇太子の寵愛を受け、ボヘミア王国で暮らすアイリーン・アドラーは窮屈な思いを抱えていた。やがて宮廷で進行するとある陰謀に巻きこまれた彼女は、真実を突き止める過程である決意を固める。舞台はふたたびイギリス、ロンドンへ。偉大なる名探偵ホームズを向こうにまわし、美貌と才知を兼ね備えたヒロインが高らかに歌いあげる、「ボヘミアの醜聞」の真実と失われた宝石捜しの顛末。ヴィクトリア朝推理冒険活劇、ここに大団円。訳者あとがき=日暮雅通

↑本の内容紹介から。

コナン・ドイルのシャーロックホームズシリーズの一編「ボヘミアの醜聞」」(←青空文庫で読めます)で、ホームズを出しぬいた(?)アイリーン・アドラーを探偵役に据えたシリーズの第一弾だそうです。
ドラマは観て好きだけれど、ホームズものは活字では読んだことがない(私はルパン派!)ので、えーと、アイリーンって誰?みたいな。
原典に精通していないせいか、変な勘違いをしてみたりして。
アイリーンがゴドフリー・ノートンと結婚するといのが「ボヘミアの醜聞」であり、そのことはこの話の冒頭にも書かれていたんですが。何と言うか、てっきりノートンは寝るのお相手かと思ったりしたので……
お話は職を失ったネル(ペネロピー)の回想録という形。そこにワトスン視点のものも時折入ると言う形で、綴られます。
時代が、女性には貞淑を求める時代で、そんな窮屈な時代に誰にも支配されず自分を貫くアイリーンは魅力的。
でもって、アイリーンと出会った当初のネルが牧師の娘で、家庭教師をしていたとあって堅物というか……ちょっと物の見方が偏見的というか。
(アイルランド人は野蛮だとか←私、アイルランドびいきなので、読んでいて「何をっ!」と思わず、牙を剥いてみたり(笑)
そんなネルもアイリーンと過ごすうちに、少し考え方が変わってきたりと、その辺の変化や友情は良かったです。
なので、アイリーンとノートンの結婚は、無理矢理恋愛に仕立て上げなくて、「契約結婚」みたいな形で良かったんじゃないかなと
あと、当時の実在の人物が出てくる(「幸福の王子」の作者オスカー・ワイルドや「吸血鬼ドラキュラ」の作者ブラム・ストーカーなどなど)
その時代の風俗、文化を知る小説としては面白く読めましたが、全体的にはちょっと散らかった印象を受けました。
(ただ、原典に精通していないから、そう思うだけで……余計と思われるエピソードにも意味があるのかもしれません)
何と言うか、お話は紹介編というか、始まり始まりというか――活躍は続きに期待かな?
あとがきにあった第二弾に興味があるので、続き待ってます。

おやすみなさい、ホームズさん 上  (アイリーン・アドラーの冒険) (創元推理文庫)おやすみなさい、ホームズさん 上 (アイリーン・アドラーの冒険) (創元推理文庫)
(2011/11/19)
キャロル・ネルソン・ダグラス

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おやすみなさい、ホームズさん 下 (アイリーン・アドラーの冒険) (創元推理文庫)おやすみなさい、ホームズさん 下 (アイリーン・アドラーの冒険) (創元推理文庫)
(2011/11/19)
キャロル・ネルソン・ダグラス

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23

January February March April May June July August September October November December
2012(Mon)

更新。

更新報告。

トップにて「7周年お礼イラスト」配布。
読み切り短編「イーズデイル家のとりとめのない日常」更新しました。

というわけで、サイト七周年を迎えました。
今までお付き合いくださった方、ありがとうございます。
更新できるものがないので、スルーしようかなと考えおりましたが、イラスト描いてみたり。
書きかけて放置していた原稿を編集し直してみたりして。

そんなわけで、「イーズデイル家のとりとめのない日常」です。
タイトルにあるとおり、とりとめのないお話です。まあ、コメディ。
本当は「ガーデン・ワルツ」といって、闇鍋第二弾のお話にする予定だったものです。
(闇鍋自体は、今は違う別の話を書いてます)
なので、主人公は天然で、よくわかっていない子となっております。
まだ長い話(とはいえ、書けていない)の二話分を編集したものですので、ホント、人物紹介というか、漫才というか。そんな感じで……。
でも、タイトルに「とりとめのない日常」と書いたので、これはこれでいいよね?みたいな。

まあ、いずれ長編になりましたときは、下げると思いますが(いつになることやら)

よろしければ、お付き合いくださいませ。
紹介文はこんな感じ↓

没落貴族の令嬢レイチェルに遺されたのは、一人で何役もこなす有能騎士と役立たずの魔法の鏡。
地位も名誉も神秘も美貌も貧乏生活の足しにはならないけれど、多分、幸せな日常。

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20

January February March April May June July August September October November December
2012(Fri)

更新。

更新報告。

「秘密を閉じ込めて」、「小さな強がり」更新しました。

もう、一話完結の読み切りじゃないねーよ、とか。
コメディじゃねーよ、とか。
そんな声が作者の頭の中で響いている気がしますが……げ、幻聴だよね?

……すみません、行き当たりばったりです。
でもって、更新予定の話は一話増えてます。
外出編は一応、次で終わりなんだけど。終わりなんだけど。
……そこで放置していいのか? みたいな。
(外出編が終わったら、闇鍋の方に移ろうかと思っていたんですが……)

えーと、どうなるんでしょうか(汗)
この後の展開は考えてあったりするけれど……頭の中身が実際に書いてみると変わって来るのは、外出編がここまで伸びた時点で実証済みと言いますか。
それでいて、闇鍋にすんなり移行できるかというと、放置時間も長かったので、戻るのにも時間が掛かりそうな感じというか。
別の話を考えた方が早いんじゃないかとか、ぐるぐる。

うむ、何だか新年早々迷走している感じがしないでもない今日この頃です。
頭の中で話を作る(考える)のは、楽しいんですが!
 
そんなこんなの、更新報告でした。

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January February March April May June July August September October November December
2012(Thu)

「菓子フェスの庭」 上田早夕里著

読感/国内小説


「菓子フェスの庭」 上田早夕里著/

神戸にあるフランス菓子店<ロワゾ・ドール>に、西富百貨店の武藤という男性が訪れた。西宮ガーデンズで行う「お菓子のフェスティバル」に参加して欲しいという。中堅パティシエの夏織は、その新作、その新作づくりに抜擢され日々奮闘していた。そんな折、密かに想いを寄せていた先輩パティシエの恭也が、東京からひょっこり帰ってきて……。「ラ・パティスリー」の五年後を描いた、とびっきり美味しくて幸福なパティシエ小説、文庫オリジナルで登場。

↑本の内容紹介から。

神戸を舞台にしたグルメシリーズ。その「ラ・パティスリー」の続編と言っていいのかな。
「ラ・パティスリー」では新人パティシエだった夏織さんが出てきます。
もっとも、お話のメイン視点は(三人称)、お菓子が苦手で食べられないのに「菓子フェス」の担当になった武藤さん(男性)です。間に夏織さん視点も入ります。
と、菓子が苦手なのに「菓子フェス」の担当になった武藤さん。出店要請に訪れた<ロワゾ・ドール>で、胃がもたれて食べられないと言ったところ、夏織さんが甘くない胃に優しいお菓子を作ってくれて――と。
そこで武藤さんは夏織さんに「白いお菓子」を作ってくれと注文する。
「白いお菓子」作りに挑む夏織さんに、武藤さんはいつの間にか恋心を抱いて……と。
美味しそうなお菓子も一杯でてきますが、お話は甘いだけではない苦さも含まれていました。
「ラ・パティスリー」から五年で、もうすっかり職人さんとして、自分の道を選んでいる夏織さんが良かったです。
あ、ミステリじゃなく、完全にグルメ・お仕事小説になってました。
(「ショコラティエの勲章」は、日常の謎系のミステリでもあったけれど)
お菓子に興味ある人は、楽しめるんじゃないでしょうか。

菓子フェスの庭 (角川春樹事務所 ハルキ文庫)菓子フェスの庭 (角川春樹事務所 ハルキ文庫)
(2011/12/15)
上田早夕里

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ラ・パティスリー (ハルキ文庫)ラ・パティスリー (ハルキ文庫)
(2010/05)
上田 早夕里

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ショコラティエの勲章 (ハルキ文庫)ショコラティエの勲章 (ハルキ文庫)
(2011/03/15)
上田 早夕里

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13

January February March April May June July August September October November December
2012(Fri)

更新。

更新報告。

「秘密を閉じ込めて」、「風に揺れて」更新しました。

現在、不定期更新中なので、別に今日更新しなくてもいいんじゃないかなと思いつつ、更新です。
うん、今週は一回更新したし(イラストの中身が変わっただけ)と思いつつ、忘れていたので慌てて準備したら、色々と失敗するする(←落ち着け)

肝心の小説ページのリンクを繋げずに更新しようとしたり(←危なかった)
更新日を12日と明記したり(サーチで、1か所間違えてます。サイトの方も間違えてました(サイトは修正済み)
ブログの更新報告も、最初の一行だけでアップしたり(見た人、いないことを祈る)

えー、気づいていないだけで、他にもミスがあるんじゃないかと……ちょっとビクビク。

そんなこんなの、更新報告でした!

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12

January February March April May June July August September October November December
2012(Thu)

「望月のあと (覚書源氏物語『若菜』)」森谷明子著

読感/国内小説


「望月のあと (覚書源氏物語『若菜』)」森谷明子著/

紫式部が物語に忍ばせた、栄華を極める道長への企みとは?平安の都は、盗賊やつけ火が横行し、乱れはじめていた。しかし、そんな世情を歯牙にもかけぬかのように「この世をばわが世とぞ思う…」と歌に詠んだ道長。紫式部は、道長と、道長が別邸にひそかに隠す謎の姫君になぞらえて『源氏物語』を書き綴るが、そこには時の大権力者に対する、紫式部の意外な知略が潜んでいた。

↑本の内容紹介から。

「千年の黙」「白の祝宴」に続く、「源氏物語」の著者である紫式部こと香子さまを探偵役にしたシリーズの第三弾。
今回は「玉葛十帖」と「若菜」を題材にされています。
「玉葛十帖」では、道長が隠す姫なぞらえて、源氏物語を執筆する香子さま。
栄華を極めていく道長。何もかも思いのままと思っている道長の裏で、女性たちがしたたかに生きていくのが強くて、読んでいて爽快というか、小気味いい。
「玉葛十帖」の原典はあれですが、(私が読んだのは「あさきゆめみし」ですが。それでもあまり好きな話ではないのだけれど)その裏に、こんな真相があったらね、いいなと思いました。
(どんな真相なのかは、ネタバレになるので伏せますが)
「若菜」に関しても、というか。森谷さんのお書きになるこのシリーズを読んでからはね、「源氏物語」を別の視点から読んだら、とても面白いと思える。
華やかな貴族社会や恋愛のお話――それだけではなく。
女の哀れ、それでいて不幸に耐える強さといったものが、物語の奥に秘められている。
その秘められている部分を、このシリーズは物語でもって解いているんではないかなと。
↓こういう視点を持っている香子が、堪らなく好きです。(本物の紫式部がどんな人だったかは知りませんが!)

 ――さあ、今夜はもう少し書こうか。
 今書いているものは、華やぎとは程遠い。誰にも顧みられない宇治の山荘で、寒そうにしている万人。食物の心配をする老女たち。そうした者たちに囲まれ、不幸に耐える女性。
 けれど、こうした者たちも、たしかにこの世に生きているのだ。
 それを書かなければいけない、と思う。
 そうして、この物語を読む人間にとって、自分以外の人間の境遇を少しだもおもいやるきっかけになれば、と。思いやりとは人をいつくしむことではない。わが身の不幸から人の不幸へ、思いをはせることだ。人の不幸を知っても何とも思わない人間もいるだろう。それでも、人の身の上をしらなければ、何も変わってゆかない。
(P263より)

本来、構想は三部作だったそうなのですが。
あとがきによると、この後の構想も練られているようなので、続きを楽しみに待ってます!

望月のあと (覚書源氏物語『若菜』)望月のあと (覚書源氏物語『若菜』)
(2011/12/10)
森谷 明子

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千年の黙 異本源氏物語 (創元推理文庫)千年の黙 異本源氏物語 (創元推理文庫)
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森谷 明子

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10

January February March April May June July August September October November December
2012(Tue)

更新。

更新報告。

年賀イラスト撤収。「イラスト」にて、文字なし版更新しました。

コメント、ありがとうございますね。
ご指摘頂いた部分、自分でも辞書をひいてみたところ、意味合い的に文字が足りていないなーと思いましたので、修正させて頂きました。
お声を聞かせてくださり、感謝です。勉強になりました。

日常的に、何となしに使っていて深く考えてなかったので、「えっ?」となりましたが。
自分でも知らないうちに、訛りを標準語のように使っている場合もあるかもしれません。
あまりに意味が通じないようでしたら、教えてくださると幸いです。

先日も、Twitterの方でプロの作家さんや編集さんが誤用について、語っていらして目から鱗がこぼれたりと(笑)
こちら
うん、一応、電子辞書で調べてはいるんですけれど、全てをチェックしているわけでもなく、思い込みもありますので……目に余るようでしたら、教えてくださると助かります。
御指摘頂いても、このキャラはあえて間違った使い方をしている、という場合は、修正しません。
もしくは、作者の考えに一番近い形で、修正します。
その際には、自らの考えを返信文に込めて、お返事いたしますね。
どうぞ、これからもよろしくお願いしますー。

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08

January February March April May June July August September October November December
2012(Sun)

「三本の緑の小壜」D・M・ディヴァイン著

読感/翻訳小説

「三本の緑の小壜」D・M・ディヴァイン著/

ある日、友人と遊びにいった少女ジャニスは帰ってこなかった―。その後、ジャニスはゴルフ場で全裸死体となって発見される。有力容疑者として町の診療所勤務の若い医師が浮上したものの、崖から転落死。犯行を苦にしての自殺と目されたが、また少女が殺されてしまう。危険を知りながら、なぜ犠牲に?真犯人への手掛かりは意外にも…。英国本格の名手、待望の本邦初訳作。

↑本の内容紹介から。

気になっていたけれど、読んだことがなかった作家なんですが、新刊が出るということでポチリ。
ちょっと積んでいたけれど、読んでみたら、何と言うかね。
もっと早く読んでおけば、良かったよ!というくらい、好みでした。
お話は少女が殺害され、犯人と目された医師は転落死。事件は終わったかに見えたが、新たに少女が殺されて――と。
各章にプロローグが付きます。それは三人称で、それから五章に分けられた部分は三人の人間による一人称という構成。
視点を変えながら綴られるお話は丁寧に伏線が張られながらも巧に惑わされ、最後までこっちが、いやあっちが怪しいと、ミステリとしての面白さを味わいました。
トリックはないし、お話自体は地味です。
ハリウッド映画のような派手さを求める人には向かないけれど、イギリスのテレビドラマ(←あくまでイメージ)丁寧に作り込まれた人間描写などは、好きだな。
語り手の一人であるマンディは、眼鏡を外したら美人なんですが、過去に恋愛で傷ついて野暮ったい恰好を自らすすんでしているという、精神的な鬱屈とか。
マンディの異母妹シーリア(彼女も語り手の一人)は、発育障碍故に母親から甘やかされて(?)我儘に育って、周りからは手がつけられないと見られながらも、彼女のパートでは冷静に(あくまで13歳の範囲ですが)大人たちを観察していたり。
※犯人のことに触れているので、注意。ネタバレ反転→読み終わって思ったのは、このシーリアの性格が多くは語られなかった犯人像を間接的に語っていると思うんですよね。シーリアのカッとなりやすい凶暴性って、うん、遺伝だと思うの。そういう遺伝を強調するところがあった
また、視点が変わることによって、仲が悪い姉妹も何だかんだと割と信頼しているところが垣間見えたりと。
ちょっぴり恋愛要素もあって、それが「うふっ」と終わるところも読後、いい感じでした。
というわけで、この作家さんの本、他にも読んでいたり。
(他のも面白いです。ただ、似たような設定が出てくるので、立て続けに読んでると既視感を覚えるところもなきにしもあらずと言ったところですが)
純粋な犯人当てのミステリが好きな人にはオススメです。

三本の緑の小壜 (創元推理文庫)三本の緑の小壜 (創元推理文庫)
(2011/10/28)
D・M・ディヴァイン

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06

January February March April May June July August September October November December
2012(Fri)

更新。

更新報告。

「秘密を閉じ込めて」、「愚かなわたしへ」更新しました。

「思い出の温度」からこちら、外出編と作者は位置付けているんですが……遅々として進まないのは、過去を思い出していたりするからですかね。
今回も、過去を回想しております。

で、外出編はもう一本で終わりと思ってましたが……あ、うん。
帰り道に辿りつきませんで、また一本書いております。
一応、どの話からでも大丈夫な感じに書いている(つもり)ので、気になるお話にお付き合いくださいませ。
今回の過去編は、「思い出~」ほど、シリアスではないと思います、はい。
(あ、目次でtitleに番号を振っているのは、リンクを繋ぎ間違いを防ぐためです。まあ、更新した順番でもあります)

後、作品傾向のページを少し変更しました。
ちょっと見やすくなったかな?
サイトはシリアスからコメディまで取り扱っておりますので、悲恋系は苦手という方はそちらで確認してから、お付き合いくださいませ。
(そういうのが最初にわかったら面白くないと言う人は、覗かないようご注意くださいませ)

うん、読後がちょっとという話は、内容紹介などでそれとなく匂わせているつもりですが……。

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01

January February March April May June July August September October November December
2012(Sun)

更新。

更新報告。

サイトトップにて、「年賀状イラスト」更新。
よろしければ、貰ってやってくださいませ。

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

今年は……と、目標らしきものは先日の日記に書いたので、割愛。

↓12月の読書のまとめ。
年賀状の参考に色々と着物本を古本で買ってみたり。
うん、あまり、参考になっていないだろうという、イラストですが(笑)
小説は「解錠師」「三本の緑の小壜」「望月のあと」などなど。良作ぞろいでした!


(.. Read more)


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