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January February March April May June July August September October November December
2012(Wed)

「皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】」ジョン・ディクスン・カー著

読感/翻訳小説

「皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】」ジョン・ディクスン・カー著/

フランスの避暑地ラ・バンドレットに暮らす若い女性イヴは、婚約者トビイの父サー・モーリス殺害の容疑をかけられる。夜更けの犯行時には現場に面した自宅の寝室にいた彼女だが、部屋に忍びこんだ前夫ネッドのせいでアリバイを主張できない。完璧な状況証拠も加わって、イヴは絶体絶命の窮地に追いこまれる ──。「このトリックには、さすがのわたしも脱帽する」とアガサ・クリスティをして驚嘆せしめた、巨匠カー不朽の本格長編。解説=戸川安宣

↑本の内容紹介から。

初読した新訳版「蝋人形館の殺人」が好みだったので、「皇帝のかぎ煙草入れ」の新訳版が出たので、即行突撃(笑)
「蝋人形~」とは雰囲気からまったく違っていたけれど(「蝋人形~」はおどろおどろしく、妖しいパリの頽廃的な様子が伝わって来る文章でしたが。それでいて冒険小説的な部分もあり←冒険小説、何気に好きなもので)
こちら「皇帝のかぎ煙草入れ」は翻訳されている方が違うこともあるのか(原書が元から読みやすい文体だったのかもしれませんが)
読みやすい翻訳で、ノンシリーズものなので、翻訳文体が苦手という人、カーを読むの初めてという人にも大丈夫だと思います。
主人公は、財産家で美貌のイヴ。
離婚して新たに婚約した彼女の元に前夫が侵入してきた夜、婚約者の父親が殺され、しかも彼女が容疑者として疑われてる――と。
新たな婚約者はイヴの家の向かい側に住んでおり、イヴの寝室から殺害された被害者の部屋が見えるという。
侵入してきた前夫の存在を知られたくなくて悪戦苦闘しているイヴは、殺害された被害者を前夫と目撃してしまいます。
離婚後、色々と言われていただけに、イヴは前夫と一緒だったことを隠す。
そうするうちに、警察はイヴを容疑者とみなす。しかも、身に覚えのない証拠などが上がってきたりと。
イヴがどうなるのか気になって、ページを捲っていました。
花屋での修羅場が、個人的におかしかった(笑)
(ネタバレ反転→追い詰められて前夫と一緒だったことを告白したイヴを婚約者のトビイの野郎は詰っておきながら、実は自分も結婚を前提に別の女性と付き合っていたとか。しかもその際の言い分が呆れるやら、なんやら。そうして、すっかり愛想尽かされているというのがわかってない奴がね!(大笑い)
読み終わって、改めて(表紙)を見るとその大胆さにニヤリとしちゃいました。
面白かったです!


皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫)皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫)
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ジョン・ディクスン・カー

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蝋人形館の殺人 (創元推理文庫)蝋人形館の殺人 (創元推理文庫)
(2012/03/22)
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January February March April May June July August September October November December
2012(Fri)

「アマンダの影」キャロル・オコンネル著

読感/翻訳小説

「アマンダの影」キャロル・オコンネル著/

マロリーが殺された?部下の報告で検視局に駆けつけたライカーが見たのは、彼女のブレザーを着た別人だった。被害者の名はアマンダ。その部屋に残されていたのは未完の小説原稿と描一匹。彼女を死に追いこんだ「嘘つき」とは誰か?高級コンドミニアムに関連を見いだし潜入するマロリー。虚飾の下に澱む策謀と欲望を、善悪の彼岸に立つ氷の天使が暴き出す!シリーズ第2弾。

↑本の内容紹介から。

「クリスマスに少女は還る」「愛おしい骨」(←こちらはノンシリーズ)の作者キャロル・オコンネルのシリーズ作品のマロリーシリーズの第二弾です。
元ストリートチルドレンで、刑事なのにコンピューターで不正アクセスしては情報を違法入手したり、犯罪(事件の謎)以外には興味なく、冷酷で視線で人を殺せそうな美貌の女刑事キャシー・マロリーが主人公のミステリ。
誰からも恐れられる彼女の名前が入ったジャケットを身に付けた死体が発見さたが、それは別人。服を入手したルートを辿れば、調査関係の仕事をしている女性に行きあたる。
そうして、残された私小説を手掛かりに、関連ありそうな高級住宅にマロリーは潜入捜査することに(まあ、周りからは反対されるんだけれど、そこで屈する人じゃないのがマロリーさんです
かたやパートナーの(パートナーと言っても、警察ではなく、副業みたいなもの?)チャールズは超常現象を起こす少年一家の謎を調査することに。
被害者を殺したのは誰か?被害者は望んでいた赤ん坊を直前になっておろしたのはどういう理由か?少年の超能力は本物か?と、複数の謎が気になるところではありますが。
私としてはやはり、マロリーとチャールズが気になりました。
突っ走るマロリーを誰もが心配するんだけれど、養い親に引き取られるまで、その養い親以外に愛情など持たない(そして、養い親は今は故人)マロリーはホント、誰も気にしないと言うか。
クールです。クール。
うん、取りつく島がないような、そんなお人であります(この辺り、まだ明かされていない過去に所以するのだろうなと、思うので。私個人としては、そんなに気にならない)
マロリーの冷酷さを中和するように、チャールズさんがいい人でね。
彼はマロリーに恋をしているけれど、知能は高くても、自分の容貌がピエロみたいに間抜け顔であることを気にして、友人として接しているんですけれど。
(本編のラストで、彼が心の内で吐露する感情がもう、何と言うか……いつか、報われればいいな!と思わずにはいられない)
そして今回、被害者が飼っていた猫ノーズが登場し、このノーズがマロリーにだけ懐き(マロリーはこの猫が犯人を目撃していると、それだけで面倒見ている)、マロリーの前でダンスを踊ったりと。
お話は決して明るくはないし、垣間見えるマロリーの過去などはシビアなんですけれど、ユーモアは忘れていない。他、チャールズが被害者のアマンダを、狂った手品師に習って蘇らせようとする、幻想的なところなども。
うん、そこに存在しない人間の、だけど息遣いまで感じるような存在感の出し方とかも。
――この辺、後の作品「クリスマスに少女は還る」「愛おしい骨」(←この2冊、大好きです)に通じるところがあって、やっぱりこの作家さん、好きだなー。
(この作家さんの話は、視点多数で進行するので、慣れないと読みにくいかも知れませんが、登場人物が個性的で私は好きです)
6月に新刊が出るので、それまでに残りのシリーズ作品を読みたいな!

↓現在品切れですけれど、近々、新装版で重版されるようなので、興味がある方はそれまで待って(笑)
アマンダの影 (創元推理文庫)アマンダの影 (創元推理文庫)
(2001/06)
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↓シリーズ第一弾。
氷の天使 (創元推理文庫)氷の天使 (創元推理文庫)
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単品で読める、こちらもオススメ。
クリスマスに少女は還る (創元推理文庫)クリスマスに少女は還る (創元推理文庫)
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愛おしい骨 (創元推理文庫)愛おしい骨 (創元推理文庫)
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キャロル・オコンネル

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19

January February March April May June July August September October November December
2012(Sat)

「フランクを始末するには」アントニー・マン著

読感/翻訳小説

「フランクを始末するには」アントニー・マン著/

フランク・ヒューイットは芸能界の大スター。殺し屋の“わたし”は彼の殺害を依頼され…。二転三転するスター暗殺劇の意外な顛末を描いた英国推理作家協会短篇賞受賞作のほか、刑事の相棒に赤ん坊が採用され一緒に捜査を行う「マイロとおれ」、買いものリストだけで成り立つ異色作、ミステリ出版界の裏事情を語る一篇など多彩な12作。奇想とユーモアあふれる傑作短篇集。

↑本の内容紹介から。

ちょっと変わった設定のお話が詰まった12編の短編集です。
「マロイとおれ」「緑」
「エディプス・コンプレックスの変種」
「豚」「買いもの」
「エスター・ゴードン・フリンガム」
「万事順調(いまのところは)」
「フランクを始末するには」「契約」
「ビリーとカッターとキャデラック」
「プレストン戦法」「凶弾に倒れて」――収録。
どの辺が変わっているかと言うと、刑事の相棒が赤ちゃんだったり(殺人現場を赤ちゃんがハイハイしてる!)、チェスが上手くなるために父親を憎めと教えられ、その通りにすると上達していったり、買いものメモだけで構成されていたり、と。
ちょっと現実離れしていたりしていたりします。
割とさらっと読み終えることができる短編集だと思うんですが、それだけで終わらせてしまったら印象に残らないけれど、話の題材とかテーマとか結構、根が深いような気がします。
(勝手に私が妄想しているだけかもしれませんが)
個人的には、ラストで彼は何と答えただろうと、書かれてあることより、書かれていないことの方が妙に気になった「凶弾に倒れて」。
中絶反対のテロによって、中絶医師であった父親を殺された少年の話なんですが。命を守る(?)主義主張する人間が命を奪う矛盾とか。罪がどの時点で、許されるのか、とか。

~略~ ヘンデルは刑務所に三年間はいっていたのちに、良好な服役態度ゆえの仮釈放が認められた。なにをもって良好な服役態度とするのかは、よくわからない。おとなしくテレビを観ていた? 本を読んでいた? 人を殺さずにいた? (P284より)

か、監視下にあったら、普通は暴れられないよね……と。今さらながら、↑どういう基準で許されるのかとか、考えてみたり。

「契約」などは、悲劇を売り物にするマスコミへの皮肉を書いているよね、とか。
他には「緑」(これって、社会における二ートの反抗?(笑)
「エディプス・コンプレックスの変種」「豚」「買いもの」「フランクを始末するには」が好みでした。
「買いもの」はうん、途中リストの中に変なものが混じり込んだりとかして、オイオイと想像力を刺激されます。これは、多分読んだ人によって色々な解釈が生まれるんじゃないかな。
(私は、買われなかったキャットフードが気になった!)
ちょっとホラーっぽかったり、皮肉が効いていたり、ユーモアがあったりと。
色々な短編で、先に言ったように、人によって解釈に幅があると思うから、万人向けとは言えないかもしれませんが、私は面白かったです!

フランクを始末するには (創元推理文庫)フランクを始末するには (創元推理文庫)
(2012/04/27)
アントニー・マン

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January February March April May June July August September October November December
2012(Mon)

「双頭のバビロン」皆川博子著

読感/国内小説

「双頭のバビロン」皆川博子著/

爛熟と頽廃の世紀末ウィーン。オーストリア貴族の血を引く双子は、ある秘密のため、引き離されて育てられた。ゲオルクは名家の跡取りとなって陸軍学校へ行くが、決闘騒ぎを起こし放逐されたあげく、新大陸へ渡る。一方、存在を抹消されたその半身ユリアンは、ボヘミアの「芸術家の家」で謎の少年ツヴェンゲルと共に高度な教育を受けて育つ。アメリカで映画制作に足を踏み入れ、成功に向け邁進するゲオルクの前にちらつく半身の影。廃城で静かに暮らすユリアンに庇護者から課される謎の“実験”。交錯しては離れていく二人の運命は、それぞれの戦場へと導かれてゆく―。動乱の1920年代、野心と欲望が狂奔する聖林と、鴉片と悪徳が蔓延する上海。二大魔都を舞台に繰り広げられる、壮麗な運命譚。

↑本の内容紹介から。

結合双生児として生まれ四歳の切り離されたゲオルクとユリアンの二人。ゲオルクは跡取り息子として名家の養子になり、ユリアンは存在を抹消され「芸術家の家」で育ちます。
彼ら二人のパートと、ドイツから移民してきたパウルの、三人の語りでお話は綴られます。
表舞台を順調に歩いていた感じのゲオルクは、決闘騒ぎから放逐され新大陸のアメリカへと向かうことに。
どん底から、やがて俳優となり、実力を認められた映画監督へと――表舞台に再び返り咲くその一方で、ユリアンは「芸術家の家」でツヴェンゲル少年と共に保護者というべき、ヴァルターに育てられます。
存在を抹消され、拠り所がないユリアンは、ヴァルターに肉親に近い情を抱き、彼が研究(?)している精神感応実験で、ゲオルクと繋がろうとすれば……。
双子の間で、お互い自分の意志ではない文章が綴られる。
そうしたなか、ヴァルターが死亡し、ユリアンはゲオルクの代わりとして戦争へ向かうことに――と。
それぞれの語りで生まれる「ズレ」が気になって、どういうことか?とページを捲る手が止められませんでした。
(一応、反転→もしかして、それまで読んでいたゲオルクは実はユリアンではないの?とか。実際にユリアンは存在していたの?とか。
惑わされ、翻弄され、呑み込まれてと(笑)二段組み、500ページ近くのボリュームは実に圧巻。
まるで翻訳ものを読んでいるかのような文体と実際にウィーンやハリウッド、上海のその地に居るような描写。
皆川さんのご本を読むと、文学や芸術といったものに知識欲を刺激されるのですが、今回も。
ゲオルクを通して語られる映画製作現場を読んでいると、映画、色々と見たくなりました!

双頭のバビロン双頭のバビロン
(2012/04/21)
皆川 博子

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皆川さんと言えば、本格ミステリ大賞を「開かせていただき光栄です」で受賞されました。
こちらもオススメ!
開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)
(2011/07/15)
皆川 博子

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↓「薔薇密室」は文庫なので、手にとりやすいかと(ニッコリ)
薔薇密室 (ハヤカワ文庫 JA ミ)薔薇密室 (ハヤカワ文庫 JA ミ)
(2012/04/05)
皆川 博子

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January February March April May June July August September October November December
2012(Fri)

「素晴らしきソフィー」ジョージェット・ヘイヤー著

読感/翻訳小説

「素晴らしきソフィー」ジョージェット・ヘイヤー著/

19世紀のロンドン。適齢期を迎え伯母の家に預けられたソフィーは、当のリブンホール家が抱える数々の問題にすぐ気づいた。賭事三昧の伯父、詩人に恋する次女、憂い顔の次男も心配だが、実質的な家長である長男チャールズの専制君主ぶりは目に余る。家族中が彼を恐れているうえ、婚約者は究極のうるさ型で、結婚前から何かと口を出す彼女にはチャールズ自身も辟易しているらしい。このままではみんなが不幸になるわ―持ち前の機転で驚くべき救済計画を立て始めたソフィー。そんな彼女を待ち受ける、思いがけない素敵な結末とは?伝説の大作家ヘイヤーの英国摂政期ロマンス、待望の初邦訳。溢れるユーモアと精緻な人間描写が光る、必読の代表作。

↑本の内容紹介から。

「紳士と月夜の晒し台」「マシューズ家の毒」が面白かったので、ロマンス小説の大家と呼ばれる所以のそちらの方にも手を出してしまいました。
人生初のハーレクインです(いや、ミステリがぽぽ主食の人で、恋愛がメインのものは基本的に手を出したりしない方なので)
ハーレクインのイメージとしては(←読んだことないので、間違ってるかと)やはり、恋愛でこう、大人向けの性描写があるような(←これが苦手なので、手が出ない)
その辺が少し心配していたのですが……うん、全然なかった!というか、主人公の恋愛描写なんてほんの少しで、相手役とは喧嘩ばっかりだ!(笑)
外交官の娘で母親を早くに亡くしたソフィーソフィーは外国育ち。結婚適齢期を迎え、父親がブラジルに行っている間伯母の家に預けられます。
そんなソフィーが伯母の家の様々な問題に気づき、それを解決しようと奮闘するお話です。
お節介で首を突っ込む迷惑な人――と、堅物な長男チャールズや彼の婚約者には思われがちなソフィーですが、猪突猛進(……的な所もないわけじゃないけれど)というより、観察眼に優れている感じかな。
結婚相手を決められるような時代で、チャールズの妹セシリアは父親が認めた求婚者とは別の夢想家の詩人に恋をしている――(最初はその詩人との恋に協力しようとするソフィーですが、それは一時的なもので、反対されればされた分だけ燃え上がる的なことを見抜いて、誠実な求婚者との仲を取り持とうと作戦を実行したり
ソフィーのこの時代のイギリスの常識にとらわれない行動力が痛快で、笑う笑う。
(そんなソフィーに魅了される人たちの気持ちがわかるなー)
終盤のこんがらがり具合とページ数の残りに、ちゃんと収まるかとハラハラ(笑)
会話のやりとりなども楽しくって、面白かったです!
またこの時代のファッションや馬車文化など(←馬や馬車がやたらと出て来る)風俗に興味ありの人や、恋愛小説が苦手という人にも、オススメかと思います!
(むしろ、濃いめの恋愛要素を求めている人には不向き?)

素晴らしきソフィー (MIRA文庫)素晴らしきソフィー (MIRA文庫)
(2009/04/15)
ジョージェット・ヘイヤー

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紳士と月夜の晒し台 (創元推理文庫)紳士と月夜の晒し台 (創元推理文庫)
(2011/05/28)
ジョージェット・ヘイヤー

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マシューズ家の毒 (創元推理文庫)マシューズ家の毒 (創元推理文庫)
(2012/03/22)
ジョージェット・ヘイヤー

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January February March April May June July August September October November December
2012(Fri)

「名探偵のキッシュをひとつ」エイヴリー・エイムズ著

読感/翻訳小説


「名探偵のキッシュをひとつ」エイヴリー・エイムズ著/

老舗チーズ店の跡継ぎシャーロットは、香りだけで種類を見極めるチーズの達人。そんな彼女は、祖父母が築きあげた大切な店に磨きをかけるため、思いきって店舗をリニューアルすることに。そして迎えた新装開店当日。無料で村人たちを招き、チーズや特製キッシュ、シャンパンで最高のおもてなし。その味を絶賛され、パーティは大成功、と安心したのもつかのま。よりによって店の目の前で、いじわるな地主が殺される事件が起こり…!?あろうことか容疑者にされてしまった大好きな祖母を救うため、シャーロットは忙しい店の仕事のかたわら、犯人捜しに乗り出す。チーズの解説&美味しいレシピがいっぱいのシリーズ第1弾。アガサ賞受賞作。

↑本の内容紹介から。

日本初のコージー・ミステリを専門に扱ったレーベル「コージー・ブックス」の創刊第一弾の一冊です。
祖父の運営するチーズ専門店を継いだシャーロットが主人公。
両親を事故で亡くし、祖父母に育てられた彼女は三十ちょっと。過去に婚約していたものの、色々とあって、恋愛面には奥手(好きな人はいる←この辺の描写が個人的に読んでて、可愛いなーと、ホンワカしちゃう)
今はチーズのお店を繁盛させて、それから料理本を出したり、料理教室を開いたりと、夢は沢山。
共同経営者はイトコのマシューで、彼はバツイチで双子の娘エイミーとクレア。
フランスから移住してきた祖父母と、シャーロットの家族仲が良くって、ニコニコしちゃうお話でした。
家族を侮辱されたら、怒っちゃう絆の深さとか。
双子は奔放な母親が勝手に出て行って、その辺りにクレアは精神的な面からアレルギーを誘発させていたりとして、そんな双子は似ていない二卵性なんだけど、お転婆なエミリーがクレアを気遣ったりしちゃうところとか。
(シャーロットもその辺りを心配していたりと)
お店の新装開店日に殺人事件が起こり、お祖母ちゃんが容疑者候補に?
コージーの場合、自ら首を突っ込んでいくタイプと巻き込まれタイプの主人公に分かれるんですが、シャーロット自身は事件のことよりお店のことが気になる。
でも、アーミッシュの村から出てきた従業員のレベッカは、ミステリドラマにハマっているらしく、気がつけば色々と考えて、同級生の警察署長に口出ししては煙たがられると(笑)
シャーロットはチーズ製造の仕事をしているジョーダンに片想いしているんですけど(この片想いも可愛いんだけど!)
個人的には警察署長との、ロマンスもありなんじゃないかな!と、個人的にね、私の趣味的にね、思っているんですよ。
(……一巻読む限り、脈なしな感じがしないでもないけれど。希望を繋ぐ……)
シャーロットの片想いの相手ジョーダンも色々と謎めいてそうで、続きが楽しみです。

名探偵のキッシュをひとつ (コージーブックス)名探偵のキッシュをひとつ (コージーブックス)
(2012/04/10)
エイヴリー エイムズ

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January February March April May June July August September October November December
2012(Wed)

「マシューズ家の毒」ジョージェット・ヘイヤー著

読感/翻訳小説

「マシューズ家の毒」ジョージェット・ヘイヤー著/

嫌われ者のグレゴリー・マシューズが突然死を遂げた。すったもんだの末に検死を実施したところ、死因はニコチン中毒で、他殺だったことが判明。だが故人の部屋はすでに掃除されており、ろくに証拠は残っていなかった。おかげでハナサイド警視は、動機は山ほどあるのに、決め手がまったくない事件に挑むはめに…。巨匠セイヤーズが認めた実力派が、練りに練った傑作本格ミステリ。

↑本の内容紹介から。

「月夜の晒し台」に続く、ハナサイド警視シリーズの第二弾です。
一応、前作の登場人物が出てきたり、その後のことが触れられていたりしますが、今作から読んでも大丈夫。
(触れられていても、前作のネタバレにはなっていないところが、また巧い)
まあ、前作から順に読んでると、ニヤリとしますが。読んでなくても、全然大丈夫です。
財産家で嫌われ者の一家の長、グレゴリー・マシューズが死亡します。
同居している姉ハリエットや弟(は故人)の嫁ゾーイとその息子ガイ、娘ステラとは色々と悶着があり、誰もが怪しい。
まあ、それでも病死だろうとするところ、外に出ているもう一人の姉が検死をするべきだと主張(←特に事件性を感じていのことではなく)したところ、ニコチンの毒で殺されたことが判明するわけですが。
警察が捜査に乗り出した時には、もう部屋は掃除されていて、何も残っていない!と。
今回もひと癖もふた癖もありそうな登場人物が、如何にも怪しんでくれと言わんばかりに騒いでます。
家族をかばってなところも、なきにしもあらずなんだけど)
まあ、何と言うか。こういう人たちとはお近づきになりたくないよねーっていう感じの登場人物も、あれですね、小説だと面白可笑しく読めちゃうところが、巧いです。
そうして財産を相続したランドール。彼は相続人ということもあって、皆には総スカンという嫌われ者。
皮肉屋なんだけれど、これがね。
読んでると、「君、もしかして、もしかするのか?」的な。
ロマンス小説の大家であるだけに、いや、もう、いつの間にかロマンス小説が生まれているのには、ニヤニヤしちゃいました。
(ツンデレっぽいけれど、意外と一途じゃね?
男のツンデレだけでなく、おなごのツンデレと。
ツンデレ好きには、オススメです!
(男のツンデレにはあまり興味はなかったんですが、このカップルはツボったー)
そうして前作も思ったけれど、警視は脇役だよね?(笑)
↑あ、この感想だと、恋愛面ばかりが強調されているようですが、伏線も丁寧にはられた本格寄りで、ミステリ好きさんにも納得の出来かと。
面白かったです。大人向けのロマンス小説は守備範囲外なんですけれど、この人の本はちょっと読んでみたいかなー。
何にしても、シリーズの翻訳、待ってます!

マシューズ家の毒 (創元推理文庫)マシューズ家の毒 (創元推理文庫)
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紳士と月夜の晒し台 (創元推理文庫)紳士と月夜の晒し台 (創元推理文庫)
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ジョージェット・ヘイヤー

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January February March April May June July August September October November December
2012(Tue)

更新。

更新報告。

「秘密を閉じ込めて」、「その眠り、妨げることなかれ」更新しました。

……一ヵ月ぶりの更新となりました。
今月は、もう少しがんばれたら、いいなー。いいなー(と、思います)
とりあえず、秘密を一本、書けたので。
今月更新なくても、来月は更新できるよ!(マテ)

そんなこんなで、秘密は……今回は割とコメディ寄りなのではないかなと。
まあ、くだらない話だと思いますが、うん、くだらない話、私は大好きだよ?
(読んでくださる方の中に、お仲間がいればいいなー。いいなー)
その次の話は、今回寄り道した分、軌道修正している……。
(というか、本筋はコメディ路線で行きたかったりするんだけど……相変わらず、コメディだったりシリアスだったりと、迷走)

と、久しぶりに、サイドバーのオススメ本を入れ替えてみたりしました。
「薔薇密室」前にも勧めていましたけれど、文庫本になったのでまた。
くだらない話といえば、クワコーということで。
「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」なども。
うん、お話はとっても馬鹿馬鹿しいんですが、くだらなさが笑えて楽しいです。
でも、文章は何と言うか、中身に勿体ないような文章なので、読書としてはかなり贅沢なのではないかなー、と(笑)
五月病で鬱々しそうな人は、クワコーを読んで、笑い飛ばせばいいと思います!

コメント、ありがとうございます!
「お返事」のページにて、返信していますので、よろしければ覗いてくださいませ。
日記に対する雑談も、嬉しいです。
好きな本の話とかすると、テンション上がります!

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