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January February March April May June July August September October November December
2015(Mon)

「声」アーナルデュル・インドリダソン著

読感/翻訳小説

「声」アーナルデュル・インドリダソン著/

クリスマスシーズンで賑わうホテルの地下室で、一人の男が殺された。ホテルのドアマンだという地味で孤独な男は、サンタクロースの扮装のままめった刺しにされていた。捜査官エーレンデュルは捜査を進めるうちに、被害者の驚愕の過去を知る。一人の男の栄光、悲劇、転落、そして…死。自らも癒やすことのできない傷を抱えたエーレンデュルが到達した悲しい真実。スウェーデン推理作家アカデミー最優秀翻訳ミステリ賞、フランス推理小説大賞翻訳作品部門、813賞最優秀翻訳長編部門受賞。『湿地』『緑衣の女』に続くシリーズ第3弾。
↑本の内容紹介から。

北欧アイスランドを舞台に、捜査官エーレンデュルを主人公とした警察ミステリのシリーズ第三弾です。
(あくまで、日本刊行順。日本ではシリーズ三作目「湿地」からの翻訳となっています)
時期は、クリスマスシーズンで賑わう頃。
ホテルのイベントでサンタクロース役を担っているドアマンが、その扮装のまま(しかし、下半身半裸)という状態で、
彼が住処としていたホテルの地下室で発見されます。
長く勤めていたにも関わらず、間もなく首になるという以外、これといって被害者のことを知らない従業員たち。
知られざる被害者の過去にあったものは、少年ソプラノ歌手としての、子供スターだった栄光と、そして声を失った(声変わり)ための転落。
子供に自らの夢を託す親や、一人の子に寄りすぎるために、目をかけてもらえないもう一人の姉弟といった被害者家族の関係とともに、主人公エーレンデュルの過去もまた、今作では語られており、その過去と彼が抱えている罪悪感が悲しく、切ない。
そしてそれを抱えることによって、自らの家族との間にできている溝も、エヴァとの時に激しいやり取りでは、胸を突くような痛みを覚える。
人間の不器用さをどうぞ、許してやってほしいと祈りたくなる。
このシリーズは、そういう人間ドラマも含めて、大好きです。
さらにエーレンデュルさんに寄り添うようなお話だったからか、思っていたよりも愛されている?(笑)一面もあったりと。
とても良かった!あとがきには第四弾のタイトルも載っていたので、きっと続きもでるよね! 待ってる!
事件の謎解き自体は、ネタバレはないので、シリーズのどこから読んでも大丈夫ですが。
主人公エーレンデュルの人生物語としての色合いも、少しずつ濃くなっていっているので、
人間ドラマとして気になる人は、是非とも「湿地」から!
(「湿地」は文庫化しているよ!)
そうすると、エーレンデュルさんと娘のエヴァとの関係、エヴァの抱える罪悪感、その深さといったものが理解でき、響いてくるものがあるかと。

声
アーナルデュル・インドリダソン
東京創元社 ( 2015-07-29 )
ISBN: 9784488010478

緑衣の女
アーナルデュル・インドリダソン / 東京創元社 ( 2013-07-11 )

湿地 (Reykjavik Thriller)
アーナルデュル・インドリダソン / 東京創元社 ( 2012-06-09 )

湿地 (創元推理文庫)




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26

January February March April May June July August September October November December
2015(Sat)

「消えたメイドと空家の死体」エミリー・ブライトウェル著

読感/翻訳小説

「消えたメイドと空家の死体」エミリー・ブライトウェル著/

人柄の良さに反比例して刑事の才能はない主の警部補のため、こっそり事件を解決してきた屋敷の家政婦ジェフリーズ夫人と使用人たちは、その実績を見こんだ知人に、行方知れずのメイド捜しを依頼される。一方、警部補は新たに身元不明の若い女性が殺された事件を担当することに。捜査を始めるや、このふたつの事件が意外な形で結びつく?話題沸騰、痛快ヴィクトリア朝ミステリ。

↑本の内容紹介から。

ひっそりと刑事であるご主人様の事件解決を助ける、家政婦ジェフリー夫人と使用人仲間たちの活躍を描く、
ヴィクトリア朝時代を舞台にしたライトミステリの、第二弾です。
前作「家政婦は名探偵」で、ご主人様ウィザースプーン警部補を助けた(あくまでひっそりと、ご主人様が自分で解決したように)ジェフリー夫人たちですが、謎解きというか、探偵ごっこの魅力とりつかれるも、平穏な日々に少し暇を持て余し気味だったところ、前回の事件で知り合い、夫人たちの活躍ぶりを知ったルティ・ベルから知人の消えたメイド捜しを頼まれます。
既に消えて数ヵ月、事件に巻き込まれたのなら望みはないと思いつつも、探偵ごっこの刺激的な日々を得ようと、引き受けます。
そうして調査に奔走するなか、
ご主人様のウィザースプーン警部補は空家で発見された死体の事件を担当することになり――と。
まあ、ミステリを読みなれていると、少しばかり筋道が読める(まだ可能性は残っているのに、早々に結論付けるところは、ミスリードを誘っているのかなと)部分もあるんですが。
二転三転と夫人らが翻弄されては最後まで飽きさせない展開で前作にも増して、面白くなっていました!
そしてこのシリーズのいいところは、仲間が皆、ちゃんとそれぞれ役割を持って動いているところ。
ぼんやり従僕のウィギンズなんて、大活躍だし。
ルティ・ベルにも役割があれば、彼女の執事にも。
そうして、前作同様ラストでは次の事件らしい予告も差し挟まれて、次も楽しみ!
来年の春が待ち遠しい。

消えたメイドと空家の死体 (創元推理文庫)
エミリー・ブライトウェル
東京創元社 ( 2015-09-12 )
ISBN: 9784488200053

家政婦は名探偵 (創元推理文庫)
エミリー・ブライトウェル / 東京創元社 ( 2015-05-11 )



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21

January February March April May June July August September October November December
2015(Mon)

写真日記。

「あなたは誰?」「消えたメイドと空家の死体」読了。
どっちも面白かった!
現在は「曲がり角の死体」読中ー。

マイメロちゃんとコラボしたブライスさんの、オンライン抽選販売に参加していましたが、
アニバさんに続いて、外れましたっ!
ショックだぁぁぁぁ!






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13

January February March April May June July August September October November December
2015(Sun)

読書。

写真日記。

「まるで天使のような」「革命のライオン(小説フランス革命1)」「中野のお父さん」読了。
「小説フランス革命」は現在、キンドルで一巻無料お試しだったので、読んでみました。
読みやすく、わかりやすくって、良かったです。
(お芝居見ているようで、ちょっと臨場感は薄いけど)
ちょびちょび、続巻を追っていけたらなと。

おまけ。
すっかり季節は秋なのに、まだノースリーブのお洋服を作ってしまう。
(袖付きのお洋服、作らなきゃ)


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January February March April May June July August September October November December
2015(Mon)

八月の読書のまとめ。

雑談。

ノートパソコンのキーボードに慣れるよう、暑かったのと重たかったのとで、
書けずにいた本の感想をぼちぼち、書いていきたいと思いつつ。
あまりに間が空きすぎたので、書きたかったこと思い出せなかったり……してるかも。
まあ、その時は、その時で。



以下、八月の読書のまとめ。
暑くて、パソコンに近づきたくなかったこともあり、タブレットで動画を見ていたり。

(.. Read more)


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06

January February March April May June July August September October November December
2015(Sun)

「無名亭の夜」宮下遼著

読感/国内小説

「無名亭の夜」宮下遼著/

極東の島国・日本。場末の「店」で「彼」は、店主の従兄弟が語る不思議な物語に耳を傾ける。それは、遙か遠いオスマン帝国の時代、皇帝の近衛兵となった「少年」が、詩に魅せられ、当代一の語り手へと登りつめるめくるめく物語だった──。
時空を往還しながら、物語を形作る七つの神秘に迫る、七夜の旅。壮大な世界観と文学的な仕掛けに満ちた野心作!

↑本の内容紹介から。

オルハン・パムクの翻訳家として知られる方の初の小説です。訳文が好みなので、小説のほうも楽しみにしていました。
(やっぱり内容も勿論だけど、文章も好みに合うほうがいい)
お話は極東の島国・日本(←ある人の視点からはこういう表現になる)とある「店」に、客である「彼」が二十年という年月をかけて、通い続けます。
「彼」が通うその目的は、店主の従弟である語り部が語るお話。
それは遥か昔のオスマン帝国で「詩」に魅せられた少年の物語――と。
小説は幾人もの語り手によって、遥か昔のオスマン帝国とそして現代の日本を行きつ戻りつな感じで進んでいきます。
無名亭という、小説のタイトルからある通り、メインとなる登場人物は「彼」「従弟」「少年」などと、
名前は出てこない(ある者の名は後々、ある答えとして語られる)ので、まあ、それは語り部の作り話かそれとも?と輪郭は曖昧なれど。
読み進めていくと、ちょこちょこと見え隠れする伏線で、語り部や店主の正体にニヤリ。
また少年の物語も面白ければ、「彼」のある種の成長物語としても読めたりと、色々面白かったです。

そんな表題作と一緒に収録されているのは、高級紙に写字されていた妙な詩編の意味するところは?――「ハルキファキル」。
「ハルキファキル」も現代と、紙に記されていた昔の帝国と行きつ戻りつ。
ちょっとばかり「無名亭の夜」と関連ある部分もありますが。
荷運びの兄と詩人の弟の、兄弟物語として楽しめました。仲が悪そうで、良さそうという関係は好きだな!
どちらのお話も詩が題材としてあるので、文章は平易だけど描写は表現豊かで、良かったです。
「語り」で構成されるお話が好きな人、「物語」が好きな人、そして「物語」を書く人におススメ!


「神よ、記憶力なき異教徒に慈悲を垂れたまえ……。物語の身体は七つのものから出来ておると、教えられたであろうが。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、そして知性。ではもう一つ、何が欠けていると思う?」
(「無名亭の夜」P47より)


無名亭の夜
宮下 遼
講談社 ( 2015-08-26 )
ISBN: 9784062195164

わたしの名は赤〔新訳版〕 (上) (ハヤカワepi文庫)

わたしの名は赤〔新訳版〕 (下) (ハヤカワepi文庫)




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