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2008(Sun)

「総統の子ら」 皆川博子著

読感/国内小説

読んだ本の感想です。

「総統の子ら」 皆川博子著

将来の国力充足を目的としてナチスが設立した〈レーベンスボルン〉を舞台に、総統公認の青少年団〈ヒトラー・ユーゲント〉の団員だった少年たちの心の軌跡をたどる、壮大な時代と人間のドラマ。

↑内容紹介から。

戦争ものは、感じることも考えることも多く、心揺さぶられて色々思うところもあるのですけれど。
それを言葉にするのが何だかとっても難しく感じてしまいます。
とにかく、読んで良かったです。
(こんな一言しか言えない)
紹介文にあるように<ヒトラー・ユーゲント>の団員だったカール、カールが憧憬したSS少尉のヘルマンの二人を軸にした人間ドラマ。
少年が憧れから<ヒトラー・ユーゲント>に志願し、後に士官となって実際に戦場に立って戦う軌跡は、600ページの上下二段というボリュームで、丁寧に描かれています。
後半の戦場描写も濃いです。引きずり込まれ、目が離せませんでした。
読み終わって、戦争は国と国の争いではあるけれど、実際に戦ったのは個々人であることを忘れちゃいけないなと思いました。

ネタばれになるのかどうかわからないので、ここから反転。

それ故に、SSであるからとして、聞く耳も持たずに戦勝国に処罰される最後が痛い(前線で戦っていた者は、ユダヤ人虐殺を知らず、ただ国のために戦ったのに)
戦場での残虐さはパルチザンの方が酷かったのに。
裁かれるのは、敗戦国だけだという現実がまた恐ろしく感じました。


総統の子ら総統の子ら
(2003/10)
皆川 博子

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