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2008(Wed)

「聖女の島」 皆川博子著

読感/国内小説

読感です。

「聖女の島」 皆川博子著

修道会により絶海の孤島に建てられた更生施設。盗みや恐喝を重ね、幼くして性の歓びを知る31人の少女たちが聖女のもとで暮らしていたが、3人が死亡し、ホームは炎に包まれ、悪魔の罠ともいうべき悲劇に見舞われる!28人になったはずの少女たちが何度数え直しても31人いる……!!甘美な謎に満ちた傑作幻想ミステリー。

↑本の内容紹介から。

皆川さんの作品は、現実なのか幻想なのかあやふやな感じで、どこか足元がおぼつかなくて。
どこへ連れて行かれるのか、いつ落とされるのか、不安でドキドキします。
そのドキドキが、ページをめくる快感なんですけど!(楽しみ方、間違ってる?)
今作もそんな不安でドキドキしながら、読み進めました!
元は炭鉱として栄えた島に建てられた更生施設。そこに派遣された修道女と、更生施設の園長の一人称語りで構成されるお話。
前半のどこか冷めた目で修道女が淡々と語る様子と、自己弁護が饒舌な園長が語る島の様子。少しずつ歪んでいっているようで……実は。
どこまでが現実なのか、どこからが妄想か、はたまた夢かという、境界線のあやふやさに惑わされます。
真実を知りたくてページをめくる手が止まらず、そして明かされた真実に……混沌へと突き落とされる。
もう、凄い……。
後、ネタばれになるのかも知れないので反転(園長の自己弁護姿勢が何というか、そういうことばかりに囚われているから、抜け出せないのよ――という、メッセージが込められているように思うのは、私の勘違いでしょうか? どちらにしても、言い訳より反省が大事だよなと読後にしみじみ思ったり。後、「終わらない」っていうのが……やっぱり、怖いなと

面白かったです!

(ただ関係ないんだけど……本の表紙が微妙だな、と思ったり)

聖女の島 (講談社ノベルス ミB- 4 綾辻・有栖川復刊セレクション)聖女の島 (講談社ノベルス ミB- 4 綾辻・有栖川復刊セレクション)
(2007/10)
皆川 博子

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