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2008(Sun)

「ヘルマフロディテの体温」 小島てるみ著

読感/国内小説


「ヘルマフロディテの体温」 小島てるみ著

ある日、母が「男」になった。
それが始まりだった。
以来、シルビオの世界は少しずつゆがみはじめた。
人に言えない悪癖にとりつかれ、他者と交わることもできなくなったシルビオ。
そんなとき、背徳と情熱の町ナポリで
男でもない女でもない、謎めいた大学教授に出会う。
教授の出す奇妙な課題はさらに尋常ならざる世界へとシルビオをいざなう・・・・。
年老いた女装街娼や去勢された男性歌手、
伝説の人魚や両性具有の神たちが織りなす哀しくも優しい異形の愛の物語。

↑本の内容紹介から。

この間読んだ本「最後のプルチネッラ」
その作者さんの同時デビュー作「ヘルマフロディテの体温」読了。
(「最後~」感想、書きたいと思っていますが、なかなかまとまらず)
どちらの作品も、お話の中に別のお話を織り込むという構成で一つの作品を作り上げています。
「最後~」にしても「~体温」にしても、テーマが明確で、胸に一つの答えのようなものが残って、しっかりと「読んだ!」という充実感に浸れました。
新人作家ということで、これから追って行きたいと思います。
「ヘルマフロディテの体温」の方は、題材に両性具有といった「性」が扱われているので、どちらかというと大人向けでしょうか。
(そういった描写もあるので)
とはいえ、「性別」を取り立てて書きだしているということはなく、「人間」として男であるとか、女であるとか、そういった性別で、自分を縛るのではなく、何よりも自分らしくあること、それが一番自分を好きになる方法なんだな、と。
読み終わって思いました。

ヘルマフロディテの体温ヘルマフロディテの体温
(2008/04/03)
小島 てるみ

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