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松原冬夜

Author:松原冬夜
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「バッキンガム宮殿の殺人」 C.C.ベニスン著


「バッキンガム宮殿の殺人」 C.C.ベニスン著

女王陛下が使用人の死体を発見した!―メイドのわたしは事件の真相を密かに探るよう命じられ、被害者がつい先日も女王陛下の居室近くで目撃されていたという事実を知る。そんな畏れおおいところでいったい何をしていたのか?やがてこの壮麗なバッキンガム宮殿の中に隠れていた、複雑な人間関係が明らかになるが…小粋なメイド探偵ジェイン・ビーの活躍を描く、英国ファン御用達ミステリ。カナダ推理作家協会賞受賞作。

↑本の内容紹介から。

カナダ人の女子大生ジェインはヨーロッパを留学していましたが旅費を使い果たして、イギリスの親類の元へ身を寄せて、働くことに。
その先が英国の女王陛下が住まうバッキンガム宮殿のハウスメイド(掃除係)。
その彼女が、女王陛下と共に死体を発見したところから、陛下から内密に事件を探るように命じられるという面白い設定です。
舞台となるのは1990年代で、王室スキャンダルで騒いでいた頃。実際に起こったスキャンダルを話の種にしてお話の中にまじえながらも、全くのフィクションで展開されるミステリです(フィクションですよ!)
ただの従僕の鬱からくる自殺と思われていたところが、伯爵家の推定相続人だったりと事件は思わぬ広がりを見せ、ジェインは女王と意見交換をしつつ、事件を解いていきます。
ここに描かれる女王が何というか、魅力的なおば様と言いましょうか。
威厳を保ちつつ、だけど偉ぶっていない。身近さを感じ、温かいというか。
事件の謎解きの場ではいわゆる「犯人はあなた」を女王がやる。
そこでも、いい味を出しています。
設定が面白く、ミステリとしても丁寧な感じで楽しめました。
ただ、読後の余韻が少しあっさりとしているというか……。
本を閉じたら、終わりといった感じ。
この本の前に読んだのが、読後も感情を引きずられるような作品だったので、物足りなさを覚えたかな。
ジェインの恋のお相手(恋愛らしい恋愛はない)も、何だか影が薄くて……多分、次作には出てこないだろうなと。

バッキンガム宮殿の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)バッキンガム宮殿の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
(2005/02)
C.C. ベニスン

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