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2009(Wed)

「小袖日記」 柴田よしき著

読感/国内小説



「小袖日記」 柴田よしき著

不倫に破れて自暴自棄になっていたあたしは、平安時代にタイムスリップし、『源氏物語』を執筆中の香子さまの片腕として働くことに…。平安の世も、現代も、女は哀しくて強い―。「夕顔」「末摘花」「葵」「明石」「若紫」をめぐる物語。

↑本の内容紹介から。

紹介文にあるように、不倫していた相手の奥さんが妊娠したことによって別れを持ち出された「あたし」が「死んでやる」と自暴自棄になっていたところを雷に打たれて、パラレル平安時代に(実際の過去とはちょっと違う)タイムスリップ。
タイムスリップと言っても、肉体は当時その場にいた人の身体。
中身だけが入れ替わったという設定で、その肉体「小袖」は香子さまこと紫式部に仕え、「源氏物語」のネタを仕入れてくる担当だった。
というわけで、小袖は色々とお話のネタになりそうな噂を聞き回る。
「夕顔」の死の真相、「末摘花」は何故、ブスとして描かれたのか?などの視点から、源氏物語の裏側を語っていく(勿論、フィクションですよ)過程はミステリっぽく、楽しめました。
現代人の感覚で平安時代をわかりやすく語ってくれるので、さくさく読めます。
また現代人の視点を通すことで、当時は怪異の一言で片づけられていたことも、違う真相が見えてきたり(この辺り、日常の謎的なミステリとして私好みでした)
そうして、この時代に生きる女性たちの哀れさ、強さなどを通して「あたし」が成長していく。
「葵」のお話などは、特に好きでした。
出て来る女性たちが、また魅力的に描かれていました。
サクサク読めるので、重厚感はないですけれど。
とても楽しめました!

小袖日記小袖日記
(2007/04)
柴田 よしき

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