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2009(Sat)

「半身」 サラ・ウォーターズ著

読感/翻訳小説


「半身」 サラ・ウォーターズ著

独房からは信じがたい静寂が漂ってきた。獄内の静けさを残らず集めたより深い静謐が。それを破ったのは溜息。わたしは思わず、中を覗いた。娘は眼を閉じ…祈っている!指の間には、鮮やかな紫―うなだれた菫の花。1874年秋、倫敦の監獄を慰問に訪れた上流婦人が、不思議な女囚と出逢う。娘は霊媒。幾多の謎をはらむ物語は魔術的な筆さばきで、読む者をいずこへ連れ去るのか?サマセット・モーム賞受賞。

↑本の内容紹介から。

日記という形式で綴られています。
陰鬱な監獄の描写が緻密で、息が詰まるような重苦しい感じが、生きることに希望を抱けない主人公マーガレットの心情と重なって、重い。
そんな中で慰問のマーガレットが出会った、霊媒という妖しい雰囲気を持つ女囚シライナ。
段々と女囚に傾倒していく様が、重々しい雰囲気の中で読む者を引っ張ります。
そうして、驚く真実。

ネタバレ反転→(真相は、割と私が予測していたところに落ち着いたので、そこまでビックリ感はなかったのですが。
マーガレットのシライナへの傾倒ぶりがアレだったので……ラストは痛々しくて、少し辛かったです。


同性愛(レズ)傾向にあるので、読む場合にはご注意を。

半身 (創元推理文庫)半身 (創元推理文庫)
(2003/05)
サラ ウォーターズ

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