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2010(Tue)

蓮丈那智フィールドファイルシリーズ 北森鴻著

読感/国内小説

蓮丈那智フィールドファイルシリーズ 北森鴻著

民俗学の大学助教授・蓮丈那智先生とその助手・内藤三國さんコンビが事件と歴史の謎を解くシリーズです。
色々と書きたかったのですが、ネタバレするとあれだなと、控えめに感想(笑)

とにかく、キャラ設定が面白かったです。

那智先生は美貌の女民俗学者。民俗学命みたいな人で、興味ある伝承を見つければ、予算ぎりぎりのところをごり押ししてもフィールドワークに出かけていく、事件に遭遇してはその謎を解き、また伝承に対してあっと驚くような解釈を示す。
短編シリーズなのですが、一編一編に事件と民俗学的考察の謎が提示されて内容が濃い。でも、登場人物のやりとりが楽しく、事件の殺伐とした雰囲気を和らげてサクサクと読めます。
「凶笑面」では、またキャラ設定がそれほど特化されていなかった気がするんですが、「触身仏」では那智先生とミクニさんの立ち位置がもう間違いなく「飼い主と犬」もしくは「女王様と従者」
就職の内定が決まっていようが、レポートの出来が悪ければ容赦なく切り捨てる、冷酷無慈悲な那智先生と先生に付き従うミクニさんが、これまた素晴らしいヘタレ!
涙目になるわ、膝を抱えていじけるわ。(笑う笑う)
完全無欠のように思えた那智先生も、「触身仏」の初っ端では災難にあい、思わず「那智先生、人間だったんだ」と(笑)
他にも色々と事件の容疑者に間違われたりと、ちょっと隙が見えてきたところから、那智先生が好きになりました。
異端と呼ばれるだけに、那智先生の考察はちょっとドキリとするものではありますが、「民俗学とは答えのない学問」というように、そんな解釈もありかもしれないと思わせ、色々と興味深く楽しめました!


「凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル」 

“異端の民俗学者”蓮丈那智。彼女の研究室に一通の調査依頼が届いた。ある寒村で死者が相次いでいるという。それも禍々しい笑いを浮かべた木造りの「面」を、村人が手に入れてから―(表題作)。暗き伝承は時を超えて甦り、封じられた怨念は新たな供物を求めて浮遊する…。那智の端正な顔立ちが妖しさを増す時、怪事件の全貌が明らかになる。本邦初、民俗学ミステリー。全五編。

↑本の内容紹介から。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)
(2003/01)
北森 鴻

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「触身仏―蓮丈那智フィールドファイル2」

「わが村には特殊な道祖神が祀られている。」美貌の民俗学者・蓮丈那智のもとに届いた手紙。神すなわち即身仏なのだという。彼女は、さっそく助手の内藤三国と調査に赴く。だが調査を終えた後、手紙の差出人が失踪してしまった―。那智はいにしえの悲劇の封印を解き、現代の事件を解決する(表題作)。山人伝説、大黒天、三種の神器、密閉された昏い記憶。本格民俗学ミステリ集。

↑本の内容紹介から。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)
(2005/07)
北森 鴻

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「写楽・考―蓮丈那智フィールドファイル3」

歴史に不滅の名を刻みつつも、いまだヴェールに厚く覆われたままの、東洲斎写楽。蓮丈那智は、古文書の調査の訪れたはずの四国で、その浮世絵の知られざる秘密へ足を踏み入れることに(表題作)。憑代、湖底遺跡、奇怪な祭祀。異端の民俗学者は、堆積する時代に埋没してしまった死者の囁きに、今日も耳を傾け続ける―。あなたの知らぬもう一つのニッポンを描く、本格ミステリ集。

↑本の内容紹介から。
写楽・考―蓮丈那智フィールドファイル〈3〉 (新潮文庫)写楽・考―蓮丈那智フィールドファイル〈3〉 (新潮文庫)
(2008/01/29)
北森 鴻

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