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2010(Tue)

「暗殺のハムレット (ファージングⅡ) 」 ジョー・ウォルトン著

読感/翻訳小説



「暗殺のハムレット (ファージングⅡ) 」 ジョー・ウォルトン著/

ドイツと講和条約を締結して和平を得たイギリス。政府が強大な権限を得たことによって、国民生活は徐々に圧迫されつつあった。そんな折、ロンドン郊外の女優宅で爆発事件が発生する。この事件は、ひそかに進行する一大計画の一端であった。次第に事件に巻き込まれていく女優ヴァイオラと刑事カーマイケル。ふたりの切ない行路の行方は―。壮大なる歴史改変小説、堂々の第二幕。

↑本の内容紹介から。

ファージング三部作の第二弾です。
前作「英雄たちの朝」から数ヵ月後。
語り手の一人は貴族の娘でしたが、家を出て女優となったヴァイオラ(三十前半)。彼女の手記という形での一人称。
もう一人は前作同様、カーマイケル警部補です。こちらは三人称。
ヴァイオラの手記は彼女が捕まった状態から、事の始まりを追って語っていきます。
男女逆転の演劇が流行しているなか、「ハムレット」を演じることになったヴァイオラ。
彼女が立つその舞台には、ドイツのヒトラー総統と、「英雄たちの朝」でイギリスの首相となったノーマンビーが観劇するということ。
その矢先に、母親役をやるはずだった女優が爆弾によって死亡します。
その事件を捜査することになったカーマイケル警部補です。
そしてヴァイオラは、ヒトラー暗殺計画に否応なく巻き込まれて、片棒を担ぐことに。
計画は実行されるのか、否か。
警部補がそれを阻止できるか、阻止するのか。
と、今回はサスペンス風に味付けがされてあって、最後までハラハラドキドキしました。
細かいところで、登場人物が前作の登場人物と関連があったり、改変された世界も前作から続いているものなので、読む場合は順番に読むことをオススメします。

(ネタバレ反転→しかし、カーマイケル警部補は暗殺計画を阻止すればどうなるのか、考えていなかったというのは驚愕でした。てっきり、その事実を前に、阻止するか、否かという葛藤がこのお話のメインだと思っていたので……

何にしても、面白かったです。

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