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2010(Thu)

「ツナグ」 辻村深月著

読感/国内小説

「ツナグ」 辻村深月著/

もしOKしてくれたら、絶望的な孤独から私を救ってくれた「あの人」に、ただ一言、お礼が言いたいんです――。たった一人と一度だけ、死者と生者を再会させてくれる人がいるらしい……。大切な人を失った後悔を抱えながら、どう生きればいいのか。誰もが直面する苦悩に真っ正面から挑んだ、著者渾身の連作長篇ミステリ!

↑本の内容紹介から。

死者との再会を一度だけ叶えてくれる「使者<ツナグ>」と依頼した人々の短編連作です。

「アイドルの心得」
「長男の心得」
「親友の心得」
「待ち人の心得」
「使者の心得」

上記の五編収録。
一話一話、メイン視点は違いますが、最終的には一本に繋がる形。
(順番通り、読んでいってください)
突然死したアイドルタレント、病死した母親、喧嘩別れした親友、失踪した婚約者――と、依頼人が再会を望む相手はそれぞれで。
その相手との関係や再会が、ときに切なく、ときに愛憎を交えて語られていました。
相変わらず、この作家さんは心理描写がときにエグイところを付いてくるんですが、その苦さもお話の色合いをさらに深めているようでした。
全体的に、現代ファンタジーで終わるのかと思っていたら、最終話「使者の心得」ではミステリ要素を含んでいて、そこで彼が導き出した推測が優しい光のように包み込んで。
死者との邂逅という設定から、切なさばかりが残るのではなく、読後はとても良かったです。
オススメです。

ツナグツナグ
(2010/10)
辻村 深月

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