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2010(Sat)

「血のごとく赤く―幻想童話集」 タニス・リー著

読感/翻訳小説



「血のごとく赤く―幻想童話集」 タニス・リー著/

さあ、お聞きなさい、グリマー姉妹のおとぎ話を。美しいけれど邪悪な王女や可憐な姫君をまどわす魔物の王子、闇の公子に恋した乙女や狼に変身する美少女たちがくりひろげる、美しく妖しく残酷な九つの物話を…。ダーク・ファンタジィ界の女王がグリム兄弟ならぬグリマー姉妹の名を借りて、「白雪姫」「シンデレラ」「美女と野獣」「ハーメルンの笛吹き」などおなじみの童話をモチーフに織りあげた、魅惑の幻想童話集。

↑本の内容紹介から。

童話をモチーフに新たに織り直された幻想短編集です。
「報われた笛吹き」ハーメルンの笛吹き
「血のごとく赤く」白雪姫
「いばらの森」眠り姫
「時計が時を告げたなら」シンデレラ
「黄金の綱」ラプンツェル
「姫君の未来」かえるの王様
「狼の森」赤ずきん
「墨のごとく黒く」白鳥の湖
「緑の薔薇」美女と野獣

――の、9編。
各お話は美しく、妖しく、時に残酷で――こういうお話、大好きです!
挿絵も繊細で雰囲気があって、大変良いです。
「いばらの森」は割と直球だけど、王子様視点だったり。
「血のごとく赤く」の白雪姫が×××という設定で、斬新だったり。
シンデレラのお話が、親子二世代にわたる復讐劇になっていりと、ね!
お話は知っているはずの童話なのに、新鮮です。

どちらかと言うと、子供向けのハッピーエンドな童話ではなく、本当は怖い系になるかな。
9編中、2編しか、ハッピーエンドとは言えないですが。
毒が染み込んでいくような、冷たい水に指先が凍るような感覚が……ええ、実は、結構、好きなんですよ。
そうして、ファンタジー色が強い中、SFだった「緑の薔薇」が凄い良かったです!
異種族恋愛ものがお好きな方には、「緑の薔薇」だけでも目を通していいのではないかと!
(絶版のようなので、図書館ででも)
こう、内側から溢れそうな想いを認めたいような、認めたくないような、葛藤というか。
なんか、その辺りがね!
(上手く説明できないのですが、凄くいい感じなのです!)

血のごとく赤く―幻想童話集 (ハヤカワ文庫FT)血のごとく赤く―幻想童話集 (ハヤカワ文庫FT)
(1997/05)
タニス リー

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