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2011(Sun)

「魔女遊戯」 イルサ・シグルザルドッティル著

読感/翻訳小説

「魔女遊戯」 イルサ・シグルザルドッティル著

アイスランド大学のコピー室でドイツ人留学生ハラルドが、両目を抉られた絞殺死体で見つかった。祖父の莫大な遺産をつぎ込み、異常な熱心さで魔女研究に没頭していた被害者を、呪い殺すように殺めた犯人の目的とは?両親の依頼で事件を調べ始めた女弁護士トーラは、次第に魔女の火刑、奇怪な古書が絡むグロテスクな謎に嵌り込んでいく。全世界が注目の斬新な歴史ミステリ、日本初登場。

↑本の内容紹介から。

魔女狩りの研究をしていた留学生の殺人事件を、遺族の依頼を受けて再調査することになった女性弁護士・トーラが主人公のアイスランドを舞台にしたミステリです。
魔女狩りや異様な事件で、全体的におどろおどろしい重たい方面に行きそうなんだけど、不思議と読むのがシンドイということにはなりませんでした。
事件を後追い調査という形で、語っているせいかな。
惨殺死体の描写も直接書かれるのではなく、間接的な反応で表現されていることもあるかもしれない。
それとトーラと、調査の相棒・ライヒとのやりとりや、トーラの日常が可笑しかったです。
笑顔を浮かべつつ、意地悪の応酬みたいな。
(あなたたち、大人ですよね?と、思わず突っ込みたくなるような(笑)
そして、バツイチで二人の子持ちであるトーラの家庭生活が書かれていて、普通の人であることに親近感を覚えました。
(ネタバレ反転→それにしても、三十六歳で祖母になる……トーラの息子がガールフレンドとの間に子供が出来ちゃって。相手方の両親との対面というか、修羅場には、事件の真相よりこちらの問題の方が気になった!
あと、魔女狩りの歴史的蘊蓄も読みごたえがありました。
帯に「新しい」とあったように、新鮮な読書体験でした。
三十六歳のお祖母ちゃん)トーラのその後が気になるので、シリーズ続編の翻訳を希望したいところです。

魔女遊戯 (集英社文庫)魔女遊戯 (集英社文庫)
(2011/02/18)
イルサ・シグルザルドッティル

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