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2011(Sun)

「私たちが星座を盗んだ理由」 北山猛邦著

読感/国内小説

「私たちが星座を盗んだ理由」 北山猛邦著

恋のおまじないに囚われた女子高生の物語『恋煩い』、絶海の孤島にある子供たちの楽園の物語『妖精の学校』、孤独な詐欺師と女性をつなぐケータイの物語『嘘つき紳士』、怪物に石にされた幼なじみを愛し続ける少年の物語『終の童話』、七夕の夜空から星座を一つ消した男の子女の子の物語『私たちが星座を盗んだ理由』。これぞミステリの醍醐味全てはラストで覆る。

↑本の内容紹介から。

ノンシリーズ、短編五編が収録されたミステリです。
作家の北山さんは独特の世界設定と物理トリックの印象があるのですが、今回物理トリックは影を潜めておりました。
でも、妖精になるために集められた子供たちの話「妖精の学校」村を襲った石喰いという化け物に幼馴染みを石にされた少年のお話「終の童話」は、北山さん特有のファンタジー的な独特世界設定。
現代ものに恋愛を絡めた「恋煩い」「嘘つき紳士」「私たちが星座を盗んだ理由」と。
「私たち~」「終~」の片想いの切なさというか、苦しさというか、淡々とした語りの中に滲みでている情感が良かったです。
「恋煩い」も片想いの恋を叶えようとしている女の子の浮ついたふわふわ感が伝わって、
(ネタバレ反転→まあ、おまじないが上手く行ったり行かなかったりで、ほろ苦い感じで終わるかと思いきや
ラストの一文で「うわーっ(ほろ苦いどころじゃないなっ!)」みたいな。
どの話も最後の一撃(笑)が効いて、読後は苦かったりしますが、その余韻は嫌いじゃないです。
面白かったです。

私たちが星座を盗んだ理由 (講談社ノベルス)私たちが星座を盗んだ理由 (講談社ノベルス)
(2011/03/08)
北山 猛邦

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