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松原冬夜

Author:松原冬夜
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「今をたよりに」 ジル・チャーチル著



「今をたよりに」 ジル・チャーチル著/

ナチスの脅威が伝わってきつつある四月。ブルースター兄妹の兄ロバートは、ふとしたことから町の郵便事情に問題があることを知り、事態の改善に乗り出す。一方で、ドイツから引き揚げてきた仕立屋の店先に鉤十字が描かれる事件が発生。さらに、兄妹たちが暮らす屋敷の庭から白骨が見つかり、人畜無害な駅のポーターが殺される。ロバートは妹リリーやウォーカー警察署長と協力し、これらの事件にも関わることに……。好評シリーズ第6弾。訳者あとがき=戸田早紀

↑本の内容紹介から。

大恐慌時代のアメリカを舞台にしたコージーミステリの第六弾です。
大恐慌の際、財産を失い金持ちから貧乏に堕ちたブルースター兄妹(ロバートとリリー)。
金持ちの伯父の遺産を受け継ぐ条件は、田舎の屋敷で十年間暮らすこと。
そんな生活が約一年と数カ月。
ドイツでヒットラーが政権について、ヨーロッパが緊迫するなか、ドイツからアメリカに帰って来た仕立て屋さんに対する嫌がらせが起こったり、白骨死体が発見されたり、そして殺人事件が起こったりする中、今作はロバートが大活躍!
(事件解決とは関係のないところでですが)
駅に運ばれる郵便を誰もが漁れる状況下、穿鑿好きのお婆さんたちが他人に来た手紙を勝手に処分しようか(←ちょっと待て!)と、話しているのを耳にして、ロバートは改善策を考えます。
郵便の仕分けセンターを作り、生活に困っているポーターに仕事を預けて、生活の足しになればと、署名を集めたりと奔走。
誰かのためにと考えて、実行できるのは素敵ですね!
成長したじゃないか、ロバート!(←何だこの、上から目線は)と、シリーズを追ってきた私としては、妙に感慨深くなりました。
うん、だって最初の頃は金持ちの坊ちゃん気質が抜けず、他人を思いやるところなんてなかったよ(悪い奴じゃないけれど、気配りが足りない部分があって)
それだけにねー。
人助けをしたかった肝心のポーターが殺されてしまったけれど、(一応、伏せとく?→ロバートのがんばりはちゃんと実を結んで、違う誰かを幸せにしました。
その辺の人情話が、個人的には読んでいて心地よかったです。
ただ、リリーの出番が少なかったのが、少し残念でした。
ところで、白骨死体の件が……(あんまり、本筋とは関係なかったので、何だったの?と。今後の伏線なのかな?(リリーが学問に興味を持つきっかけにはなっていたので)
そんなわけで、続きが楽しみ! ……なのですが。
本国でも次回作がまだ出ていてないということ。き、気長に待ってます。

今をたよりに (創元推理文庫)今をたよりに (創元推理文庫)
(2011/06/29)
ジル・チャーチル

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