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2011(Mon)

「飲めば都」 北村薫著

読感/国内小説





日々読み、日々飲む。書に酔い、酒に酔う。新入社員時代の失敗、先輩方とのおつきあい、人生のたいせつなことを本とお酒に教わった―文芸編集女子小酒井都さんの酒とゲラの日々…本を愛して酒を飲む、タガを外して人と会う、酒女子の恋の顛末は?リアルな恋のものがたり。

↑本の内容紹介から。

女性編集者・都さんのお酒呑みの日常(失敗)を綴った、短編連作集です。

「赤いワイン伝説」「異界のしり取り」「シコタマ仮面とシタタカ姫」
「指輪物語」「軽井沢の夜に消えた」「コンジョ・ナシ」「知恵子抄」
「カクテルとじゃがいも」「王妃の首飾り」「割れても末に」「象の鼻」
「ウィスキーキャット」

 ――の12編収録。
新人時代から、恋愛、結婚、新婚時代と数年を柔らかな語り(三人称)で、お酒呑みの日常が綴られています。
(読み始めた当初は作者よりの視点かなー?と思っていたんですが、もしかしたら都さんの回想っぽい語りかな。昔の自分はこんなだったという距離感が段々、後半になると同化していくような?)
よっぱらいを――みっともないと、思っていた十代の都さんも、社会人となり宴席でちょっとばかし盃を重ねれば、まあ色々失敗があるわけで。
そんな都さんやまあ、酒のみ仲間の同僚たちの失敗談がオモシロ可笑しかったです。
酔った勢いで、ちょっと赤ワインをぶちまけちゃったり(まあ、それでぶちまけられた男性が家に帰って、背筋が凍る思いをする「赤いワイン伝説」)
酔っ払った人同士の間では、会話が成り立ってんだか、成り立ってないんだかな「異界のしり取り」
ホテルに泊まれば酔っ払って、うっかり部屋から閉め出されたり。「軽井沢の夜に消えた」
解放感を求めて服を脱いだりしたら――まあ、朝になったらパンツを穿いてなくて。そして、消えたパンツを追う(←何か違う)「王妃の髪飾り」
などなど、読んでいてクスクス笑わせて貰いました。
「王妃の髪飾り」は、思いっきり大笑いしたけれど!(勘違いが可笑しい)
と、特に大事件が起こるわけでもなく、壮大なテーマが語られるわけでもありませんが。
日常に寄り添うようなお話には、難しいことを考えることもなく、するりと内側に入り込んできて。
いい感じにほぐされると言いますか。
多分、お酒を飲む人はお酒を飲んで、こういう感じに癒されているんじゃないかと思うんだけど(私は飲まない人なので、実際のところはよくわかりませんが)
まるでお酒に気持ち良く酔ったような(←あくまで想像ですが)、楽しい気持ちになれたのが良かったです!

飲めば都飲めば都
(2011/05)
北村 薫

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