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2011(Sun)

「田舎暮らしの猫 トビー・ジャグと過ごした英国の四季」デニス・オコナー著

読感/その他

「田舎暮らしの猫 トビー・ジャグと過ごした英国の四季」デニス・オコナー著/

吹雪の夜に命を助けられたメインクーン種の仔猫はやがて……。
英国の田園から生まれた、ひとりと一匹の愛情と詩情あふれる物語!

ある冬、私は生涯忘れられない運命の猫に出会った――それがトビー・ジャグだ。
猫であって、猫以上の存在であるトビー・ジャグの思い出は、今も私のなかに大切にしまわれている。

「私」はイギリス北部の大学で教鞭をとる29歳の男性。
ある凍えるような寒い夜、「私」は罠にかかっていた瀕死の美しい猫を助ける。
すぐに動物病院に運ぶが、母猫と1匹の猫は助からなかった。
残された1匹も獣医に見放されるほど弱っていたが、安楽死のすすめを断わり、「私」は家に連れて帰る。

愛情こもった懸命の介護おかげか、仔猫は一命を取りとめ元気になったが、
今度は「私」が大学に行くあいだ箱から出てしまいそうなので、仔猫を綿をガラスの瓶(ジャグ)に入れておくことにした。
そして仔猫は「トビー・ジャグ」と呼ばれるようになった。
トビー・ジャグはとても小さいままだったが、どんどん成長し、好奇心いっぱいのやんちゃな仔猫になった。
いつまでもジャグに入れてはおけないので、犬用のハーネスで庭を散策させたりする。
「私」とトビー・ジャグはいつしか深い絆で結ばれていた。
おそるおそるであったが、「私」はハーネスをはずしてみる。でも「私」を慕うトビー・ジャグは、もうどこにも行くことはなかった。
トビー・ジャグのお気に入りは「私」の肩に乗ること。
トビー・ジャグはいつでも「私」の気持ちを読み、トビー・ジャグが肩に乗れば、ふたりは完璧なコンビだった。
そうして、猫以上の知性を持っているのではないかと思われるトビー・ジャグと「私」の、
静かななかにも愛情と冒険に満ちた田舎暮らしがはじまった。

トビー・ジャグの出自を探る「私」が知る意外な事実、そして預かった馬とトビー・ジャグとの友情、花火事件やトマト事件――など
数々の出来事を経験したひとりと一匹は、人間と猫以上の絆を結び、イギリスの豊かな自然を背景に1年がゆるやかに過ぎてゆく……
英国北部の田園で、メインクーン種の子猫と暮らした心温まる思い出を描いたメモワール。
当初、地方の小出版社から刊行されたが、口コミで評判が広がり、
2009年に大手出版社からペーパーバックで再刊行され、ベストセラーとなった

↑本の内容紹介から。

いや、もう、上の紹介文だけで私が感想を語る余地なんて、ないような気がしますが。
1960年代の雪の日、イギリスの田舎で瀕死の子猫を助けてから、その一年を綴ったノンフィクションです。
出会いの「冬」から、「春」「夏」「秋」と一年が飼い主こと、作者の回想で語られます。
トビー・ジャグ(猫)が可愛いのは言うまでもないですが、飼い主の溺愛ぶりも微笑ましく。
また一人と一匹が目にした自然豊かな光景が目に映るようでした。
もう本当に、家族というか恋人とでもいうような、絆故に十一年後、トビー・ジャグが病気で倒れてしまう最終章「さらば」は読んでるこちらも辛くなるほどでした……。
トビー・ジャグが亡くなった後は、惚れこんでかった大事な家から離れて。
本当に、この方はトビー・ジャグを愛してたんだな。
トビー・ジャグはこの方の元で生きられて、幸せだったよねと思える内容でした。
個人的にお気に入りは、鳥に驚いて飼い主の肩に逃げ込んだ際、驚き過ぎて思わず耳を噛んじゃったトビー・ジャグとか。
預かった馬と連れ立って行ったキャンプも読みどころでした。
↑に書かれているけれど、トマトや花火事件も印象的でした。
バツの悪そうなトビー・ジャグや、トビー・ジャグを助けようとする飼い主さんとかね。
読んでて、心が温かくなりました。良かったです。

田舎暮らしの猫 トビー・ジャグと過ごした英国の四季田舎暮らしの猫 トビー・ジャグと過ごした英国の四季
(2011/07/14)
デニス オコナー

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