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2011(Wed)

「世界が終わる灯」 月原渉著

読感/国内小説

「世界が終わる灯」 月原渉著/

ニュージーランドの山間を走る豪華寝台列車。ジュリアンとバーニィのふたりは、大学進学を前にこの列車に乗って旅に出ることにした。しかし、優雅な旅を楽しんだのもつかの間、乗員が鍵のかかった客室で、凄惨な首なし死体となって発見される。走行中の列車では降りる人も乗る人もいない。数少ない乗客、あるいはどこかに潜む何者かの犯行なのか?そして、トンネル内で急停車した列車からは次々と人が消え―。常軌を逸した状況で起こった不可能犯罪。残された乗客が導きだした真相とは。

↑本の内容紹介から。

「太陽が死んだ夜」の作家さんの二作目です。
前作と同じキャラが出てきますし、その後の二人ですが、前作の事件の重要部分には触れていないので、今作から入っても大丈夫です。
卒業を前に、ニュージーランドを走る豪華寝台列車で旅することにジュリアンとバーニィ。
鍵の掛かった部屋で首なし死体となって発見されて――と。
捜査に踏み出すけれど、列車の従業員が消えていくと、お話はミステリ好きには興味を引く要素を散りばめられていると思うのです。閉鎖空間とか、首なし死体とか、双子とか。
色々期待したけれど……。
(ネタバレ反転→双子が出てくる必然性がなかったような。別に一人でも良いんではないかな、と。証言者が必要なら、むしろ他人で頭数を増やした方がいい気がしました
後、今回もバーニィは探偵役じゃないんですね……。
文章は端正で前作同様に好みなんですが、内容はもう少し濃くっても良いかな。
今回の犯人が動くに至った理由というか「夜光雲」の正体は、現在の日本にとっても無関心ではいられないと思うんですよね。
(ネタバレ反転→放射能による被爆
その問題をもう少し掘り下げたら、お話にも厚みが出ると思うのですが。
うん、そういう風に厚みのあるお話を今までに読んでいるので、こうあっさりと纏められると物足りない感じが。
トリックもちょっとわかりやす過ぎるし、全体的に小粒にまとまり過ぎた感がありました。
さらっと読む、または読み慣れていないミステリ初心者さんにはいいのかな。

世界が終わる灯世界が終わる灯
(2011/09/29)
月原 渉

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太陽が死んだ夜太陽が死んだ夜
(2010/10/09)
月原 渉

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