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松原冬夜

Author:松原冬夜
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「望月のあと (覚書源氏物語『若菜』)」森谷明子著


「望月のあと (覚書源氏物語『若菜』)」森谷明子著/

紫式部が物語に忍ばせた、栄華を極める道長への企みとは?平安の都は、盗賊やつけ火が横行し、乱れはじめていた。しかし、そんな世情を歯牙にもかけぬかのように「この世をばわが世とぞ思う…」と歌に詠んだ道長。紫式部は、道長と、道長が別邸にひそかに隠す謎の姫君になぞらえて『源氏物語』を書き綴るが、そこには時の大権力者に対する、紫式部の意外な知略が潜んでいた。

↑本の内容紹介から。

「千年の黙」「白の祝宴」に続く、「源氏物語」の著者である紫式部こと香子さまを探偵役にしたシリーズの第三弾。
今回は「玉葛十帖」と「若菜」を題材にされています。
「玉葛十帖」では、道長が隠す姫なぞらえて、源氏物語を執筆する香子さま。
栄華を極めていく道長。何もかも思いのままと思っている道長の裏で、女性たちがしたたかに生きていくのが強くて、読んでいて爽快というか、小気味いい。
「玉葛十帖」の原典はあれですが、(私が読んだのは「あさきゆめみし」ですが。それでもあまり好きな話ではないのだけれど)その裏に、こんな真相があったらね、いいなと思いました。
(どんな真相なのかは、ネタバレになるので伏せますが)
「若菜」に関しても、というか。森谷さんのお書きになるこのシリーズを読んでからはね、「源氏物語」を別の視点から読んだら、とても面白いと思える。
華やかな貴族社会や恋愛のお話――それだけではなく。
女の哀れ、それでいて不幸に耐える強さといったものが、物語の奥に秘められている。
その秘められている部分を、このシリーズは物語でもって解いているんではないかなと。
↓こういう視点を持っている香子が、堪らなく好きです。(本物の紫式部がどんな人だったかは知りませんが!)

 ――さあ、今夜はもう少し書こうか。
 今書いているものは、華やぎとは程遠い。誰にも顧みられない宇治の山荘で、寒そうにしている万人。食物の心配をする老女たち。そうした者たちに囲まれ、不幸に耐える女性。
 けれど、こうした者たちも、たしかにこの世に生きているのだ。
 それを書かなければいけない、と思う。
 そうして、この物語を読む人間にとって、自分以外の人間の境遇を少しだもおもいやるきっかけになれば、と。思いやりとは人をいつくしむことではない。わが身の不幸から人の不幸へ、思いをはせることだ。人の不幸を知っても何とも思わない人間もいるだろう。それでも、人の身の上をしらなければ、何も変わってゆかない。
(P263より)

本来、構想は三部作だったそうなのですが。
あとがきによると、この後の構想も練られているようなので、続きを楽しみに待ってます!

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