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2012(Fri)

「サクラ咲く」辻村深月著

読感/国内小説

「サクラ咲く」辻村深月著/

若美谷中学1年5組の塚原マチは、自分の意見を主張できない、頼み事を断れない、そんな性格を直したいと思っている。ある日、図書室で本をめくっていると、一枚の紙が滑り落ちた。そこには、丁寧な文字で『サクラチル』と書かれていた。貸出票には1年5組と書いて、消された跡がある。書いたのは、クラスメイト?その後も何度か同じようなメッセージを見つけたマチは、勇気を振り絞って、返事を書いた。困っているはずの誰かのために―(「サクラ咲く」他2編収録)。中高生が抱える胸の痛み、素直な想いを、みずみずしく描いた傑作。中学生から。

↑本の内容紹介から。

「約束の場所、約束の時間」
「サクラ咲く」
「世界で一番美しい宝石」
三編収録の、中高生が主人公のYA向けの短編連作です。
(上から二編の初出は進研ゼミの「中学講座」)

「約束~」はタイムスリップで未来からやって来た少年との交流で、主人公の少年が成長していくお話。
「サクラ咲く」は自己主張できない主人公が、図書館の本の間に挟まったメモをかいして、これまた交流しながら成長していくお話。
ちょっと日常の謎系の雰囲気を醸し出しつつ、ほのぼのとした恋愛要素もあります。
「世界~」は映画同好会に所属する主人公が、主演に出て貰いたい先輩を口説き落とすお話です(←語弊あり!)
別々のお話かと思っていたら、そうきたか!
(ネタバレっぽいので反転→「約束~」と「世界で~」の繋げ方が素敵
中学生向けなのでお話は全体的に繊細で優しく、
(辻村さんの今までの作品にあるような、心の奥をぐりぐりと抉って来るような部分は抑えられつつも、「世界で~」に出てくる「新聞部の人」はまあ、辻村さんらしい悪意の描き方だったなと思いますが)
読了後は、ほんわかと心が温かくなりました。
(読後は今までの作品も温かく優しいものがありますよ!)
ゲーム、本、映画とお話を通して、好きなものを語っている部分は読んでいて、ちょっとニヤニヤするというか。
「本を読むの、大好きなの」立花先輩の言葉に、うんうんと頷く頷く。
辻村さんの本を初めて読むって人には、最初にこの本がいいかもです。

サクラ咲く (BOOK WITH YOU)サクラ咲く (BOOK WITH YOU)
(2012/03/17)
辻村 深月

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