09

January February March April May June July August September October November December
2012(Mon)

「長い日曜日」セバスチャン・ジャプリゾ著

読感/翻訳小説



「長い日曜日」セバスチャン・ジャプリゾ著/

第一次大戦中のある日曜日、戦場で5人のフランス兵が処刑された。婚約者を失ったマチルドは、事の真相を知ろうと調査を始める。その日何があったのか?生存者がいるという噂の真偽は?隠された真実の断片がジグソー・パズルのピースのように一つ一つ見事にはめ込まれていく。鬼才ジャプリゾが比類のない緻密な構成力で織り上げた情感溢れる傑作!アンテラリエ賞受賞作。

↑本の内容紹介から。

第一次大戦中、処刑された五人の兵士。婚約者を失くしたマチルドは真相を探ろうとする――お話(というか、その記録という形の回想録と言った方がいいかな?)
数々の証言やメモ、手紙といったものが混然としているので、最初は慣れるまでちょっと戸惑いましたが。
少しずつ背景が明らかになって来ると、真相が知りたくて気がついたら時間を忘れて読んでました。
そうして集めた証言の中には戦争に引き裂かれた多くの人たちの人生が断片的に語られ、戦争について深く考えさせられました。
裁判に掛けられたのは、手を怪我した者たちで。
それを戦線から離脱するための故意の行為だということで(実際にそれが目的だった人もいるわけですが)見せしめのための処刑。
戦争から逃げたくなる兵士の気持ちとか。
帰った来ない人を待ち続ける辛さとか。
――戦争って、本当に……。
そうして、集まる証言の中にマネクの生存の希望を垣間見たり、だけど埋葬された事実が明らかになったりと……。
何度となく希望を打ち砕かれたりしながらも、それでも真相を知ることを最後まで諦めないマチルドの強さとか。
彼女を支える家族やマチルドを世話する使用に夫婦(マチルドは足が少し不自由)とか。
戦争を扱っているので、重いんですが。でも、読んで良かったです。

長い日曜日 (創元推理文庫)長い日曜日 (創元推理文庫)
(2005/03/09)
セバスチアン・ジャプリゾ

商品詳細を見る


↓「長い日曜日」の映画化したもの。
細かい部分の変更はあるものの、概ね原作に忠実でした。
でも、原作に登場しない郵便配達人が味があって、良かったです。
ロング・エンゲージメント 特別版 [DVD]ロング・エンゲージメント 特別版 [DVD]
(2005/08/05)
オドレイ・トトゥ、ギャスパー・ウリエル 他

商品詳細を見る

Edit