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2012(Fri)

「光」道尾秀介著

読感/国内小説

「光」道尾秀介著/

真っ赤に染まった小川の水。湖から魚がいなくなった本当の理由と、人魚伝説。洞窟の中、不意に襲いかかる怪異。ホタルを、大切な人にもう一度見せること。去っていく友人に、どうしても贈り物がしたかったこと。誰にも言っていない将来の夢と、決死の大冒険―。

↑本の内容紹介から。

五人の少年少女たちの、小学校時代を綴ったお話です。
主人公・利一くんの一人称で彼が小学校四年生だったときの約一年が語られています。
大人になった時点から、子供時代を振り返っているので、全体的に取り戻せない時を懐かしむ様な、愛おしんでいる様な雰囲気が漂っています。
それがなんとも言えず、キラキラしている。
リアルタイムでの成長を綴っていたのなら、やや綺麗過ぎる感じがすると思うんですが。
これは大人になった時点からの回想なので、大切な思い出はこう輝いて見えるものだよな、と。とても素直に沁み込んで来る。
眩しいくらいのキラキラ感が、とても良かったです。
(小四という設定が、ある意味絶妙だなと思いました。もう少し年齢が上だと、動くより先に頭で考えていただろうし、ね)
お話は日常の謎的なミステリもありつつ、大人に内緒の洞窟探検といった子供らしい冒険。
友達間でのちょっとしたイタズラや転校する友達への贈り物、思い出作りと。
そうして、事件と。
彼らの思い出を懐かしむように活字の上を追いかけながら、一緒にドキドキハラハラしたり、笑ったり、とってもとっても楽しかった!
そうしながら、道尾さんらしい仕掛けに、「あー」と驚かされたり。
大人の人は童心を振り返って、また子供(それに近い人は)利一くんたちと一緒に駆けまわると、楽しいと思います!

光
(2012/06/08)
道尾秀介

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