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2012(Thu)

「支配人バクスターの憂鬱」ケイト・キングズバリー著

読感/翻訳小説

「支配人バクスターの憂鬱」ケイト・キングズバリー著/

ここは紳士淑女御用達の隠れ家、ペニーフット・ホテル。暑い夏に賑わうホテルをよそに、支配人バクスターは不機嫌だった。新しいドアマンが、宿泊客になれなれしすぎるのだ。苦言を呈したものの、セシリーはとりあおうとしない。そんなとき、宿泊客がバルコニーから転落死した。ホテル内で起きた事件にセシリーがおとなしくしているはずもなく、堅物の支配人の憂鬱は深まるばかり。

↑本の内容紹介から。

二十世紀初頭(作中ではヴィクトリア女王が崩御し、評判よろしくないエドワード王が王位についた)のイギリスの地方で紳士淑女たちの隠れ家的ホテル「ペニーフット・ホテル」を舞台にした、コージーミステリのシリーズの第五弾です。
序盤、ホテルで新たに雇われたハンサムなドアマンの甘い言葉に、たぶらかされる熟女たち(フィービに、メイド頭のチャッブ夫人)が、面白い。
「まったくです、奥様。その麗しいお声を聴く喜びにあずかれますとは。どうかわたしの一日が完璧になるよう、笑顔のほうも見せていただけませんでしょうか?」
(P13より)

「実に美しい名前だ。その名が唇からこぼれ出るとき、それは我が誉れ、我が喜びとなるでしょう」(P101より)
ドキドキしたり、ムラムラしたりと、まるで乙女のよう。
そうして、バルコニーから転落死した男性の子供。この子が、もう、げんこつを脳天に叩き込みたいくらいの悪ガキで、身重のガーディやら従業員たちが振り回されたら……。

な、何か、……あっちこっちで、ギスギスしはじめた?(汗)

何だかんだとあって前作で、こう、従業員たちの間にいい感じの絆が出来ていたと思っていただけに……うわ、何か、どうなっちゃうの?と。
ハラハラ、ハラハラ
この時代の窮屈さに辟易し、それに囚われない自分でありたいと思っていたホテルオーナーのセシリーもまた、息子がアフリカから奥さんを連れて帰って来たけれど、何だか馴染めず、自分の中にある偏狭さを知ったり、と。
今回は事件の謎よりは、人間関係の方に目が行ったかな。
思いのほか、セシリーがバクスターを意識しているのも垣間見え、ニヤニヤニヤニヤ。
しかし相変わらずの堅物ぶりを見せるバクスターでしたが、ラストで何だか謎めいた発言を!
その真意が気になるところ。
続き、早く!

支配人バクスターの憂鬱 (創元推理文庫)支配人バクスターの憂鬱 (創元推理文庫)
(2012/10/20)
ケイト・キングズバリー

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