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松原冬夜

Author:松原冬夜
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「葡萄色の死 (警察署長ブルーノ)」マーティン・ウォーカー著

「葡萄色の死 (警察署長ブルーノ)」マーティン・ウォーカー著/

夏の終わりの夜明け前、サンドニの遺伝子組み換え作物の試験場が放火された。村でただひとりの警官にして警察署長のブルーノは、国家警察の刑事に協力し住人への聞き込みを行う。そんな折、村の青年がワイン農場の大きなワイン桶の中で死んでいるのが発見された。事故か?殺人か?放火との繋がりは?心やさしき警察署長は、村の平穏を取り戻すため不可解な事件に挑む。

↑本の内容紹介から。

「緋色の十字章」に続く、フランスの田舎を舞台に、村の警察署長ブルーノ(と言っても、警官はブルーの一人ですが)の活躍を描くシリーズ第二弾です。
シリーズ二作目ですが、前作の事件のネタばれはないので、この本から入っても大丈夫です。
前作は過去の戦争罪科がテーマだっただけに、読み応えは充分でしたが、人に勧めるには少し重たいかなと(私は好きだけど)
とはいえ、話が軽くなったかと言えば、そうじゃなく。
村で起こった放火事件では、環境問題を語り、また過疎化の未来に怯える村に持ち込まれた巨額ビジネスの話と、社会問題に対しての読みどころは、損なわれておりません。
原書が出たのは、もう震災以前なので、本の中での原子力に対する発言にちょっとだけ、モヤっと感じるものがありましたが。その辺、今のフランス人はどう考えているのかな?と気になったり
そして、ブルーノが愛してやまない人々や村、美味しい料理にワインの魅力がね!堪らない!
(私は飲まない人ですが。ワイン作りの工程や、ワインに愛情を傾ける人たちを読んでいたら、ちょっと飲むのはあれだけど。作ってみたいような)
あとね、ビジネスに対して、過疎化する村に働き場所をということで、村長は乗り気。ブルーノは変化に対して、父親のように慕う村長と対立したり。また、そのビジネスが事件によって、こう色々となってきた時、
村の人たちがね、自分たちでビジネスを仕立てようとする過程が良かったです。他力本願ではなく、自分たちでというのは、とても大切なことだと思うし。そのパワーが読んでいるこちらにも力を与えてくれるようで、凄く良かった) 
色々と考えさせられる分、充実した読書でした。
まあ、事件の真相はちょっとアレだったけど
もうね、サンドニ村に行きたい! 暮らしたいです!

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