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2013(Tue)

「予告された殺人の記録」G.ガルシア=マルケス著

読感/翻訳小説

「予告された殺人の記録」G.ガルシア=マルケス著/

町をあげての婚礼騒ぎの翌朝、充分すぎる犯行予告にもかかわらず、なぜ彼は滅多切りにされねばならなかったのか? 閉鎖的な田舎町でほぼ三十年前に起きた、幻想とも見紛う殺人事件。凝縮されたその時空間に、差別や妬み、憎悪といった民衆感情、崩壊寸前の共同体のメカニズムを複眼的に捉えつつ、モザイクの如く入り組んだ過去の重層を、哀しみと滑稽、郷愁をこめて録す、熟成の中篇。

↑本の内容紹介から。

実際の事件を元にした中編。
お話は過去に起こった事件のことを改めて、語り手(作者になるのかなが)拾い集めるといった感じで綴られます。
よそから来た金持ちの男に見染められ結婚することになった女性。その結婚式は町を上げての盛大なもの。
その婚礼の翌朝、一人の男が惨殺される。
殺されたのは婚約を控えていた青年。そして殺したのは、前夜盛大に結婚式を執り行った花嫁の双子の兄たち。
犯行は予告され、町の誰もが知っていたのに、何故阻止されなかったのか――。
既に起こった殺人場面へと辿っていく構成で進んでいきます。
そして、小さな町の、顔馴染みたちとの間で起こる悲劇の裏にあるものがじわじわと滲んできて、変えられない運命に辿りつくのでやるせなさはひとしお。
特に、犯行を留めてもらいたがっていたのではないかという下りが
……ああっ。
馴染みのない南米の、町の住人が多数、フルネームで出てくるので、その辺りに最初はまごつきますが。
人間関係が把握できてくると、中編なので読みやすいかと。

予告された殺人の記録 (新潮文庫)予告された殺人の記録 (新潮文庫)
(1997/11/28)
G. ガルシア=マルケス

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