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松原冬夜

Author:松原冬夜
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「狼の王子」クリスチャン・モルク著

「狼の王子」クリスチャン・モルク著/

謎の死を遂げたフィオナ・ウォルシュの秘密は、決して明かされることがないはずだった―彼女の日記が郵便局員ナイルに見つからなければ。そこには、悪魔的な魅力を持つ男ジムに出会った様子がつづられていた。アイルランド中を旅して、パブで物語を披露し聴衆を夢中にさせたジム。彼の周りに漂っていた暗い影が、フィオナやその家族に悲劇的な運命をもたらしたのだろうか?彼女の死をめぐるすべての真相を突き止めようと、ナイルは彼女の故郷に向かう。デンマークの新鋭が鮮やかに語り上げる幻惑のミステリ!

↑本の内容紹介から。

アイルランドのタブリンの近くの町のある家で、郵便配達員が発見した三人の女性の遺体。
家主である女性と、二人の監禁された女性。叔母と姪たちという関係の三人、そして現場にはもう一人監禁されていたらしい。消えたもう一人は――?
その内の一人の日記を手に入れた郵便局員(遺体発見者とは違う)ナイルは、事件を追い始める――と。
お話は、遺体発見のプレリュードから始まり、ナイルが被害者の一人フィオナの日記を発見するインタールード、そして日記へと、視点を変えながら綴られます。
フィオナの日記では、ある魅力的な男性との出会いから始まり、その男性が次々と女性を魅了していく。
そしてフィオナもまた、魅了されるのですが、男性は別の女性を嫉妬に狂って後を追えば、彼の裏の顔を知ってしまう。
と、この男性を取り巻く、愛憎劇がなんともはや……。
まあ、この男性の性的魅力はよくわかりませんが、彼は語り部として町を移動しながら、アイルランドの歴史というか、伝承というか(創作話)を語って。
この作中で語られるのがタイトルの「狼の王子」。
ネッドとユアンという兄弟の王子
。侵攻してくる敵に勇敢に戦う弟、臆病者の兄。戦場の混乱に乗じて、兄は弟を殺し、手柄を奪う。
そうして兄王子は領主となって――と。
この、語り部が語る「狼の王子」のお伽話っぽいお話に、惹き込まれ聴衆と同じく続きが気になってしょうがなかったです。

愛するのか、殺すのか?

これが「狼の王子」の問いかけであったのですが、事件を通してのテーマでもあったんだろうな。
彼女に迫られた選択も。

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