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2014(Sun)

「領主館の花嫁たち」クリスチアナ・ブランド著

読感/翻訳小説

「領主館の花嫁たち」クリスチアナ・ブランド著/

一八四〇年、当主の妻を若くして失ったその領主館は、悲しみに沈んでいた。そして、愛らしい双子の姉妹の家庭教師として館を訪れたテティことテターマンもまた、癒しがたい傷を負う身であった。屈託なく懐いてくる、見分けがつかないほどよく似た双子の姉妹に、徐々に生きる希望を取り戻していくテティ。しかし、館に頻発する怪異が、テティと双子の姉妹の運命を、容赦なく翻弄していく…。呪われたヒルボーン一族だけが理解できる、恐ろしくも美しい秘密とは?巨匠ブランドが持てる技巧のすべてをつぎ込んで紡ぎあげた、予測不能、美麗にして凄絶なゴシック小説。巨匠の最後の長編、遂に登場!

↑本の内容紹介から。

ヴィクトリア朝のイギリス、ある呪われた領主館を舞台にしたゴシック小説です。
母親を亡くした幼い双子の家庭教師として訪れたテティ。
テティは事故で顔に大きな傷を負った身。
館を牛耳るのは郷士の遠い親戚であるフランス出身のマダム。彼女はフランス語がわからないと思い込んではテティを見下したりと、まあ、凄く厭な人。
そんな環境下でも屈託なく懐いてきた双子に、テティは館での居場所を見つけます。
領地の管理をしているヒルに心惹かれたりと、真面目な家庭教師であったテティなんですが。
ある強迫観念に駆られている郷士が病に倒れ、彼女はヒルボーン一族を覆う不穏な影を知ることになり――そして、と。
あることをきっかけにして立場が逆転したりと面白かった。
(ネタバレ反転→館を取り仕切っていた威張りくさったマダムの天下は陥落し、人の良かった家庭教師は豹変しては館を牛耳り、双子の妹は姉の想い人を奪っては、亡霊に翻弄されるという
何と言うか、下剋上!
実際のところ、亡霊たちについては、そんなに影響力があるようには思えない。
(確かに翻弄されている部分はあるのですが、何と言うか思い込みが悪い方悪い方に転がっていくような部分もあって)
呪いを解くために、回避するために、動いたんだろうけれど、それが色々と裏目に出るような展開にぞわぞわ。
そんななか、ある人物の利己的な思考がおぞましく、またある人物の報われなさが痛々しく、切なかったです。

領主館の花嫁たち領主館の花嫁たち
(2014/01/29)
クリスチアナ・ブランド

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