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2014(Fri)

「開幕ベルは華やかに」有吉佐和子著

読感/国内小説

「開幕ベルは華やかに」有吉佐和子著/

「二億円用意しろ。さもなくば大詰めで女優を殺す」一本の電話が、帝劇関係者に激震を起こす。満員の観客が見守る中、演劇界の至宝二人の老優たちが繰り広げる魂の舞台の行方は果たして―バックステージで同時進行する緊迫の駆け引き、愛憎渦巻く人間ドラマ。有吉佐和子の天才が光る。傑作ミステリー長編。

↑本の内容紹介から。

何十年か前にお亡くなりになった作家さんの一冊。
昨今、新装版などが出ているようで、他に気になっていた本もあって買っていたのですが、ミステリということでこちらをまず最初に読んでみました。
(知らなかった作家さんもこんな風に復刊されると、新しい出会いとなって良いですね)
お話はある推理小説家のもとに一本の電話が入って来たことから始まります。
それは離婚した妻からの電話で、彼女は大御所の脚本家が降りた舞台の脚本を書くことになり、その演出を元夫に頼みたいというもの。
(小説家は前は舞台演出をやっていたけれど、作家に転向した)
開幕まで一ヵ月もないなか、すったもんだの末にも舞台は幕を開け――と。
お話の半分近くは、舞台の話で占められて、事件は200ページを越えた辺りですが。
この舞台の裏側などが個人的には面白かった。
ええっ、舞台ってこんな即興的なものなの? と、舞台演劇を知らない私には実に面白可笑しい世界に見えて。
今現在の演劇舞台の裏側がどんなものかはわかりませんが、作家さんは舞台には詳しそう?(劇評などのライターから始めたらしい?)
そうして人気で満員が続く中、「二億円を用意しないと女優を殺す」という脅迫電話が掛かってきて――。
舞台のシナリオを伸ばして時間稼ぎをすれば、客席で観客が殺されてと。
一応、ミスリードっぽいものも見せつつな感じで(ただ、探偵役が謎解きをするというよりは、解決後に答え合わせをすると言った感じ)
途中、ちょっとこの章は長いな、と思う部分もありましたが、概ね面白かった。
他の本も読んでみたいと思いました。

開幕ベルは華やかに (文春文庫)開幕ベルは華やかに (文春文庫)
(2013/12/04)
有吉 佐和子

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