ブログランキング
この瞳に映るもの この瞳に映るもの

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

プロフィール

松原冬夜

Author:松原冬夜
「夜の夢」というサイトで小説などを書いています。
現在、ブライスさんに夢中。
写真は家のお人形さん
・マリア
(レッドデリシャス)
・アリス
(ユニバーシティオブラブ)
・ローズ
(モニークマニフィーク)
・ティナ
(セイディスプリンクル)
・リディ
(キスミートゥルー)
・ニーナ
(ミシャティビャーリュブリュー)
・ユリア
(ローシェックモルセー)
・カレン
(シャルロットデフルール)
・アメリア
(レジーナ・アーウェン)
・イザベラ
(ビアンカパール)
・ジュリア
(スコッティマム)
・エステル
(サリー・サルマガンディ)
*べべ
(メラニーユビークガール)
・メアリー
(ダークラビットホール)
・ソフィア
(ミンティーマジック)
・メロディ
(プレイフルレインドロップス)
・ルーシー
(デヴィデラクール)
・グリシーヌ
(アドアーズ・アナ)
・クラリッサ
(ホームスウィートホーム)

↓本館・夜の夢

↓ブライス写真ブログ

↓「彩」名義のお題サイト
88x31.jpg

Instagram

↓最近読んだ本など。
  




カテゴリー

ブログ内検索

  • 2014
  • 08/31
  • Sun

「怪奇文学大山脈 (1) (西洋近代名作選 19世紀再興篇)」荒俣宏編

「怪奇文学大山脈 (1) (西洋近代名作選 19世紀再興篇)」荒俣宏編/

双子の兄を救うために人心を惑わす妖女と対決する弟の苦悩を描く、神話的な恐怖とロマンティシズムに満ちた中篇「人狼」(クレメンス・ハウスマン)、列車で遭った異形の強盗、仮面について物語る謎の美女との出会いから、二転三転する恐怖が展開する「仮面」(リチャード・マーシュ)など、本邦初訳作を中心とした14篇に、編者による詳細なまえがき・作品解説を付す。

↑本の内容紹介から。

ヨーロッパの怪奇幻想小説のアンソロジーです。
まずは編者である荒俣さんがアンソロジーを編むにいったっての前置きから、怪奇小説が日本に届いた経緯。また、当時ヨーロッパでの小説雑誌の一巻前書きから知らないことばかりで、おおっーと唸る。
(この辺り「怪奇ミステリーはお好き?」と合わせて読むと、よろしいかと)
ドラキュラやカーミラなどで有名どころの吸血鬼小説も、それに先だって吸血鬼小説の鼻祖ポリドリの「吸血鬼」なんて、知らなかったです……。恥ずかしい。
また雑誌創成期は後の大物作家も無署名だったらしく「フランケンシュタイン」のメアリー・シェリーも初版は無署名で、娘可愛さから父親が実名入りの第二刷刊行を働きかけて、その名が知れ渡ったとか。
そういった背景なども興味深くて、実に面白い。
小説も本邦初訳なども含めた14編が収録され、あとがきではそれらの小説、著者についての詳細な解説がこれまた一作につき数ページと、実に贅沢な内容で。
怪奇小説好き、またヨーロッパ好きには堪らない内容でした。小説も面白かった。
お気に入りは「レノーレ」「人狼」「鐘突きジューバル」「使者」。
以下、簡単に。

「レノーレ」ゴッドフリート・アウグスト・ビュルガー著/
戦場に向かった恋人の帰りを待つ花嫁。戦は終われど恋人は還って来ず、嘆き悲しむ。そんなある夜、彼女の前に現れた恋人は花嫁を夜の彼方に連れ出して――。
バラッド風に綴れられたお話。東雲の紅の色が褪める頃――ってもう、最初の一文から好み。訳者は南條さんでした。ブラウン神父の新訳で、一読み惚れ(?)した方の文は、やっぱり好みだった。

「新メルジーネ」ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ著/
旅の途中に出会った美しい女性に心惹かれた「わたし」は奇妙な頼まれごとをされて――。
語り手が、ずごーく「あ゛あ゛あ゛っ?」と言いたくなるような自己中心的な奴で、こいつ地獄(比喩)に落ちればいいなーと思いながら読んでました(怪奇小説ですからね!)
まあ、語り手が過去のこととして語っている時点で、期待どおりにいかないことはわかっていたわけだけど。もう少し、痛い目にあってもいいんじゃないかと……。

「青い彼方への旅」ルートヴィヒ・ティーク著/
若い貴族の子息が、貴族としての生き方に嫌気を覚え家出する冒険譚と思いきや、その果て――。
本当はもっと長いらしいのを抄訳。(貴族が厭だったはずなのに、妖精の王になっている前半と後半の矛盾など。この辺は解説を読むとそうなのかと)
「フランケンシュタインの古城」作者不詳/
夜、古城に赴いた恋人たちは亡霊と出あう――。
小説と呼ぶにはテーマもオチもないような話ですが。解説を踏まえての収録で、当時の小説文化の背景を知るというような形。
「イタリア人の話」キャサリン・クロウ著/
イタリア人伯爵が語る、三百年前の祖先からまつわる幽霊譚。
(これ、前半で厭なオチをつけて終わらせても面白かったような)

「人狼」クレメンス・ハウスマン著/
旅人の美女に心奪われた双子の兄スウェン。弟のクリスチャンは彼女があやかしだと見抜くが、兄は聞き入れてくれず逆に嫉妬していると侮辱する。それでも兄を救おうとするクリスチャンの孤軍奮闘するお話。
命がけでスウェンを守ろうとするクリスチャンが、凄く切なくて。
これは凄く凄く良かったです。一読の価値あり!

「「モノスとダイモノス」エドワード・ブリュー=リットン著/
終始付きまとってくる男を殺せば――。怪奇小説では典型的なお話と言うか。
どれもこれも19世紀に書かれているのだから、今の時代では新しさはないわけですが。
書かれた当時の背景を改めて、考えて読んでみると、古典もまた面白い。

「悪魔のディッコン」ジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュ著/
財産管理で赴いた地で、幽霊に狂わされた男と出あうお話。

「鐘突きジューバル」フィッツ=ジェイムズ・オブライエン著/
求婚した女性に拒絶された男が、彼女の結婚式に呪いを仕掛ける。
この話が一番、悪魔的と言うか。怖かったです。怪奇小説だけれど、(現代でのストーカー問題などに通じるところもあり

「仮面」リチャード・マーシュ著/
幾つもの顔を持つ女の話。

「王太子通り(リュ・ムッシュー・ル・プランス)二五二番地」ラルフ・アダムズ・クラム著/
幽霊屋敷で起こった出来事。

「使者」ロバート・W・チェンバース著/
埋葬された遺骨が発掘されたなかに呪われた僧の遺骨も混じっていた。動かすのは不吉と周りが嫌うなか、迷信を信じないデックは僧の骨を掘り出してしまう。その日から彼の周りをまとわりつく蛾が――。
不穏な雰囲気にじわじわと呑み込まれるような、そんなところが怪奇好きとしては堪らない。

「ふくろうの耳」エルクマン-シャトリアン著/
地下洞窟にいた男が自殺した。その男が残した手紙に書かれていたのは――。
妄想か、それとも?
「重力が嫌いな人(ちょっとした冗談)」(『宇宙の呼び声』より)C・ツィオルコフスキー著/
幻想と言うより、SFっぽかった。


怪奇文学大山脈 (1) (西洋近代名作選 19世紀再興篇)怪奇文学大山脈 (1) (西洋近代名作選 19世紀再興篇)
(2014/06/28)
荒俣 宏

商品詳細を見る
NHKカルチャーラジオ 文学の世界 怪奇幻想ミステリーはお好き?―その誕生から日本における受容まで (NHKシリーズ)NHKカルチャーラジオ 文学の世界 怪奇幻想ミステリーはお好き?―その誕生から日本における受容まで (NHKシリーズ)
(2013/12/24)
風間 賢二

商品詳細を見る

top↑