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松原冬夜

Author:松原冬夜
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「不思議屋/ダイヤモンドのレンズ」フィッツ=ジェイムズ・オブライエン著

「不思議屋/ダイヤモンドのレンズ」フィッツ=ジェイムズ・オブライエン著/

完全な顕微鏡を完成させた素人学者が、覗いてみた水滴の中に完璧な美をもつ女性を見出す「ダイヤモンドのレンズ」。ロボット物の古典として評価の高い「不思議屋」。独創的な才能を発揮しポーの後継者と呼ばれるオブライエンの幻想、神秘、奇想に富む8作を収録した傑作短篇集。

↑本の内容紹介から。

「ダイヤモンドのレンズ」「チューリップの鉢」「あれは何だったのか?」
「なくした部屋」「墓を愛した少年」「不思議屋」
「手品師ピョウ・ルーが持っているドラゴンの牙」「ハンフリー公の晩餐」

8編収録の短編集。
「怪奇文学大山脈 1」に収録されていた「鐘突きジューバル」の実に禍々しく、邪悪な感じがツボだったので、新訳が出ると聞いて楽しみに待っていました。
作家紹介を読んでみると、アイルランド育ちでロンドンに出るが、放蕩三昧の生活で遺産を使い果たし、
アメリカに渡って小説を寄稿しては贅沢暮らしの果てに貧窮――という。
何で作家の生涯に言及するかというと、その辺りが小説にも反映されている感じなんですよ。
表題作の「ダイヤモンドのレンズ」も顕微鏡の世界に魅せられ、素人ながらに完全な顕微鏡を作りだした男の顛末が描かれているんですが、オチがね。
この作中の男もまた、結果的に……(まあ、それ以前に、オイオイなことをやっちゃったりと)
本人は至極真面目なんだけれど、周りから見たら馬鹿やっているようにしか見えない現実っていうのはあるのでしょうね……と。しみじみ。
「チューリップの鉢」「あれは何だったのか?」は姉妹編というか。
屋敷で起こる怪奇譚。
起こる怪異に恐怖に戦くというよりは、むしろ積極的に関わっていく感じなのが面白い。
「なくした部屋」は今回収録されていたなかで、一番ツボでした。
暇つぶしに部屋にある家具の目録を作ろうと、部屋にある家具たち一つ一つの逸話というか、語り手の思い出話の描写が巧く。それ故に、その部屋を乗っ取った奇妙な集団、奪われた喪失に、ああっ……となる。
訳者さんも語っているように、傑作!
「墓を愛した少年」
両親から構われぬ少年は、とある墓に慰めを見出す――。
前に「世界堂書店」で西崎憲さんの訳で読んでいましたが、本書での南條さんの訳ではですます調の語り口で、これが童話っぽく、切なさを助長させるといいますか。
こちらの訳が私的にはツボで良かったです。
「不思議屋」はタイトルからは想像つかぬ、邪悪さ。解説を読めば、確かにと思うも。
関係ない人間を巻き込んでいる時点ではやはり邪悪。
だけど、たまにはこういう、暗黒小説が読みたくなるんですよね。
「手品師~」は中華もの。
「ハンフリー公の晩餐」は貧乏話。この辺も作家の経験からではないかと思うのだけれど、
このお話を読んでると作家は財産を使い果たし貧乏に陥っても……懲りてなかったんじゃないか?という疑惑が。
ともあれ、締めのお話はほっこり系で、一冊を読み終えた後味は悪くないです。
様々な味を楽しめる短編集でした。
「なくした部屋」「不思議屋」「ハンフリー公の晩餐」が特に好き。
他の作品も是非、読みたいです!
後、19世紀の知的背景(当時の文学や芸術など)が垣間見えるところも、面白かったです。

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