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松原冬夜

Author:松原冬夜
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「雪のマズルカ」芦原すなお著

「雪のマズルカ」芦原すなお著/

夫が残したものは、滞納した事務所の家賃とリボルバー、そして苦い思い出だけ。夫の跡を継ぎ、私立探偵となった笹野里子の活躍を描く、直木賞作家・芦原すなお初のハードボイルド連作集。非行女子高生の行状に迫る表題作ほか、「氷の炎」「アウト・オブ・ノーウェア」「ショウダウン」を収録。最強(最驚!?)の女探偵がたどりつく衝撃の結末とは。

↑本の内容紹介から。

「ミミズクとオリーブ」のシリーズが面白い芦原すなおさんの新刊「猫とアリス」が来月出るのを知って、ちょっと気になるとチェックしていたら、どうやらシリーズ物らしい。
第一作目を覗いていみたら、電子書籍版があったので、気がついたらポチリしてました!(←)
主人公は笹野里子、四十代。
愛人と共に乗った車で事故死した夫が残したのは、探偵事務所とリボルバー。
事故死のショックでほぼ一年、引きこもり失意のどん底に。
そこから立ち直った里子は跡を継いで探偵になり、そんな彼女の活躍を描くハードボイルドミステリの短編連作です。
「雪のマズルカ」
「氷の炎」
「アウト・オブ・ノーウェア」
「ショウダウン」の四編収録。

財閥の総帥から孫娘を非行の道から戻して欲しいという依頼から始まる、「雪のマズルカ」
依頼人の代理から入ってきた電話。
その会話が、里子さんがちょっとツレなくて、面白いなと思っていたら、お仕事がまあ探偵といっても正攻法の探偵とはちょっと違うといいますか。
非行(←これがかなりヤバイ)に走っている女子高生に足を洗わせるために、脅しを掛けようとするなど……。
わお、何か一風変わっているなと思っていたら、まあピンチに陥り、気がつけば殺人犯に仕立てられそうになって、その果てに――。

わー、わー、わー。
正直、国内の小説でこういうことやっちゃう主人公と出会うのは初めてかも。
(まあ、日本には×が一般的に存在しない感じだから、あれなんだけど)
ええっ?いいのっ?と戸惑いつつも。
家族が誰もいない故に、里子さんの失うものは何もないという強さと、失いものは何も持っていないという空虚さがドライでカッコ良かったです。
あと、里子さんに報われない想いを抱いている遠藤刑事さんとか、会話が面白い。
倫理観やリアリティなどといった、細かいところにツッコミを入れる人にはオススメしません!(えっ?)
ですが。
久しぶりに、フィクションならではのカッコ良い主人公に、私は大満足でした。
続編「猫とアリス」が楽しみです。

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