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2015(Tue)

「偽証裁判 上・下」アン・ペリー著

読感/翻訳小説

「偽証裁判 上」アン・ペリー著/

1857年秋、看護婦のヘスターは新聞の広告に応じ、エディンバラの名家の女主人、メアリの旅行の付き添いを請け負った。メアリは心臓に持病を抱えており、薬の飲み忘れは命に関わる。ヘスターは指示通りに薬を飲ませたが、翌朝、彼女はこときれていた。殺人の罪を着せられ起訴されたヘスターの絞首刑を防ぐには、裁判で無実を証明するしかない。緊迫感に満ちた傑作法廷ミステリ!

↑本の内容紹介から。

「偽証裁判 下」アン・ペリー著/

ニューゲイト監獄に送られたヘスターの絞首刑を防ぐため、真犯人を突き止めようとファラリン家を調べるモンク。だが、手がかりは皆目つかめない。さらに頼みの綱である法廷弁護士ラスボーンは、スコットランドで裁判が開かれるため、ヘスターの弁護人として法廷に立つことができない。窮地に追い込まれたヘスターを救う手立ては?そして裁判を経て明らかになる事件の真相は?

↑本の内容紹介から。

イギリスのヴィクトリア朝時代を舞台にした、アン・ペリーの新刊です。
「見知らぬ顔」から始まるウィリアム・モンクシリーズ(と呼んでおく)の、原著では第五作目。翻訳では四作品目となります(原著四作目の話は未訳)。
ですが、過去にどういうことがあったかはちょっと語られているものの、過去作のネタばれはないので、これから読んでも大丈夫!
シリーズのメインキャラであるヘスターは、過去にナイチンゲールと共にクリミア戦争に参加した経験のある看護婦。
しかし古臭い固定観念に囚われた医師たちと合わずに、病院に属さずに、看護を必要とする人たちを相手に雇われ看護婦として日々を送っています。
そんなヘスターはスコットランドの名家ファラリン家の老婦人・メアリのロンドンへの旅行の付き添いとして雇われます。
メアリは気取ったところもなく、実に気さくで話がわかる魅力的な婦人。そんな彼女とあっという間に打ち解けたヘスターでしたが、指示通りに薬を飲ませたはずがメアリは亡くなます。
患者が亡くなり、落ち込むものの自分に落ち度はなく、どうしようもなかったことだと思っていた矢先、ヘスターの荷物からメアリの宝飾品が見つかります。何で、こんなことに?と驚くヘスターは、元刑事のモンクや弁護士のラスボーンに助けを求めるも、手遅れ。
ヘスターは殺人容疑で逮捕され――と、衝撃の展開。
読んでいるこちらはヘスターの無罪がわかっているのだけれど、そんなことは警察や世間などには通用するはずもなく。
そうして頼りにしたいラスボーンはスコットランドの法廷に立てず(イングランドの弁護士資格だけでは、スコットランドの法廷には立てない)。
いや、もう、どうなっちゃうかと、心配で一気読みでした。
(何しろ、過去に冤罪で処刑された話があり、当時は刑が決まればそれほどの猶予もなく執行される)
イギリスという国は一つの国ではないのだな、と改めて実感したり。結婚が恋愛感情で成り立っていなかった時代のこと故に、色々と複雑な人間感情があったりと。
とても読み応えがありました。
アン・ペリーの作品は是非是非、これからも翻訳して欲しい!

偽証裁判〈上〉 (創元推理文庫)偽証裁判〈上〉 (創元推理文庫)
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