ブログランキング
この瞳に映るもの この瞳に映るもの

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

プロフィール

松原冬夜

Author:松原冬夜
「夜の夢」というサイトで小説などを書いています。
現在、ブライスさんに夢中。
写真は家のお人形さん
・マリア
(レッドデリシャス)
・アリス
(ユニバーシティオブラブ)
・ローズ
(モニークマニフィーク)
・ティナ
(セイディスプリンクル)
・リディ
(キスミートゥルー)
・ニーナ
(ミシャティビャーリュブリュー)
・ユリア
(ローシェックモルセー)
・カレン
(シャルロットデフルール)
・アメリア
(レジーナ・アーウェン)
・イザベラ
(ビアンカパール)
・ジュリア
(スコッティマム)
・エステル
(サリー・サルマガンディ)
*べべ
(メラニーユビークガール)
・メアリー
(ダークラビットホール)
・ソフィア
(ミンティーマジック)
・メロディ
(プレイフルレインドロップス)
・ルーシー
(デヴィデラクール)
・グリシーヌ
(アドアーズ・アナ)
・クラリッサ
(ホームスウィートホーム)
・ベアトリス
(ミュージカルトレンチ)

↓本館・夜の夢

↓ブライス写真ブログ

↓「彩」名義のお題サイト
88x31.jpg

Instagram

↓最近読んだ本など。
  




カテゴリー

ブログ内検索

  • 2016
  • 03/23
  • Wed

「夏に凍える舟」ヨハン・テオリン著

「夏に凍える舟」ヨハン・テオリン著/

エーランド島に美しい夏がやってきた。島でリゾートを経営する富裕なクロス一族の末っ子ヨーナスは、海辺で過ごす二年ぶりの夏に心躍らせていた。しかしある夜、ボートでひとり海にこぎだした彼の目の前に、幽霊船が現われる。やっとのことで陸に戻ったヨーナスは、元船長イェルロフのボートハウスの扉をたたく。少年から話を聞いたイェルロフは、不吉な予感を覚える…。一方その少し前、復讐を誓うある男が島に帰りついていた。記憶と思いを丹念に描き上げた、エーランド島四部作をしめくくる傑作ミステリ!

↑本の内容紹介から。

二十世紀末のスウェーデンのエーランド島を舞台にしたミステリシリーズ四部作、の最終巻です。
「黄昏に眠る秋」「冬の灯台が語るとき」「赤く微笑む春」に続いての今作。
四部作ですが、お話のメインとなる事件は、それぞれ単独の物なのでどのお話から読んでも大丈夫!
このシリーズの探偵役にあたるのが、元船長のイェルロフさん。八十過ぎの老人で、ホームに入っているのだけれど、夏の間は自分の別荘(家)に戻ってきています。
そんな観光シーズンで賑わうエーランド島に、様々な人が集います。
リゾート地を経営する一族の一人、ヨーナス少年に、リゾート地に出し物に雇われたDJのリーサ、そして復讐心を抱える男。
に、イェルロフさんの四人の視点と、1938年代にある国へ渡った男の過去パートで、お話は綴られていきます。
ヨーナスが出会った幽霊船に、イェルロフさんが過去に経験した死んだ男の棺から聞こえたノックの音と。
怪奇的な雰囲気をまとっているところが、このシリーズの好きなところ。
(でもあくまで雰囲気なので、そういったオチをつけたりはしないので、大丈夫)
現在パートは復讐しようとする男と、その男を撃退しようとする攻防戦が、ハラハラドキドキ。
そして過去パートで綴られるのは理想郷だと思われていた地の現実は、粛正の嵐という……。
今日は処刑を命じる側だった人間は、翌日には処刑され――と。
遠い過去のお話のはずなんですが、昨今は平気で自分と立場を違う人を排除しようとする風潮に……重なってしまい、ヒリヒリする。

「だが、今世紀そのものがあまりいいものじゃなかった……戦争と死と貧困。もうじき終わるのが嬉しいよ。二十一世紀はずっといいものになるはずさね」
(P515)


そして終盤、二つの戦争を経験したイェルロフさんが口にした二十一世紀への希望が、胸に詰まりました。
(「二十一世紀は良い時代だよ」と胸を張って言えるような時代が来ればと、願います)
大好きなシリーズ、最後まで読めて良かったです。







top↑