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2006(Sun)

「晩夏に捧ぐ」 大崎梢著

読感/国内小説



「晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編>」 大崎梢著

以前成風堂にいて、今は故里に帰り、地元の老舗書店に勤める元同僚の美保から、杏子のもとに一通の手紙が届いた。勤務先の宇都木書店、通称「まるう堂」に幽霊が出るようになり、店が存亡の危機に立たされている、ついては名探偵のアルバイト店員を連れて助けに来い、というのだ。杏子は気が進まぬながら、多絵を伴って信州の高原へと赴く。そこで待ちかまえていたのは、四半世紀ほど前に弟子の手で殺されたという老大作家の死に纏わる謎であった…!「本の雑誌」二〇〇六年上半期ベストテンの堂々第二位に輝いた「配達あかずきん」で今もっとも注目を集める著者、初の長編推理小説。

↑本の内容紹介から。

「配達あかずきん」の続刊です。
今回は、長編で、日常ミステリーとは言えないかな?
幽霊事件の謎を解き明かすために、昔の殺人事件の謎を追いますから。
まあ、過去の事件なので、現在進行形で殺人事件が起るというわけではありませんので、その手のミステリーは苦手だと言う人でも安心して読めるかと思います。
で、今回のお話の感想。杏子さんの本屋さんへの愛情がヒシヒシと伝わってきます(作者さんの愛情でもあるのかな?)
本屋が好きだって言う気持ちが、もうそれはそれは。
私は大抵、登場キャラに感情移入して読むたちなので、わかりやすい感情と言うのは、読んでいて気持ちがいいです。
(そう言いながら、考えていることがわからないようなキャラを書いていたりしますが……)
それと、今までの杏子さん視点では(今回もだけど)多絵さんは頭が良いけど、ちょっとドジな女の子という印象でしたが、お話の中で意外な一面を知ることが出来ました。

「もともと、『いい子』なんかいないんです。いるとすれば、『大人にとって、都合のいい子』であって、それはもう立派な欠陥品なんですよ」

↑この言葉に、多絵さんなりの葛藤があったのでしょうね。
と、まあ、興味深く楽しませて貰いました。
地方の本屋さんの複雑な事情とかも、色々知ることが出来ましたし。
(それでも、やっぱりもう少しこだわりを持って本屋さんを作って欲しいなと思いますけど。ただ、本を並べるだけじゃなくってね)

次回作の執筆に取り掛かっているそうなので、続きを楽しみにしています。

tag: ミステリ 日常の謎

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