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2007(Mon)

「ルピナス探偵団の憂愁」 津原泰水著

読感/国内小説

「ルピナス探偵団の憂愁」 津原泰水著

高校時代「ルピナス探偵団」として様々な事件に遭遇してきた少女三人と少年一人。卒業後、それぞれの道を歩んでいた四人のうち、一人が不治の病で世を去った。久々に顔を合わせた三人に残されたのは、彼女が死を前にして百合の樹の林に造らせた、奇妙な小路の謎だった――。第一話「百合の木陰」から時を遡り、高校卒業式を目前に殺人が起きたルピナス学園で、彼らが授かった“祝福”を描く第四話「慈悲の花園」までを辿る。津原泰水だからこそ書き得た、少年少女たちの「探偵」物語。〈ミステリーズ!〉連載の四編を大幅加筆修正のうえ刊行。

↑本の内容紹介から。

「ルピナス探偵団の当惑」の続編です。
第一話、内容紹介にあるとおり、一人がこの世を去ります。
もうこの内容紹介を出版社のサイトで見た時から、誰が?と気になって気になって。
(本の帯に誰が去ったのかは書かれてあったけれど……)
悲しみに沈んでいるところから入っているので、前作のきゃぴきゃぴ(←いや、実際のところ、そんな感じではないのですが)した雰囲気はなく、しんみりとした空気に時間の流れを感じました。
現在から過去へと遡って行く四話の短編。最初に、こう抗えようのない現実を持って来られて、どうしてこういう構成を?と思ったのですが、第一話で彼女の過去と背負って来たものが明らかになっていたので、第三話で、まだ大学生だった頃の彼女があることに対して動いたこと、語った言葉に、凄く重みがあったと思います。
高校生から現在へと流れていっていたら、彼女の言葉もまたさらりと流してしまっていたかもしれない。
時間の流れを敢えて逆行することで、凄く心に響きました。
第四話、ラストの誓いなんて……彼女の未来を知っているだけに、切なくて。
もうこのシリーズは終わりなのかな?
出来れば、高校生時代でのお話など、まだ読みたいですが。キャラが皆、魅力的だしね。
特に祀島君は好きですよ。やっぱり、好きです。
ふわんと、掴みどころのない感じがいいな。
彩子さんも好きです。
ルピナス探偵団の憂愁 (創元クライム・クラブ)ルピナス探偵団の憂愁 (創元クライム・クラブ)
(2007/12)
津原 泰水

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